2017_02
18
(Sat)00:00

清く、正しく、美しく-青い春-

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当初予定されていた日程を大幅に上回る早さで業務を遂行し終えた。
やっと、やっと明日ソウルに帰れる。

「…会いたい」

ユノに会いたい、無性に会いたい…

口に出してしまえば更に想いが募る。
分かっていながらも呟いてしまうのは、この置かれている状況が嫌でも過去の記憶を呼び起こしてしまう為だった。

一人でこんな殺風景なビジネスホテルに長期滞在するのは、事前の打ち合わせで重々承知の上で承諾をした。
この歳で駄々を捏ねる程、子供でも無いし。

ただ。
「大丈夫かよ」と、唯一ユノとの関係を知っている人物が一人だけ僕の浮かない表情を察したようでそんな風に声を掛けてはくれたけれど。
精一杯の作り笑顔で何でも無い風を装って返した。

多分、あの人はそんな様子をユノには言わないから。
だから逆に心配するような作り笑いを僕は貼り付けたのかもしれない。



…釜山、…ビジネスホテル…

すっかりと温くなった缶ビールを口元に運び、一気に喉奥に流し込む。
生温い液体が通り抜けたばかりなのに、やけにザラザラとして気持ちが悪い。

「はぁっ、、」

堪らず息を吐き出すと、ふいに苦い記憶までもが迫り上がりそうになり、今度は息を詰める。

息を吐くのも、吸うのも億劫。

あれから十年、僕はまたあの釜山の記憶に囚われたままなのか…?
十年前、19歳の僕がユノに出逢っていれば…

「ユノ…会いたいっ、、」

純白なシーツにぽたりと水滴が吸い込まれて行く。

ホテルから見上げた空はまるであの頃のまま、そこに今も変わらずあるようで。

ただひたすら、…怖かった。

夜な夜なその闇夜が僕を過去へといざなう。

どうして。

どうして僕は選ばれなかったんだろう。

ドウシテ…ボクジャ……ナイノ…と。




十年前、僕は大学に入学したてで少し浮ついていた。
それまで受験勉強一本で折角の青春を塾と家と学校の狭い世界でしか過ごす事を許されず。
先ずは合格してそれから遊べばいいんだし、その想いだけで受験戦争を勝ち抜いた若者の目には映る何もかもが輝いて見えた。

だから多分、誰でも良かった感はあったんだと思う。
それが偶々あの人だっただけで…

僕が春の陽気に誘われて浮ついた心を落としてしまった相手は、自分と十も歳が離れた女性で。
今思うとその女性の何がそんなに惹かれたのかは分からないけれど。
禁欲生活が長かった青年には歳上と言うだけで何だかいやらしくて大人のフェロモンを撒き散らしているように思えて仕方が無かったんだ。

でもその女性は僕の事を初めは、よく来店する学生の一人としか見ていなくて。
悔しさから毎日通うランチに更に夜も食べに行くようになり。
それが毎日毎日毎日、、遂に金欠でそのお店で飲食する事も叶わぬ羽目に…

それでもやっぱりそこは若さゆえか、勢いでレストランのオーナーに頼み込み賄い付きの夜のシフトを組ませて貰える事に。
めでたく女性との距離を縮める運びとなったんだ。

だけどその後もせっせとアプローチを続けても結局はそれ以上距離が縮まる事なんて無くて。
堪らなくなって思いの丈を伝えたら、なんとその女性は離婚歴があり、更に子供が居て…「娘なの、だからチャンミン君とはそう言う事になる訳にはいかないの。お願い…分かって、、」

女性の困惑を、僕は半分しか理解出来ていなかった。
まだ理解出来る程、大人でも無かったんだ。

あの時もっと押したら直ぐにでもそう言う関係に縺れ込めたのだと、今は分かる。

子供の話を出されれば引かざるを得ない、それがまだまだ青い僕の出した答えで。
だからと言って直ぐに断ち切れる想いでも無かった為に、ずるずるとその後もそのバイト先を辞める事も出来ず。
また、その女性もいつまでも辞めない僕を邪険に扱ったりはしなかった。

