My Fair Lady #25

言った後、ふいっとユノが顔をそらしたので僕の動揺が更に増す。
相変わらず髪の先から雫が滴り、ポタリと落ちてはユノの体を濡らしていた。
汗で濡れて尚更艶めかしいユノの体。
僕には無いような部位まで筋肉が綺麗に付いてる。
タオルからギリギリ見える腰の下にかけてギュッと締まった感じに見える所も鍛えた証なんだろう。
あんなギリギリまで……
「ユノだって人の事なんか言えないんですよね?シウミンさんがベタベタ触らさせて貰うって言ってましたし」
シウミンはそんな言い方をしてはいないけど、半ばヤケクソになってたので言葉を選んでられなかった。
「あ?それがどうした」
「僕が言いたいのはシウォンさんに触られてもお互い様ですよね?って事です」
やられたらやり返すじゃないけど、ふんっとそっぽを向いて言い放ってやった。
やられたらやり返すなんて、子供か?って自分でも思うのに…ユノが絡むと自制が効かない。
すると、チッと短く舌打ちをされて。
「本当可に愛いくないな。シウォンにあれだけ触らせといた奴が、俺を拒むなんて腹が立つ」
「は!?拒んだつもりは無いですけど」
・・なんだ。嫉妬でもしてくれたのかと思ったのに、、、勘違いした。
「本当か?じゃあ大人しく触らせろ」
「あ、ハイ」
あっそう、そんなに触りたかったんだ。
ユノが嫉妬したのかと期待した分、気持ちの落差が激しい。
ユノにペタペタ触られているのになんとも思わないなんて…
まぁ、ドキドキしても困るんだけど。
ひとしきり触るとユノは満足したのか触れていた手を離して更に嫌な事を言う。
「このまま担当をシウォンにしてもいいようだな。注文通りにうまくやってくれている」
「えーッそんなっ!今度来る時はもっと早く来たらシウォンさんに当たらないんですよね?それなら出来ます、早く出ます!」
担当を他の人にして貰いたくて必死に懇願すると、ユノは途端に顔を顰めてしまう。
「シウォンと何かあったのか」
僕の嫌がりようにようやくユノも何かを察してくれた様子。
だから僕も黙っていてもなんの解決にもならないと考えてシウミンに話したよりももっと詳しくユノに伝えた。
「ふぅ、そうか。もしかしたらとは思っていたが、やはりシウォンの好みだったか…折角あれだけの指導力を持っていても手グセが悪いのだけがな、、」
ユノがこめかみを押さえながら呻くように言う。
シウォンの好みって、、シウミンは誤魔化したけどやっぱりソッチの人だったんだ。
「他にも苦情とか来てないんでしょうか?」
ユノから手グセが悪いなんて言われるくらいなんだし、今までだって僕みたいな人がいた筈なんだろう。
「まぁな。あるにはあるだろうが、言っても無駄だ。あそこはシウォンが経営者だからな」
「・・・は?シウォンさんがですか!?」
「あぁ。趣味と実益を兼ねてるからあれはあれでいいんだろう。その代わり、腕は確かだし、スタッフも充実している」
「じゃあどうしてユノはシウォンさんを拒否したんですか?腕が良いのを知ってるのに」
聞いた途端にユノが眉の間を寄せる。
あ、このパターンは恐らく地雷かも…
「あいつとは根本的に反りが合わない。…シウォンが俺に付くとやたらと胸を重点的に鍛えようとする。小さくするならまだしも、膨らみを強化しようとしていたのを知った時には本気で殴ろうかと思った程だ」
ユノはムスッとした顔で胸の前で腕組みをした。
確かにユノの胸は分厚くて盛り上がりが他の人よりも勝(まさ)っている。
「ユノ?あの、僕も触っても…」
「却下」
あわよくばその膨らみの弾力をこの手で確かめてみたかったのに、ユノは即座に拒否した。
「シウォンには俺から釘を刺しておく」
イライラとした様子で濡れた髪を搔き上げると、汗がポタポタと垂れてまた肩を濡らす。
だから拉致があかないと思ったのか、ユノは腰から下に軽く掛けていたタオルを取って顔を拭き出した。
「あ」
咄嗟に口を手で押さえても遅かった。
ユノは「あ゛?」と訝しげに僕を見ている。
「い・・え、、何でもないです・・」
「その割に顔が赤いな?程々にしないと逆上せるぞ」
パンッと腰に巻き直したタオルを叩いて気合いを入れると、ユノはスタスタとサウナルームを出て行った。
「凄い、、、、、」
ユノのアレが凄かったんだ。
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