My Fair Lady #72

寝室のドアを乱暴に開けるなりユノは掴んでいた僕の腕を離す。
「お前はそこで立っていろ」
そう言い放つと、ユノ自身は腰に巻いていたタオルをはらりと床に落とすんだ。
そしてナイトテーブルに設置されたスタンドライトのスイッチを入れて、彫刻のような肉体美を暗闇に浮かび上がらせる。
「………っ、」
「男の気持ちが分かるんだろ?それなら逃げずに見届る事だな」
目のやり場に困ってしまうのに、逸らす事を決してユノは許さなかった。
ゆっくりとした動作でユノがベッドの上で脚を開いていく。
丁度、M字に開脚したような体勢を取って僕の反応を伺っているようだった。
「これだと見にくいか」
「え、」
「胡座の方が俺としては楽なんだが」
立てていた膝をシーツに付けると本当にユノは胡座を掻いてしまう。
そんなリラックスした状態でユノはおもむろに手を股の茂みの中に潜り込ませてゆるりと上下に動かし出す。
その間も、視線は真っ直ぐに僕だけを見ていて…
「ゆの、、っ」
「黙って見てろ」
ピシャリと発言の自由さえ奪われてしまったら、もう僕はユノのそれを見届けるしかなくて、、、
「……、く、、…っ……」
最初はどうしていいのか分からなくて視線を彷徨わせてしまったんだけど、そのうちユノの方を見る余裕が出て来て。
上下にずっと扱いているのにユノがなんだか苦痛そうに見えるのが不思議だったんだ。
しかもあれから結構な時間が経ってるし……まさか、、、
「……イケないんですよね?」
聞いた瞬間にユノが険しい顔をして片眉を上げたので、その通りなんだと分かってしまう。
「やっぱり僕がやりますから、…ね?」
これ以上ユノが意地を張ってもどうかと思い、勝手にベッドに乗り上げてユノの元に四つん這いで向かう。
「…思ってたのと違うが、結果的にその方が良かったのかもな」
と、気付いたら素早くユノに後ろを取られて腰を掴まれてしまっていた。
「ンッ//」
するりとたくし上げられたバスローブの下から露わになった尻を、ユノが撫で回す。
そしていつの間に準備したのか分からないのに、ユノは片手でジェルのキャップを開けて尻を撫でていた掌にそれを垂らし始めようとしていた。
「な、そんなのどこにあったんですか!?」
「あ?そこにずっと入っていたが?…あぁ。心配するな、チャンミンとこういう仲になってから用意した物だ」
「っ////!」
わざわざ付け加えてくれて有難う御座います、なんて言えたもんじゃないのに。
飄々とユノは言い退けて、さも当然とばかりに掌に垂らしたジェルを僕の太腿に擦り付け出す。
ヒッ、と短く悲鳴を上げてもそんなの御構い無しと言わんばかりに手際良く万遍にジェルを塗りたくって行く。
初めての感触にぞわぞわと鳥肌が立ち、塗り付けられるジェルを気持ちいいとは全く思えなかった。
「…あれでよくイケたな」
「……?」
「同じ想いをさせようとしたが、俺には無理なようだ。いくらやってもイク気がしなかった」
「あ、…///っ!」
ユノが何を言ってるのか最初は理解出来てなかったけれど、途中から気付いて羞恥に駆られる。
「俺にはチャンミンの体温が必要らしいな…」
ピトッと、股間に自分以外の熱が重なる。
すっかりと萎えた僕の性器と違い、ユノのは硬く張りが漲っていた。
「お言葉に甘えて、チャンミンの手を借りるとしよう」
そう耳元で囁かれたのち、僕の掌には二人分の性器が握らされた。
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