所謂、プラトニックラブだった。

だけど、そんな関係が突然終止符を一方的に打ち、僕をいきなり恋愛のステージに立たせようとした。

打って来たのは勿論女性の方。

「大学の卒業旅行に釜山でも行かない?」なんて、普通に考えれば可笑しい話だ。
なのに恋愛経験値ゼロの僕からしたら願っても無いお誘いに尻尾を振ってまで飛び付いた。

日中は初めて繋いだ手にドキドキが止まらなくて観光地の記憶がいまだに朧げなくらい、浮かれまくり。
日が落ちるにつれてその心拍数は自分でも笑える程に上がっていった。

旅費を稼ぐ時間も無く誘われた事が原因で、宿泊は簡素なビジネスホテルだったけど。
僕はもうその女性と一緒ならどこでも良かったんだ。

ただもう舞い上がって、舞い上がって。
バクバク跳ね上がる心臓の鼓動が煩く、一気に冷えたビールを流し込んだ。

本当にもうそこまで来ていたんだ。
ただもう、本当に、、そこまで…

女性の携帯が鳴るまでは、全てが上手く行っていたんだ…


気付いたらポツンと一人だけセミダブルベッドにへたり込んでいた。

そして止め処なく次から次へと頬を濡らす涙を抑える事も出来ずにただただ泣き明かした。

あの夜、女性は子供と元夫が待つ場所へと戻って行った…


僕は当て馬だったわけだ━━━








釜山の業務を異例の早さでこなしたご褒美として、上司から大量に土産を購入する事を許される。

その為、一刻でも早くこの地から立ち去りたい想いを払拭しながら市場へ向かうと。
ソウルでは珍しい食材や珍味の数々に目を奪われる。

同じフロアの人達へのお土産と、あとユノと、そうだな…僕達の事を黙っていてくれる上司にも何か良い物を買わないと。

まさかバーで一緒だなんて知ってたらあんなに羽目を外さなかったのにと思う。

ユノから式の出席者に上司が居たって聞いた時もピンと来なかった。
だけど、トイレで偶々隣から「痛い」とか聞こえてつい見てしまったのが運の尽き。
バラバラのピースが一斉に元の場所へと嵌め込まれて行くようだった。

そうか、そう言う事か。
あの時の視線はこの人かって…

あんなバーに居たんだから牽制のつもりと口止めを含みつつ忠告したのに全然懲りずに何かと僕らに構おうとして来る。
本当、そこだけが誤算だったんだけど、まぁユノはまだ知られているのを知らないから問題無い。


「すみません、こっちの高麗人参ください」

滋養強壮に。
どうせ払うのは僕じゃない。

「はーい、ちょっと待ってね…」

店番の女性が僕の呼び掛けに応えて振り向いた筈なのに、一向に高麗人参を寄越す気配が無い。
不審に思ってその女性を見ようとしたらサッと視線を逸らして店の奥へと行ってしまう。

「えっ…ちょっとすみません!!」

声を張り上げながら第六感が騒めく。
釜山、ビジネスホテル、僕に背を向けて出て行ったあの後ろ姿…

ドラマみたいに辻褄が徐々に合っていくように、僕から逃げ出した後ろ姿があの時の歳上の女性にしか思えず。

「待って、、!」

気付いたら無断で店の勝手口まで追い掛けていた。

「ジユさん…?」

逃げられないように捕まえた腕に力が無意識に籠る。

「チャンミン君……」

観念にしたかのようにがっくりと項垂れたその女性はやはりジユさんだった。

けれど、掴んだ腕があまりにも細く、痩せこけた頬が痛々しく見えて。
僕は記憶の中の面影にどうしても縋り付きたくなってしまい、、


「…少し話せませんか」

咄嗟に口にした言葉に自身でも驚く。
もっと早く、例えば二十歳頃に同じ事を言えていたら…何かが変わっていたんだろうか?

