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2019_02
11
(Mon)00:00

Road -合コン-

バレンタイン以降、ユノとは正直ぎくしゃくしてしまっている。
主に僕の方がどう接していいのか戸惑いが大きくて、半ば避けるようにユノとの生活の時間帯をズラしていたのだ。



「まるで通夜だな」

「………」

自分でもどうしようもないこの問題をキュヒョンは早々に見抜いて、出口の無いトンネルに迷い込んだ僕を哀れんだ。

「悪いけど、チョン・ユンホは常に直球だったぞ?それに気付かないチャンミンは相当鈍チンだって、俺ですら奴に同情したし」

「直球…」

記憶を辿ってみても僕の中ではユノはいつも熱くて真っ直ぐだった。
でもそれがどう僕への想いに繋がって行ったのか、何度思い返してもいまだに分からなくて困る。

「はっきり言ってやればいいんじゃね?チョコは義理で、そう言う類の想いは無いって」

「………………」

キュヒョンは何度も僕にそう言うけど、それに対する沈黙は深くなるばかりで明確な答えは導き出せないでいた。
どう言う意味であのケーキを作ったのか。
義理、とも割り切れない、ユノへの情は確かにあるにはある。

けれど、そんな事を伝えてしまえばユノを中途半端に喜ばせるだけな気がして。
結局の所、ユノを避けて問題を先送りにしているだけなのだ。



「はぁ、、、」

「重っ。よしっ、このキュヒョン様がひと肌脱ぐしか無いな」

「は?」









あんな大口を叩いた割に、キュヒョンがした事と言えば。

「チャンミン遅いぞ!もうチョン・ユンホは来てるってのに。まっ、両脇ガッチリホールドされてるけど」

店に駆け込んだ所をキュヒョンに捕まり、耳打ちをされる。
だから慌ててその姿を探したら本当にユノは席に大人しく座っていた。

ユノが、…合コンに居る。

「じゃあ揃った所で乾杯しますかー?」

幹事のキュヒョンは泡がすっかりと消えたジョッキを僕に押し付けて、乾杯の音頭をとる。
それに倣って皆それぞれ近くの人とジョッキをぶつけ合ったりしていた。

ぐるりと見渡すと一つだけ空いた席を見つけた。
ユノからは対角線で、よく見えると言えば見えるけど。会話するには遠い距離。
キュヒョンが言った通りにユノの両脇は年上と思しき女性達が鎮座している。

元々は僕とキュヒョンが所属しているバドミントン同好会の会長の指揮で合コンが開催されたわけだが、その目玉としてユノを誘ったのがキュヒョンだったのだ。

僕は同好会に関係の無いユノが果たして来るのだろうかと半信半疑で今日を迎えたわけで、勿論今朝もユノとは顔を合わせていないからにこやかにお姉様方と話すユノに軽く衝撃を受けていた。



あんな服、持ってたの知らなかったし…

いつも見慣れたモッズコートとセットでよく好んで着ているトレーナーでじゃなくて、胸元まで開いたV字のセーターなんて。
僕は知らない、、、




「サラダ取りましょうか?」

「あ、…はい」

隣の席の子が甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるのに、僕はとっても上の空で全ての会話に生返事。
いくら飲んでも飲んでも喉は水を欲して干からびるように乾き。
ただひたすらピッチャーから注がれたビールだけが減り続けた。

殆ど食べずにビールだけが腹に溜まる。
終いには僕の手付かずの料理を他の人に流されてしまう。

ふとユノを見ると、お姉様方から腕を触られて振り払うでもなく髪を掻き上げてふわりと笑みをこぼしていた。



チクリと胸が痛む。



高校の頃はもっとやんちゃだった。
ほぼ男子校に近かったし、ユノの周りは常に男友達が存在していた。

だからこんな、、
ユノが”男”として女性に接するのを目の当たりにした事なんて………


──そんな感じだったっけ?
──高校の頃よりももっとかっこよくなったんじゃないの?
──もっと前はふっくらしてたのに、いつの間にこんなにシャープな顔になったんだよ。

