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2018_06
05
(Tue)22:00

My Fair Lady #60








僕から仕掛けたキスなのに、唇を合わせた途端に主導権はいつの間にかユノへと移っていた。

「……っ、…ン」

重ねて角度を変える度にユノの指が僕の耳の裏を擽る。

その刺激が心地良いような擽ったさで体を無意識に捩ったら、ユノは重なり合っていた唇を離してしまう。

「・・・?」

けれどその間も指の方は耳の裏からうなじに掛けてくるくると髪の襟足を巻くような動きをしていたんだ。

「なに、…してるんです?」

顔を上げたくても、つむじの辺りにユノが自分の顎を置いてしまってるのでそれが出来ない。

「ん?毛繕いだ。昔実家で飼ってた犬がこうするととても気持ち良さそうにしてたのを思い出した」

「っ、なっ、、///」

犬って。
ユノの発言にびっくりして頭を抜こうとすると、また顎で押さえつけられてしまう。

「ジッとしてろ、多分気持ち良い筈だから」

「……っ、」

ユノの尖った顎先でつむじまでグリグリとされて好き放題の僕。
でも、こうしてユノの体に密着しているのが心地良くてそれ以上抵抗するのはやめた。

「愛犬の名前って聞いていいですか」

「あぁ、テプンな」

「テプン・・って、もしかしてユノが付けました?」

プッと思わず吹き出しながらそう聞いたら「悪いか?」と明らかに拗ねた声が耳に届く。

「じゃあ犬種は?」

「シベリアンハスキー」

「あぁ、男前なアレですね」

「は?男前??」

今度はつむじの辺りにユノの笑いが漏れる。

「僕が飼っていたのはマルチーズでした。シベリアンハスキーはキリッとしている印象だけど、僕のマンドゥンイはコロコロしてて愛嬌炸裂でしたよ」

「マンドゥンイって!お前、、」

人が付けた愛称を遠慮無しにユノは笑い飛ばした。
つむじに当たる息が熱い。

「だって小さくて可愛いんですよっ///!?」

「そっか、クククッ」

何を言ってもユノに笑われそうで、愛犬の話はもうしないと心に誓ってブスッとしていたけれど。
勿論、僕の顔が見えていないユノにはそんなの分かるわけも無く。

「そのマンドゥンイは今も元気にしてるのか」

僕の髪の毛を好き放題に弄っていたユノから、軽い気持ちでそんな事を聞かれてしまう。

そう言えばちゃんとユノに父親との確執を話した事なんて無かったっけ…

でも、このまったりとした雰囲気を壊したくない気持ちが優先してしまって。
家の事情を詳しく話す気は無かった。

「えぇ、今も元気ですよ」

実際、本当のところは分からない。
家族の安否も知ろうとしない僕がマンドゥンイの事すら久々に思い出したのだから。

「そうか…」



この夜、ユノとしたキスは時間にしたら何分でも無かったけれど。
その後に訪れたまどろみの至福のお陰で僕の心はすっかりと癒されていた。



何の為のキスで、何の為の居候なのか。

本来の目的すら僕は忘れようとしてたのかもしれない……




「あ、電話」

ユノのスマホが鳴り出したので、僕の方が近いからと手を伸ばすと。
ディスプレイが点灯して表示された名前がはっきりと読み取れる。

ヘジン・・って、元恋人の名前だ。


「どうぞ」

ユノにそのまま手渡すと、ユノも一瞬表示された名前に固まって受けるのを躊躇っているようだった。

けれどすぐにタップして電話に受け始めたんだ。









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