少なくとも。
こんな風に十年経った今でもここまで想いを引き摺ってはいなかったかもしれない。

たら、ればか…
悔やんだって過去に戻れるわけが無いのに。

ふと、いつぞやにユノに自分が発した言葉を思い出す。
━━━『話せば分かるよ、あの子なら』

過去の後悔とここで話せば何かが変わるかも…

この先の僕の未来が。








ジユさんは店主の男性に断りを入れると、店の奥の休憩所のような所に僕を通してくれる。

何処に何があるのか慣れた様子でお茶の用意をする姿を見て、ここに勤めて長いのだろうと思う。

「ごめんなさい、こんな物しか無いけれど…」

そっとお茶請けに出された物は昔、ジユさんがバイト先の休憩室によく差し入れしていた手作りの菓子だった。

ひと目見ただけで懐かしさにグッと胸が締め付けられ、あの頃の淡い想いがぶわっと広がり出す。
しかし、それと同時に惜春の念が込み上げてはまた喉の奥をザラリとさせる。

「はぁ、、」

まただ。
息を吸うのも吐くのも億劫な感覚に陥りそうになって慌てて出されたお茶を流し込むと。
幾分か不快な物が消えて行く気がした。


「…私を恨んでるんでしょう、そうよね…恨まれて当然の事をしたと分かってるの、、」

記憶の中のジユさんは、目の前で懺悔を始めた女性と本当に同一人物かと疑う程に弱々しく。
僕はただ黙って彼女の話を聞く事しか出来ないと感じた。

「チャンミン君に好きだって言われた時、私ね…オーナーと付き合ってたのよ…酷い女でしょう、貴方には娘の事を口実にして断っておきながら…」

予想外だった、、オーナーには妻子がいたのに…まさかジユさんと不倫なんて…

「呆れるわよね、分かってる…自分でも本当に駄目な女だって。…でも、、一人じゃ嫌だったのよ、、だけど…チャンミン君は…私にはキラキラし過ぎていたから…」

「…じゃあなんで釜山なんかに僕をっ」

ずっと堪えていた想いが溢れ出す。
オーナーと付き合っていながら、僕の心を弄び。
そして期待を持たせるように釜山に旅行までして。
…てっきり元夫とヨリを戻したんだと思って諦めた僕は一体何だったんだ、、

「ごめんなさい、、本当にごめんなさい、、!!」

額をテーブルに擦り付けて必死に謝る姿に、腹の底から込み上げて来る怒りはゆらゆらと行き場をなくして彷徨った。

怒鳴って解決になるなら既にそうしている。
けれど、それをしたらもう彼女の口から真相を聞く機会さえ奪ってしまいそうで、、、

怒りの端を拳の中に溜め込み、ギリギリする想いで再度ジユさんに向けて聞く。

「…じゃあ、あの電話は誰からだったんですか」

ハッと、伏せていた顔を上げて彼女が僕の顔を見上げた。
蒼白してしまった顔が更に貧相さを際立たせている。

何故にあんなにもこの人を好きだと思ったんだろう…
今は懐古の想いよりも憐れみの気持ちが先立つのに。


「…オーナーよ」
「お子さんが体調崩したって言ってたのは」
「嘘よ、、全部嘘…あの時はもう娘も旦那の家に取られて私には失う物なんて無かったの…だから、、賭けてたの…」
「…賭け」
「そう…オーナーはチャンミン君の気持ちを知ってたわ…なのに釜山に一緒に行くって言っても引き止めもしなくて、、」
「やっぱり僕を利用したんですね」
「ごめんなさい、、本当にごめんなさい…」

ジユさんが謝罪と共にはらはらと流し続ける涙は、いつかの僕を見ているようで胸が苦しい。

「…あの電話はオーナーが迎えに来たんですよね?じゃあ何で今もこの地に居るんですか、、」

ズシリと重い物を背負ったままでいたら僕もこの人も前には進めない。
苦しくてももがいても、知らなきゃいけない事だってある筈だから。

「……『終わりにしよう』それがあの時、電話口で言われた言葉よ、、釜山に居る理由なんて分かるでしょう…?ソウルに私を待つ人は誰も居ないのよ、、、ここから帰りたくても帰れなくなっただけの事よ…」

僕を見ているようで見ていない。

まるであの頃と同じ。


「僕は…ソウルに帰る理由にはならなかったんですか、、、」

悔しい。
またあの夜の言葉がこだまする。

ドウシテ…ボクジャ……ナイノ

拳が震える。
抑えても抑えても怒りが込み上げて、何もかも滅茶苦茶にしてしまいたい、、、



「……言ったでしょう、チャンミン君はキラキラし過ぎて…私には触れるのが怖かったのよ…」




それでも選んで欲しかった。

一夜だけの思い出だとしても、振り返って若気の至りだったと笑えるくらいにはさせて欲しかった。

選ばれもせず、始まりもせず。
一人残された侘しいホテルの一室でどんな想いで泣き明かしたか…

恋にもセックスにも、トラウマを抱えていた事を今更自覚するなんて、、、

「僕は、、」

僕は何を言おうと切り出したんだろう。
けれどその時に鳴ったカトクの着信音でハッと我にかえり、ディスプレイに表示されたメッセージに目を奪われて何も言えなくなったんだ。


