2019_02
13
(Wed)00:00

Road -余韻-

チャンミンの事となると昔から冷静な判断に事欠くのは多々あったのに。
バレンタインの一件では全く冷静ではいられなかった自分に反省をする。

しかし今、俺の腕の中に愛しのチャンミンを抱き締めていられるのだから何が功を奏するかは分からないものだ。





チャンミンが大学に入ってからというもの、その外見が劇的に変わってしまう。
両親から入学のお祝いとしてレーシックの手術を受けたまでは、俺も喜ばしい事だと思っていたのだが。
それを機にまるで世界が180度反転したように、チャンミンは見る見るうちに外見を磨いていったのだ。

先ずは髪の毛の手入れをし出したし。
最近は美容院にまで行っているらしく、教えられたセット方法をそのまま忠実に再現する為に洗面所の鏡の前を陣取って動かない事もしばしばある。

そしてあれ程お洒落とは程遠かったのが嘘のように服のセンスも格段に向上し、さながら読者モデル並みに服を完璧に着こなしていた。
そうなれば周りの扱いも、集まる人々も変わっていくもので。
噂によると一部の間ではチャンミンのファンクラブまで作られていると聞く。

しかし、当の本人は至って普通に外見は変わっても中身は昔のまま。純粋で純朴さのあるチャンミンのままなのだ。

だからこそ、老若男女に好かれる所以(ゆえん)がそこにあり。
同時に俺の頭痛の種となる。

思っていた以上にチャンミンは綺麗になってしまった。



「…………」

泣き疲れてそのまま眠りに入ったその寝顔にふと口元が緩んでしまう。
赤くなった目尻にそっと唇を付けると僅かに口を開いてまた引き結んで満足そうにふにゃりと笑って見せる。

俺はその笑顔が自分の腕の中で咲き誇っている喜びに胸が震えた。


思えば一年半もの片思いだった。
だが一度もその恋を叶わぬものだとは思わなかった。いや、正確に言えば思う暇も無かった。

毎日目まぐるしくチャンミンと俺の間には変化があったし、一緒に暮らしている以上は出来る限り距離を縮めたくて必死だったんだ。
だからと言って両思いになったこの今でもまだ夢を見ているような浮いた気持ちが続いている。


「夢じゃないんだよな…」

誰に問うでもなくポツリと呟けばチャンミンはむずかるように俺の胸へとすり寄る。

「…ん、」

二度寝で怖い夢でも見ていたら可哀想だ。
背中をあやすように撫でると、胸に顔を埋めたままでチャンミンが俺の名前を呼ぶ。
この狂おしい愛おしさに目眩を覚える。

幸せ過ぎて困る事を、チャンミンを好きになって初めて知ってしまった。




昼からの講義に出るつもりだった俺の為にわざわざ起きて来たチャンミンに玄関で見送られて家を出た。

勿論、寝起きで舌ったらずのチャンミンに急かされるまでその可愛い唇を堪能した。
啄んで赤くなった唇と同じぐらいに真っ赤に染まった頬に名残惜しくキスを落としたら、チャンミンは潤んだ目で見つめて俺の胸を押す。
チャンミンも名残惜しい筈なのに引き止めない所がいじらしくて堪らない。

後ろ髪を引かれまくってやっと一歩家の外に出た瞬間、頭の中に帰宅時間をざっと叩き出している俺が居た。

帰ったらまたキスをしよう。
沢山して、チャンミンが嫌だと言うまでしてももしかしたら離してやれないかもしれない。

などとひたすら妄想を膨らませて歩く道のりは楽しいものだった。












「おい、珍しく顔が崩れてるぞ」

講義中もふとチャンミンを思い出して緩む頬を横から呆れ顔で見つめる男が居た。
俺が大学に入ってから良い意味で一番影響を受けたヒチョリヒョンだ。

「ヒョン、俺」

「あぁ皆まで言わずとも分かってる。昨日のバド部主催の合コンがお前の愛しのチャンミンに火を付けたってところだろ」

「なぁ…なんで分かるんだ?」

「分かるさそれぐらい。何故なら俺は」

「天才だから?」

「その通り」

相変わらず頭の回転が早く、察しがいいヒョンに舌を巻く。

チャンミンが仲良くしているキュヒョンも聡い男だが、このヒチョリヒョンの足元には及ばないだろうと思う。
流石、伊達に二年も多く生きていない。

「あ、お前留年を馬鹿にすんな?」

「な…っ」

「ユノヤの考えてる事ぐらい朝飯前だ」

末恐ろしい。
こんな男に気に入られてしまった自分はもう隠し事は出来ないと腹を括る。

「ヒョン。実はヒョンにしか出来ない相談があるんだ」

周りに配慮して小声で囁くと、ヒチョリヒョンは不敵な笑みを浮かべて「その台詞、クルな」と呟いた。

「想いが成就したとなれば、残すはあっちの話だもんなぁ…?」

恐ろしく察しがいいヒョンに寒気さえ覚えてしまうが、この男以外に頼れる者がいないのは事実なのだ。
異性は勿論、同性さえもその妖しい魅力で虜にさせるヒチョリヒョンならば。

俺の知りたい全てを指南してくれるだろう、と。





帰宅をした俺をパタパタとスリッパを鳴らしてチャンミンは出迎えた。
髭が薄っすらと生えていた今朝のチャンミンも無防備な姿でそれはそれで愛らしさに溢れていたが。
綺麗に髭を剃り落とした顔には艶が満ち溢れていて、思わず引き寄せるなりその頬に口付けていた。

