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2018_05
17
(Thu)20:00

My Fair Lady #37








てっきり近くの飲食店にでも行くんだと思い込んでいた僕は、ドンへの後ろにくっ付いてひたすら歩いた。

けれど、何軒飲食店の前を通り過ぎたろうか。
さっきからずっとお腹の虫が煩く、空腹の限界点が近いと警鐘を鳴らしているってのに…

「ドンへさん、、僕もうダメです…っ、」

「うわっホント死にそうな顔してんじゃん!?でもすぐそこだから頑張れ!!天国が君を待っているぞーっ」

その言葉を信じて、もう一歩も動けないと思っていた足を何とか気力で進める。


「ここ、このマンション」

「は、、?マンション…」

「そう、天国の入り口は15階だけど。ほらっ行くぞ」

「………」

不安がよぎったが、もう引き返す体力も気力も無いので言われるがままにドンへの後を追った。

「ドンへさんの家ですか?」

「いや、違う」

「じゃあ誰の、」

「ほら着いた。行ったら分かるから、ほらほらほらっ」

追い立てられるみたいにエレベーターから降ろされて一番近くの玄関の前まで連れて行かれる。

ドンへが慣れた手つきで暗証番号を押しているのを見る限り、相当親しい人物の家だというのは分かった。

「ヒョーン!チャンミン君を連れて来た~」

ドタドタとドンへが家の中へと入って行く。
ユノの家とは違い、玄関には色んな靴が脱ぎ捨てられている。

「…ヒョン??」

そっと靴を脱いで揃えるようになったのはユノに何度も言われたからだ。

恐る恐るドンへが消えたドアへと近付くと明らかにこの向こう側から食事の匂いが漂っていた。

「ウッ、」

限界点に達していた腹がぎゅるるっと盛大に鳴って胃がキリキリする。


「ドンへさん、、、っ、、もう限界です………」

ドアを開けるなり床にへたり込むと、目の前に誰かの足が見えた。
だけど空腹で視界がぼやける、、、、相当ヤバイ。

「ククッ、これじゃあユノもSOSするわけか」

「…え」

上から降って来た声がドンへの賑わしいのじゃ無くて、思わず顔を上げると。

「空腹は最高の調味料ってか。まっ俺のは常時最高だけどね」

「あ・・ヒチョルさん」

「どうぞ?遠慮なく召し上がれ。飢えたバンビちゃん」

ふふっと不敵な笑みを浮かべたヒチョルはまだ寝癖がついたままだったけど、白磁のような肌に髭の痕も見られず、美しい。

言われてテーブルを見るとずらりとご馳走が湯気を立てて僕を迎える。

「ハァァ、、すごい!っ痛」

「ははっ胃酸?よっぽどお腹が空いてたんだねぇ。今スープを持って来るからそっちで手を洗ったら先に食べてな」

キッチンへとヒチョルが消える。
指差された方へ行くと洗面所があり、手を洗いながら鏡に映った自分の顔があまりに酷くて目を伏せた。

リビングに戻ると早速席に着いて並べられたご馳走に箸を付ける。

朝から韓国料理を口にするのは久し振りの事。

懐かしいような新鮮なような。
けれもどれもこれも美味しくて箸が止まらない。

ヒチョルからスープも渡されて、向かいの席で同じように箸を動かし始めるのを見てようやく気持ちが落ち着く。

いきなりやって来て一人で食べているのも実は気不味かったりしたから。

あ。そう言えばドンへの姿が見当たらない…

「ドンへさんは食べないんですか?」

「あぁ。あいつはまた寝に行ったんだろう。後でヒョクと一緒に起きて来る筈だよ。起きたら煩いから静かなうちに食べてしまおう」

「・・・ハイ」

色々と引っ掛かる事もあったけど、取り敢えず目の前のご馳走に集中した。









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