【会いたい、早く帰って来い!!チャンミン欠乏症で死にそうだ~~~】


…そうだ。

直球で、今最も言って欲しい言葉を与えくれる人が僕を待って居る。
僕の心はこの釜山に置いてけぼりのままなんかじゃない。

ちゃんとソウルで始まっているんだ。

ユノと、ソウルで…僕の心は動き出しているんだ、、、


「…やっぱり、あの時にジユさんの携帯が鳴って僕には良かったんです。そうじゃなきゃ今ここでこのスマホが鳴る事が出来なかったかもしれない…僕にはその方が何倍も辛くて哀しい事なんです…」


ユノに会いたい、無性にユノに会いたい…






最後まで、菓子には手を付けなかった。
もう過去は過去のまま、在るべき場所にそっとしておくのがいい。

そしてその過去からまた未来へと。

手を差し伸べてくれる人の元へと、僕は駈け出さなければいけない。

未来もいつまでも待っていてくれるとは限らないから━━━━━
















忙しなく肌の上を這い回るこの舌を、どんなに恋しいと思ったか…

「ユノ…っ」
「ん、分かってる焦らさないよ。俺も結構限界だから、、」

そう言ったきり、僕の耳には二人分の荒い吐息しか届かない。

誰かに求められたい願望をずっと胸の底に潜め続けた過去の恋愛達を振り返ってみて、果たして楽しかったのだろうかと思う。
恐らく、それなりに人並みの経験を重ねるうちに過去に囚われる青年から目を背けていただけのような気がする。

多分、恋というもの自体どんなものかを忘れていたんだ僕は━━━

ユノと出逢って、ユノに愛されて。
ジリジリと焦がれるような嫉妬心や、胸の奥がキュンッと甘酸っぱくなる気持ちなんて…

この人が全部、一から与えてくれた。
ユノ、…僕のユノ。

叶うならば、ユノの初めての相手になりたいと願う僕が居る。
それが永遠に叶わないと思うからこそ、ユノへと更に執着させてくれるのだ。

だけど…僕の初めてはユノに捧げた。
ユノを受け容れられる身体に今迄以上の悦びを感じて止まなかった。


キッチンのシンクの縁に突っ張った手が、断続的に襲う刺激によって今にも崩れ落ちそうになっている。
それでもまだ挿入の気配は無い。

ぬちぬちと油まみれの指が内壁の柔い部分を執拗に攻め立てていて。
押せば敏感なそこを何度も引っ掻かれるうちに脚元はぐらつき、崩れ落ちる寸前にまた上へと持ち直されては再度中を指が蹂躙した。