まるで知らない人を見つめているようで、耐え切れ無かった。
だから腹に溜まったビールを排出するつもりで席を立ったら思いの外、足元がふらつく。

「チャンミン大丈夫か?」

キュヒョンの声が掛かったが、手を挙げてそのままふらふらとトイレへと向かった。













用を足してトイレを出た所でユノが壁に凭れて待っていた。

「吐いたのか」

その言葉に首をふるりと横に振って見せる。

「あと30分で恐らくお開きだと思うけど、耐えられるのか?そんな青い顔して」

お姉様方と楽しく話してた筈のユノが、今僕の心配をする為にここに居ると思ったら。
ほろりと心が解れるような、泣きたいような。

だからつい、「も、帰りたい…」と言ってしまった。











ユノがなんて言ってあの場から僕と抜け出す理由にしたのかは聞けないまま、腰に回された腕の強さに体が火照って止まない。
馬鹿だな、こんな状況になってやっと気付くなんて。


「ユノ、」

「ん?気持ち悪いか?」

「うん、大丈夫、…だけど気持ちは悪いかも」

足はまだ縺れるのに、頭はやけに澄んで明確な答えを僕に導き出す。

「じゃああそこで少し休むか?」

「ん、やだ。家に早く帰りたい…帰ってこの匂いを落として、、」

ユノの胸にポスッと顔を埋めると、鼻に付く甘ったるい香りが邪魔をする。
返事の無い代わりに僕を引き寄せる力が更に強くなる。

あぁ、、もう…この匂いは嫌なんだって…










見上げた空は今の僕の想いに似て、スッキリと雲ひとつも無かった。
だから、今言わなきゃと思った。



「…僕もユノを好きみたいなんだ」


大きな白い息が空に吸い込まれていく。



















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C.O.M.M.E.N.T

「も、帰りたい・・・」
これに尽きる。
追い撃ちかけられて家までもつのか?ユノ?

2019/02/11 (Mon) 02:53 | 723621mam #- | URL | 編集 | 返信

おっと、拍手、300000超えてる!
おめでとう!

2019/02/11 (Mon) 02:58 | 723621mam #- | URL | 編集 | 返信

チャンミンの告白❤

あゆさん拍手300000超えおめでとう❤( •̀ω•́ )/スゴーイ❤
チャンミンってヲタクだったから自分の気持ちにさえ気づいてなかったんだねぇ〜キュヒョンいい仕事したじゃないのよ!!( ー`дー´)キリッ!合コンもチャンミンがユノとヨジャとの絡みを引き出すスパイスになって結果オーライだね( ✧Д✧) カッ!!でももういらん( ✧Д✧) カッ!!ユノってチャンミンがフラフラトイレに入って出てくるまで心配してついてくるなんて優しいよねぇ~♬︎♡その後チャンミンに「も‥帰りたい」って言われたらあたしなら肩に担いで速攻お持ち帰りよ( ー`дー´)キリッ!えっ?聞いてない(笑)そしてモヤモヤしてる中のチャンミンからのユノへの告白に「よっしゃー(๑•̀ㅂ•́)و✧グッ!」ってガッツポーズしたから( ー`дー´)キリッ!今日は世間は休みかぁ〜‥‥(・д・)チッ仕方ない!トン活資金稼いで来るわ( ✧Д✧) カッ!!

2019/02/11 (Mon) 06:56 | くみちゃん #- | URL | 編集 | 返信

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2019/02/11 (Mon) 14:27 | # | | 編集 | 返信

せんせー!「そこで少し休むか?」の「そこ」は公園ですか、ホテルですか(〃ω〃)
もっこりなシーンでは、きっと雄ユノが勝手に脳内で暴れまくってくれますよ(〃ω〃)そろそろユノの理性も限界でしょ?(〃ω〃)「も、帰りたい…」なんてチャンミンに言われたら、ねえ?(*´艸`*)私だってチャンミンを肩に担いでダッシュで帰れる気がするわ(*´艸`*)

2019/02/11 (Mon) 21:18 | まりおん #- | URL | 編集 | 返信

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2019/02/11 (Mon) 21:57 | # | | 編集 | 返信

723621mam様

mamさんこんにちは(*˘︶˘*).。.:*♡コメント有難う御座います。

その一言、きますよね_:(´ཀ`」 ∠):
ユノの理性も保たないかもよ?

