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2018_04
24
(Tue)20:00

My Fair Lady #14









楽屋は相変わらず出番を待つ出演者で賑わしい中、花束を抱えて暫くボーッとした。

客からのおひねりや花束をプレゼントされるのは日常茶飯事だからか、周りは特に囃し立てるでもなくて。

僕だけがひとり、心ここに在らずで椅子から動けずに居たんだ。


「…ん?あっ・・」

ユノから与えられたのは花束以外にもう一つあったらしい。
それにようやく気付いた僕は大いに慌てた。

何故なら花と一緒に添えられていたメッセージカードにユノのと思わしき携帯の番号が記されていたからだ。

自分のスマホを取り出して早速書かれている番号を打ち込む。
指が震えるのは多分、緊張の所為だ。

2コールで繋がる。
電話で聞く初めてのユノの声、少し掠れがかっていてとてもセクシー…

「ようやく気付いたか。随分待たされたもんだな」

「あ、はい、すみません、、」

「着替えの服は予備の衣装を吊るす場所に保管をお願いしてある。それに着替えたら30分後に表に出ろ」

「えっと・・・あっ、あった!」

これ、僕の服だ・・・ちゃんと洗ってあるし。


「いいか、30分の間に考えろ。俺について来る気があるなら連れて帰るが、その気がないなら特別に今日だけ家まで送ってやろう」

ステージの下から僕に花束を渡していた人と同一人物とは思えない口ぶりだった。

常に上から目線で従う者にしか手を差し伸べない…
だけどそんなユノの冷徹な言葉に僕の胸は跳ねた。



まだ僕はユノの可能性の範疇に居られるならば──その手にしがみ付いてでも離れない。

いや、多分まだ離れたくないだけなんだけど…









楽屋を出る時に数人から飲みに誘われたのを断って急ぎ足で外に出る。

番号はもう登録してあるし、ユノは逃げないのに気付いたら早足になっていた。

店から少し離れた所に停めてあった車を見つけた瞬間、心臓がぎゅうっと縮む。

今更、向かう脚がガクガクと震えた。


落ち着け…っ




「宜しくお願いしますっ、、!!」

助手席のドアを開けるなり思いっきり頭を下げて言った。


「ん、…分かったから乗れ」

静かな声で僕を中に引き寄せるユノは恐らく、口の端を上げて笑っていたと思う…


たった半日で、僕の中に居座るユノの存在が大きくなってしまったようで。
隣でハンドルを握るユノの顔をまともに見る事が出来なかった。













昨日に引き続きユノの住むマンションに来たんだけど、花束を片手に抱える僕は何処か地に足が着いてない感じにふわふわとしていた。

そんな感じでユノの後ろからついて行ったら、いきなり前を歩いていたユノが止まるので僕は思いっきりその背中に激突をする。

「いっ、た、、、」

「あぁ…車の中に荷物があったのを思い出した。取って来る」

そう言うと今来た道をスタスタと戻ってしまう。
残された僕は来いとも行けとも言われてないから、仕方なくユノの部屋の前で待つ事にした。


数分してユノが戻って来ると、その両手には大きなショップの袋が提げられていていかにも重たそうだった。

「服ですか?それにしてもまた沢山買って・・」

「あ?」

今朝僕が袖を通した服に値札が付いていた事を思い出してついそう言うと、ユノは持っていた袋を上にあげ。

「誤解するな、これは俺のじゃない。全部お・ま・え・のだ」

と言い放つので、その言葉に僕はキョトンとしてしまう。

だって…


「僕が家に帰るって言ったら、、この服はどうするつもりだったんです……?」

「さあな」


明らかにムッとした顔をしてたけど、それ以上何も言わずに袋を持ったままユノはさっさと歩き出した。









あぁ・・。




ユノは僕が来るって信じてたんだ。









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