イクメンウォーズ Season2 #43

「そんなに緊張しなくったっていいのよ。だから取り敢えず座って」
「あ、はい…」
園長室なんて殆ど入る事なんて無いから、そわそわとしていた僕を見かねてボアさんが先に応接のソファに腰を下ろした。
「そんなに時間も取れないしね、単刀直入に聞くけど」
ボアさんの真剣な表情に圧倒されてしまい、僕は思わず尻込んだ。
「やぁね、そんなに怯えないでよぉ~~。全く、私だってこんな役目をやりたくてやってるわけじゃないんだから」
「え、そうですよね、、すみません。ちゃんと聞きますから」
姿勢を正して聞く気満々な様子を見せたら、ボアさんは堪らずと言った感じで吹き出す。
「何だか調子狂うわ、、、。まぁ、あのユノが惚れる位だものね。他とは何かが違って当たり前よね」
「な、、///」
「話を戻すけど、本当にいいの?テミンって子と話は済んでるってあちらのマネージャーから私も聞いてるわ。だけど、念の為に最終確認がしたくてここに来たの。だってあのユノによ、貴方以外に触れさせるなんて。ましてやキスでしょう?」
「はぁ、、まぁ…その部分だけ切り取られると正直嫌ではありますけど。でも設定の流れ的にはあってもいいんじゃないかと、テミンさんと話した時には思ったんです」
確かにその通りなんだ。
園長にキスされるのは嫌だけど、プロの目から見たらそんなの挨拶程度だって言われてしまうに違いないんだし。
園長は僕のその点を面白くないって思っていたのは昨日の諸々で思い知ったわけだけど、、
園長だって、自分の我儘だけで覆せる筈ないって分かってはいるんだろうし、、、
「はぁ…っ、もう。何その"分かりきってますから"みたいな発言。ユノの気持ちも知ってて?」
「う゛、はい…」
知ってしまったのは隠せないけど、ボアさんにも園長は自分の気持ちを言ってたんだ…へぇ…
「あ゛ーーーーーー」
突然、ボアさんは唸り声を上げたかと思うと、僕の胸倉を掴み。
「テミンはユノを狙ってんのよ!?たかだかCM撮影のキスだからって甘く見てたらどんな事になるか、、、こんな風に印が付かなくてもねぇ、官能的なキスなんて幾らでも出来るんだから!」
掴まれた拍子に、首に巻いたタオルが緩んだらしく。
そこに散りばめられた痕をあざとく見つけてボアさんは僕を更に追い詰めていく。
「あ、あの、、」
「なに」
興奮してるからか、僕よりも身体の小さい筈のボアさんの方が威圧感が凄い。
だけどここで怯んでられない、、、
「僕にどうしろと言うんですか、、!?もうテミンさんはマネージャーさんを通してボアさんと交渉を締結したんじゃないんですか?」
「まぁね、実際そうなんだけどね」
「だったら、、僕がこれ以上あぁだこうだ言っても仕方がないのに、、」
僕からどうしようもない想いを訴えられて、ボアさんもムッと顔を顰めていた。
「そりゃそうなんだけどね、、」
「……何か、不都合でもあるんですか、、?」
覆せない事をどうしてこの人はこんなに必死になるのか、僕には不思議に思えたんだ。
「ハァーーーーーーーーっ、、」
掴んでいた胸倉に大きな、大きな溜め息をボアさんが突然吐き出し。
「…お願いだから私に向かって"僕のユノにキスなんてさせないで下さい!"って駄々捏ねてみてよ、、」
「へ、、?」
さっきまでの勢いは何処へやら。
ボソボソと呟くようにそう言ったかと思ったら。
「…じゃないとあの馬鹿が仕事になんないのよ、、全く、私情を持ち込むなっつうの!!」
突然、またキレてしまったんだ、、、、
「園長……が?」
「そうよ!朝から顔会わせる度にむすぅっとしてて、本当胸糞悪いんだから!聞けばチャンミンと話したけど、反対されなかったって?そんな理由でこっちはずっと振り回されてんのよ?」
「・・・・・」
園長、、、、子供か?

