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2018_04
16
(Mon)20:00

My Fair Lady #6








食事を終えると今度こそレッスンなんだと気を引き締めてユノの次の行動を待っていたのに。
何故かユノは服を持って寝室から戻って来るんだ。

「流石にそれは無いな。はい着替えて」

昨日渡されたから着た服なのに、上から下まで視線を巡らせた挙句に不満な表情で言われてカチンと来たけど。
こんな所で歯向かって良いことが無いのは目に見えていたので大人しくその着替えを持って洗面所に向かった。

って、まだ値札付いてる服だし。それでもって高い…






「どうです?似合います?」

「ん、まぁ良しとするか」

及第点が取れたようでホッとしたのも束の間、ジャケットを羽織れと顎でしゃくられ。
訳もわからず指示通りに動いていたら、玄関を出て、エレベーターに乗り込んで、そして車の助手席に座っていた。


「あの、もう出勤にしては早いかと。あ、もしかして僕の家に行きますか?」

「どちらも違う」

「はぁ?」

ユノにそんな口をきいてまた怒られるかと思ったのに、珍しくお咎め無しで逆に何だか不安になるんですけど。

多分、これは直感だけど僕にとってこの先良いことは待っていないんだと思った。







「おー!ユノ、いらっしゃ~い」

見るからに高そうなお店の前に車を横付けして、躊躇する僕を半ば引き摺りながら店へと辿り着いたユノを驚く程軽快な挨拶で店員が出迎えた。

例えるならば。
この店員、ラテン系ですかって感じ。


ユノは軽く手を挙げて挨拶を交わし、僕はその横でぺこりと頭を下げた。

「ん?この子は?」

「”Haven”のオーナーから託されてる。謂わばダイヤモンドの原石ってとこだ」

「へ?原石?あぁ…例のアレか!?良かったな〜ユノの気まぐれにオーナーが乗ってくれて。で、今日はどうする?」

「ふっ、話が早くて助かる。手っ取り早くこいつを女豹にしてやって欲しい」

「ん~??女豹??俺にはどう見てもバンビって感じだけどなぁ」

「あぁそれは俺も同感だ。だからお前を頼ってるんだろ。腕の見せ所だ、ドンへ」

「よっしゃ任せとけ!」


何だか物凄く軽いノリで事が進み出したけど。
察するに、僕はまた女装を強いられるんだろうな…はぁ…まぁいいけど。



「なぁチャンミン君、俺ドンへね宜しく~。で、いつもはどんな感じでやってんの?イメージが大きくズレると困るでしょ、君もお客さんも」

それはそれは軽いノリであっという間に僕との距離を詰め出したドンへに圧倒されつつも、スマホの中に収めていたステージの様子を写した写メを見せる事にした。

「ん゛、んんんん?これ本当にチャンミン君?思っていたより化けるねぇ」

「そうですか?メイクとかまだまだ未熟だから恥ずかしいですよ」

「あー本当だ。メイクはやけにケバいかも」

「う゛・・」

ユノと親しいだけあってストレートに人の心を抉る。

「そんな落ち込むなって、メイクは何とでもなるんだし。肝心なのは俺が選んだドレスを着こなせるかどうかにかかってる!」

そう息巻いてドンへはフォーマルゾーンへと突っ走り、何着かその手にドレスを持って即座に戻って来た。

はやっ!ちゃんと選んでくれたんだろうな!?怪しい・・・


訝しげに見てたらドンへが「チャンミン君は顔に何でも出るねぇ。それだけ素直だって事かな、ハハッ」と笑われてしまう。


「ユノが君の事を原石だって言った時から頭の中で似合う服が浮かんだんだ。ドレスなら尚更選びやすかったけどね。さぁ、騙されたと思って着てみな」

チャラいウィンクを浴びせられた僕はそそくさと言われた通りにドレスを着用しに行った。

それにしても何で赤しか選ばないのかな?
渡されたドレスは全て赤色で、ただ形が違う物を3着だけだった。


初めはボリューミーな感じのドレスでフリフリ感が堪らない。
これはユノが即座に却下した。

次はタイトでテロテロの生地が体のラインを強調し過ぎて、男の大事な部分までも強調されていてドンへが天を仰いだ。

でも正直、どれも僕には似合っていた。
胸が高鳴る中で最後のドレスを着て二人の前に出ると。

「おぉっ!?ユノ!いいじゃん、なぁ!」

ドンへが手を激しく叩いて僕のドレス姿を絶賛してくれるのに、肝心のユノはぽかんと口を開けて突っ立っていたんだ。

文字通りぽかんだ。

そんなユノを見れて一本取ったみたいな良い気分で小躍りしていたら尻を叩かれてしまう。

「調子に乗るな、品が下がるだろ」

「いったーっ、、そんな事言って鼻の下伸ばしてたくせに」

「あ?」

「いえ何でもないです。でもそんなに似合いますか?」

「あぁ、似合うな」

「えへへ」

「流石ドンへだ」

「・・・・」


なんか、ちょっと不服なんですが…

プロの手にかかるとバンビは少しだけ妖艶になれる事が証明されたので仕方ない。

選んだドレスは肌の露出は抑えつつ、その分レースが上半身を覆うので上品さも兼ね備えている。
そして元々平らな僕にとって有難いのが、胸を飾る赤と黒のふさぁとした羽飾り。

腰から下の切り替え部分から真紅のタイトなドレスは腰のくびれに沿って足元まで流れる。
一見シンプルに見えるけど、歩くと片側だけに入ったスリットから脚が覗いてそこがまたいやらしいポイントだった。


「スタイルは良いんだろうけど、膨らみがイマイチかな。そんなガリガリでちゃんと食えてんの?お兄さんは心配だなぁ~。なぁ、美味しい物食べさせてやれよ、ユノぉ」

「昨日連れて来たばかりで無理を言うな。これから嫌って程肥やして肉を付けてみせる」

その言葉を聞いてまたあの美味しいご飯が食べられると思うと自然と頬が緩んだ。

「昨日?昨日って…お前はヘジンのとこに」
「次は二階だろ」

ドンへがまだ話途中なのにユノが遮るようにして会話を打ち切ったのが、かえって僕の気掛かりとなった。










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