My Fair Lady #20

ごそごそとユノがベッドから出て行く。
眠れていないからユノが起きた気配もちゃんと分かっていたんだけど、僕は狸寝入りを続ける事にした。
ユノが着替えを終えてウォークインクローゼットから出て来るのを待って起き出す。
リビングでは白と黒のストライプのシャツに革パンツというモデル顔負けの姿でミネラルウォーター片手にユノが新聞を読んでいた。
か、かっこいい…
「おはようございます」
「ん。早かったな」
「自然と目が覚めたんで。あ、コーヒー貰っても良いですか?」
実際にはもっと早くから起きてたんですけどね・・・
「今俺がやる。ブラックでいいか?」
「はい、ブラックで。あっすみません有難う御座います」
突っ立ってる僕にユノが新聞を手渡してキッチンへと向かう。
待っている間に読めって事かな?
動きを目で追っていたら、ユノは昨夜と色違いの例のギャルソンエプロンを腰に巻き付けてコーヒーを淹れるようだった。
ば、バリスタっ、、、しかも最上級のイケメンバリスタぁ~~////
「ユノ、あのっ、、」
「あ?」
「一枚いいですか?」
スマホをサッと出してカメラモードで構えるとユノは案の定険しい顔をした。
「高く付くぞ」
え、撮っていいんだ!?
「有難う御座います!」
「コーヒーが淹れ終わるまでな」
「はーい。じゃあ撮りますよ~。あ、視線外すのも良い感じです…あっちょっと髪掻きあげてみて下さい、、うわっいいっ!撮りまーす」
一枚と言いつつ何枚もパシャパシャ撮ったけど、ユノは文句の一つも無しにモデル並みに撮影をこなしていった。
勿論、ユノは本物のバリスタじゃないからお湯を沸かしてポットからくるくると回し淹れたりとかはしないんだけど。
コーヒーメーカーから抽出された液体を二つのカップに注ぐ姿だけでも様になっていて。
バリスタ風の格好を記録に残すつもりが、ユノのその一連の作業まで撮り続けてしまっていたんだ。
だけどユノはと言うと、撮り続ける僕を全く気にする様子もなく、淡々と作業を進める。
今は冷蔵庫から出した牛乳を小鍋で温め、それを小さなミキサーで泡立て出していた。
「それは何をしてるんですか?」
「カプチーノの泡だ。基本、甘党なんだがここ最近は体を絞ってるんで砂糖は控えてこうして牛乳で我慢をしている」
キリッとした顔して、甘党だの、牛乳で我慢だのって……それ、ギャップ萌えしかないんですけど。
勿論。
その後、カプチーノの泡を上唇に付けたユノもバッチリ撮らせて貰った。
コーヒーを飲んで人心地着いてると、ユノから先に顔を洗って着替えて来るように促されて渋々腰を上げた。
その間にどうやらユノは朝御飯を作るみたいだった。
卵を何個も用意して、器用な手付きで白身と黄身を分けている。
今日もまたオムライスなのかと考えながら期待を胸に部屋を出た。
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