「ただいま」

頬から唇へと軽くキスを移すと、愛らしい仕草でチャンミンは照れてしまう。

「ごめん、まだ慣れなくて…」

はにかんだ様子で謝られれば、一生慣れる必要なんて無いと言い切りそうになる。

「でも嫌じゃないんだろ?」

顎に手を添えた状態で問えば、了承の代わりに睫毛をふるりと震わせて瞼をゆっくりと閉じて行く。

こんなに俺の征服欲を刺激して止まないチャンミン。
もし俺以外の奴に落とされていたらと思うとゾッとする。


「チャンミン」

「ん、…?」

唇を触れ合わせる寸前でその名前を呼べば、閉じていた瞼が押し上げられて奥に潜んでいた大粒の瞳が顔を出す。
それはまるでこの世に存在する全ての宝石よりも輝いて見える程に美しい。


「今度は舌を入れるから」

経験の無いチャンミンに一つずつ念を押す。
同性の壁は厚い、拒否られる事も視野に入れて俺は少しずつ進めようと考えていた。

「…うん」

だが、とろりと蕩けるようにチャンミンはその可愛らしい唇を自ら俺に差し出すのだ。



あぁ、と心の中だけで天を仰ぐ。


早くもヒチョリヒョンから教えられた事を俺は実践する必要性があるかもしれないと。

同時に何も知らないチャンミンを憂いたのだ。
















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C.O.M.M.E.N.T

久しぶりに1拍手取ったぞ〜❤

(ΦωΦ)フフフ…久しぶりに1拍手取っだぞー٩(๑>ᴗ<๑)۶
今日は夕方爆睡したからまだ起きてるの( ̄∇ ̄)
お話読んでたら最後の最後にユノのエッロいドアップの黒子付き唇がぁぁぁぁぁぁああああああああああああ❤ポテッと分厚くて赤くてエロいのよねぇ~チャンミンのは全体的に大きくてオバQみたいなの(*´³`*) ㄘゅ💕
Kiss魔の2人はまだ舌入れてなかったのね♬︎♡一緒に住んでるから若いしなにかと大変ね( ✧Д✧) カッ!!ヒチョルヒョンに色々アドバイス貰わないとね( ✧Д✧) カッ!!
昨日は勝手にあたしはチャンミンの下半身担当にされたけどあたしはチャンミンの顔と可愛いB地区マニアだから断然上半身よ( ✧Д✧) カッ!!ドラゴンボールも捨て難いけど肩に担いで行く時にあたしの顔の横にチャンミンの顔が‥‥‥‥( ̄ii ̄)考えただけでも鼻血ブーよ(ΦωΦ)フフフ…

2019/02/13 (Wed) 00:16 | くみちゃん #- | URL | 編集 | 返信

のほほんと読んできてあの唇が出てきた暁には
その衝撃にお話の内容が一瞬飛んだわ。
ゆのエロっ!
下唇はむはむするぞ!

2019/02/13 (Wed) 04:03 | 723621mam #- | URL | 編集 | 返信

えっ!私上半身担当だって言われたのに…違うんですか?!せんせー!話が違います(´Д⊂ヽでも大丈夫。私は誰の手も借りず、片肩にチャンミン担いで一人で逃げられますので!上半身担当、下半身担当もなく、一人で全チャンミン堪能させていただきまふ(〃ω〃)ふふふ(〃ω〃)
ヒチョリヒョンはいいねー。なってったって天才だからね。いいブレーンになってくれるよね(〃ω〃)あんなことやこんなこと…ふふふ(〃ω〃)

2019/02/13 (Wed) 20:58 | まりおん #- | URL | 編集 | 返信

くみちゃん様

くみちゃんこんにちわ(*˘︶˘*).。.:*♡コメント有難う御座います。

おぉっ!1拍手!?懐かしい笑、1拍手争奪戦とかしてましたよね( ̄m ̄〃)?
夕方に爆睡したらそりゃ目も覚めるわヾ(≧з≦)ゞブッ
私は明日のバレンタインの忍者のお手伝いをしてたらコメントする時間がズレました(ll_ェ_)

若い二人が同じ家でチュッチュしてたらそりゃね!?(*´∇`*)毎日うぇ〜い!でしょうね!だからこそ、何でも知ってるヒチョル様の出番です♡
うふふ、ユノのエロ唇〜(*≧艸≦)チャンミンもあのオバQ唇ではむはむするのかしら♪
えっと…| |д・) ソォーッ…。くみちゃんがてっきりチャンミニだと決めつけていたら、顔担当だったとな!?
でもごめん、もうまりおんさんがチャンミンを掻っ攫って行っちゃったんだ( ・∇・)ちーん。

2019/02/13 (Wed) 23:02 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

723621mam様

mamさんこんにちは(*˘︶˘*).。.:*♡コメント有難う御座います。

あっはー笑笑。
ユノの唇に全てを持って行かれちゃった(T▽T)アハハ!
でも、エッロいなぁと私も思いながら貼りました((´^ω^))ゥ,、ゥ,、
おっと。ここにもはむはむする宣言してる人が居た!!
チャンミン専用のエロ唇なんですけどね〜笑笑。

2019/02/13 (Wed) 23:06 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

まりおん様

あ。。まりおんく〜〜〜ん!ちょっと話を聞いてくれないか、、あっ、速い…もう居ない”_| ̄|○”ハァハァハァ 

ふぅ。一人であんなに大きな男性を担いで、あの駿足。
うぬぬっ、もしや隠れくノ一か( ✧Д✧) カッ!!

って笑笑。
まりおんこんにちは(*˘︶˘*).。.:*♡コメント有難う御座います。
妄想劇、ノリノリで楽しいです(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎♪

ヒチョルは私のオススメです。
芸能界の生きる術を知る男ですからね( ー`дー´)キリッ

2019/02/13 (Wed) 23:15 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

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