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園長室なんて殆ど入る事なんて無いから、そわそわとしていた僕を見かねてボアさんが先に応接のソファに腰を下ろした。
「そんなに時間も取れないしね、単刀直入に聞くけど」
ボアさんの真剣な表情に圧倒されてしまい、僕は思わず尻込んだ。
「やぁね、そんなに怯えないでよぉ~~。全く、私だってこんな役目をやりたくてやってるわけじゃないんだから」
「え、そうですよね、、すみません。ちゃんと聞きますから」
姿勢を正して聞く気満々な様子を見せたら、ボアさんは堪らずと言った感じで吹き出す。
「何だか調子狂うわ、、、。まぁ、あのユノが惚れる位だものね。他とは何かが違って当たり前よね」
「な、、///」
「話を戻すけど、本当にいいの?テミンって子と話は済んでるってあちらのマネージャーから私も聞いてるわ。だけど、念の為に最終確認がしたくてここに来たの。だってあのユノによ、貴方以外に触れさせるなんて。ましてやキスでしょう?」
「はぁ、、まぁ…その部分だけ切り取られると正直嫌ではありますけど。でも設定の流れ的にはあってもいいんじゃないかと、テミンさんと話した時には思ったんです」
確かにその通りなんだ。
園長にキスされるのは嫌だけど、プロの目から見たらそんなの挨拶程度だって言われてしまうに違いないんだし。
園長は僕のその点を面白くないって思っていたのは昨日の諸々で思い知ったわけだけど、、
園長だって、自分の我儘だけで覆せる筈ないって分かってはいるんだろうし、、、
「はぁ…っ、もう。何その"分かりきってますから"みたいな発言。ユノの気持ちも知ってて?」
「う゛、はい…」
知ってしまったのは隠せないけど、ボアさんにも園長は自分の気持ちを言ってたんだ…へぇ…
「あ゛ーーーーーー」
突然、ボアさんは唸り声を上げたかと思うと、僕の胸倉を掴み。
「テミンはユノを狙ってんのよ!?たかだかCM撮影のキスだからって甘く見てたらどんな事になるか、、、こんな風に印が付かなくてもねぇ、官能的なキスなんて幾らでも出来るんだから!」
掴まれた拍子に、首に巻いたタオルが緩んだらしく。
そこに散りばめられた痕をあざとく見つけてボアさんは僕を更に追い詰めていく。
「あ、あの、、」
「なに」
興奮してるからか、僕よりも身体の小さい筈のボアさんの方が威圧感が凄い。
だけどここで怯んでられない、、、
「僕にどうしろと言うんですか、、!?もうテミンさんはマネージャーさんを通してボアさんと交渉を締結したんじゃないんですか?」
「まぁね、実際そうなんだけどね」
「だったら、、僕がこれ以上あぁだこうだ言っても仕方がないのに、、」
僕からどうしようもない想いを訴えられて、ボアさんもムッと顔を顰めていた。
「そりゃそうなんだけどね、、」
「……何か、不都合でもあるんですか、、?」
覆せない事をどうしてこの人はこんなに必死になるのか、僕には不思議に思えたんだ。
「ハァーーーーーーーーっ、、」
掴んでいた胸倉に大きな、大きな溜め息をボアさんが突然吐き出し。
「…お願いだから私に向かって"僕のユノにキスなんてさせないで下さい!"って駄々捏ねてみてよ、、」
「へ、、?」
さっきまでの勢いは何処へやら。
ボソボソと呟くようにそう言ったかと思ったら。
「…じゃないとあの馬鹿が仕事になんないのよ、、全く、私情を持ち込むなっつうの!!」
突然、またキレてしまったんだ、、、、
「園長……が?」
「そうよ!朝から顔会わせる度にむすぅっとしてて、本当胸糞悪いんだから!聞けばチャンミンと話したけど、反対されなかったって?そんな理由でこっちはずっと振り回されてんのよ?」
「・・・・・」
園長、、、、子供か?

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