あと、非公開だから詳しく言えないんですが。
鈴チョメチョメさんがmamさんネタをブッ込んで来てくれてます笑笑笑笑!
最高ですね、やはり(T▽T)アハハ!

わーい、拍手数!
お陰様で御座います(´•̥̥̥ω•̥̥̥`)♡

2019/02/11 (Mon) 22:44 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

くみちゃん様

くみちゃんこんにちは(*˘︶˘*).。.:*♡コメント有難う御座います。

お仕事お疲れ様でした!トン活資金、月曜日から働かないとチャンミンからお叱り受けるからね〜。と言うか働かないと遠征に行けないからね〜(๑¯ω¯๑)ほほほ。
さて、初めにキュヒョングッジョブ( ー`дー´)キリッですね!!
でも合コンとかもう要らない笑笑??
そっかぁ、昔ならユノの両脇をガッチリホールドしてくれる人が居たはずなんだけど…ね(艸д゚*)?もう他のメンズに心を奪われてしまったから仕方ないですね。
肩に担ぐってデジャヴかと思ったら、まりおんさんがコメで被せてくれてたのね(≧ω≦。)プププ!いつの間に連携プレーが出来てるーー笑笑。じゃあ肩を持つ方と、足を持つ方で別れて担いだらどうです?可愛いチャンミンの顔がいいのか。取り外し可能なチャンミニにさり気なく触れられる足がいいのか。さぁくみちゃんはどっち!?

2019/02/11 (Mon) 22:51 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

ひま***様

ひま***さんこんにちは(*˘︶˘*).。.:*♡コメント有難う御座います。

こちらにも有難うございます♡へへへ嬉しいな(*´罒`*)ニヒヒ♡
澄んだ空って言うのは2月あたりだとキリリッと冷えた夜の空気が飲んで火照った体に心地良い時があるんですよね。
それぐらい寒いと吐いた息も相当白くて。
誰に聞かせているんだろって思うような空へと思いを呟いたチャンミンの様子を描きましたo(*>▽<*)o
それがひまさんに伝わっていたから感動しましたよね!!
ふふ、ユノの告白はあんな感じで終わりでいいのかなー??なんて(〃艸〃)ムフッ

2019/02/11 (Mon) 22:57 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

まりおん様

まりおんくん!それは良い質問だねぇ(´、ゝ`)ふw
私は清く公園を思い描いたが、君はピンクホテルもとい、ファッションホテル推しだね!?いや、ストレートにラブホか!?

って、言ってるそばからくみちゃんが顔を持つのはまりおんさんに譲ると言ってます。どうやらチャンミニとドラゴンボールに自分の顔を擦り付けたいらしい。。
二人で仲良く落とさないように運んで来てくださいね(*ノ∀ノ)
万が一落としたらもれなくユノから鯖折りのサービスが受けられますよ♡

2019/02/11 (Mon) 23:02 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

鈴チョメチョメ様

通りすがりの貴女。
無許可で姐さんに鈴チョメチョメさんの事を暴露しておきました( ̄∇ ̄)v ドヤッ!
詳しく話してないからモヤッテル筈(〃艸〃)ムフッ

しかし流石姐さんと鈴チョメチョメさんのタッグは完璧ですな。
まさか拉致れるとは…いや、善良な市民なのか?

2019/02/11 (Mon) 23:06 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

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2019/02/15 (Fri) 22:41 | # | | 編集 | 返信

鈴***様

鈴***さん、どうも山城○伍です。

mam姐さんには往年の俳優さんの名言ならぬ迷言を引用させて貰いました。
あらやだ。今度は耳なし芳一に成りすまして!
鬼にその貴重な耳だけ喰われますよ(΄◉◞౪◟◉`)ヒッヒッヒ。
始まる前に耳なしになったら本末転倒です笑。

2019/02/16 (Sat) 00:51 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

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