前の昂りは既に一度達してしまい、現在踏ん張っている脚元の周りにその痕跡を残したまま。
けれどその処理もままならないうちに二度目の絶頂がもう直ぐそこまで来ている。

「…ユノ、、早くっ…」

返事の代わりにカチャカチャと冷たく響く金属音に胸が高ぶる。

スッと背後に覆い被さる筋肉質な身体にホッとする日が来るなんて。
釜山で一人涙した青年には予想だに出来ない未来がどんなに僕には必要だったか。

背に伸し掛かる圧が幸せの重み。

ふと緩んだ身体をギュッと逞しい身体に支えられ。
支えられた身体毎、心が泣き出しそうになるから困る。

「好きだよ、ユノ…」
「あぁ、俺も…大好きだ…」

呼応した主の指先が張り出した前面の昂りの蜜を掬い取り、それを胸の隆起した粒に塗り付ける。

利き手で器用にくるくると円を描き、濡れてぷっくりと勃ち上がった所でギュッとその粒を摘まみ。
刺激に背がしなると、その部分にキスがそっと落とされる。

粒を捏ねたり潰したり。
酷く敏感になった性感帯に淡い吐息が止まらない。

その間、空いた右手はずっと僕の膝の頭を撫でていて。
ユノの利き手が粒の先端だけを弾き出したと同時にゆっくりと内腿をなぞりだす。

胸だけじゃなくて、内腿まで触れられてもう性感帯の神経がパンク寸前まで追い込まれているのに。
ユノの手は更に内腿の上の方まで登って行き。

「…力抜いて」

言われるがまま身体の力を抜く。
すると予想外の所を強く持たれて思わずバランスを崩しそうになってしまう。

「ちょっとキツイけどこのままで」

そう言ってユノは僕の右脚をシンクに掛けさせると、また太腿を撫でながら臀部をひと撫でして。

「あッ、、!」

散々弄り倒した蕾をぐるりと大きくひと掻きする。

「脚が突っ張ってるから中が凄く硬い…」

言う通り、指が押しても中の弾力が違う。

「このまま挿れるから」
「えっ」

動揺なんてそんな隙を与える暇なく入り口に熱くて硬い物が充てがわれると、呼吸を止めてしまうのがもう無意識の事。

けれどユノに従順な蕾は、春の訪れを告げるが如く固く閉ざした蕾を開き。
太陽にも負けない熱い塊を受け容れようとする。

そして徐々に圧迫感を増す物凄い質量を体内にひしひし感じると、胸が打ち震えて仕方がなかった。

中程までユノのものが挿入されると、耳朶を食んでいた唇が口元へと降り。
小鳥が啄むような可愛らしいキスを与えて来る。

チュッチュッと初めは軽く唇を重ねるだけ。
合わせて僕も同じようにリズム良く唇を動かす。

戯れのキスは次第に緩急がついた濃厚なものへと変わり。
それに合わせるように下の口の浅い所ばかりを出し入れし始めるユノ。

下も上ももどかしい行為に痺れを切らして口を開けて舌を求めようとすれば。
それをたしなめるように伸ばした舌の先にやんわりと歯を立てられてしまう。

━━イケナイコダネ、チャンミン

前髪の隙間から覗くキュッと弓なった目がそんな風に語ったように僕には見えた。

舌を求めるのも、下の口への抜き差しの具合も、全て主導権はユノにあり。

僕はなすがままにその全てを受動する…

だから、大人しく今度は噛まれた舌を突き出すと思った通りユノはその舌を絡め取り、そして自身の口内に引き寄せては捏ねくり回した。

ねっとりと濃密な唾液をたっぷりと纏わせた舌から受ける愛撫はこの上なく官能的で、受け身でありながらも止め処なく絡み続ける事に至福を感じずにはいられない。

こんなにも息を吸うのも吐くのも億劫な筈なのに。
ユノから与えられる濃厚な口付けは、余計な思考さえ消し去る程に脳髄まで蕩けさせて行く。

散々、肉厚な唇で嬲られた舌は官能を麻痺し出して、顎の下を絶えず唾液で濡らしてしまう。
けれど少しも不快とは思えないのが不思議だった。

寧ろもっと。
もっとユノに求められないと身体が疼いてしまう。

それもその筈、小鳥の啄ばみキスの辺りからずっとユノは浅くしか出し入れをせず。
正直疼きは最高潮に達する所まで来ており。

くちゅくちゅと響く水音とくちくちと鳴り止まぬ体液の音、もうシンクロ率は相当なもの。
たっぷりと愛撫をこれ程までに与えられながらも満足感を更に欲する、そんな身体にユノがした。

なれば最後までユノに身体を預けるのみ。
ユノでなければ次々と全身を襲う疼きを解消出来ないのだから…


「…あっ、、」

唇を弄んだ肉厚な質量が頸へと愛撫を移し、背に掛かる肌との密着度が増すと思わず声が漏れ出てしまい。

やっと、漸くと。
次の段階に踏み込む期待値へと胸が高鳴った。

シンクに投げ出された脚の膝裏にユノの手が掛かり、斜めに開いた口を更にこじ開け。
その中の肉を割り込んで突き刺す熱い塊によって若干内蔵が圧迫される。

息も浅く、苦しい筈なのに。
身体の変化に反して心は踊り出す。

普段とは打って変わってしまった硬い内壁をゴリゴリと抉るようにして、ユノが僕を侵す。

少しずつ、少しずつ。
侵食しては僕の心を満たして。
少しずつ、少しずつ。
僕の身体を永遠に醒めぬ愛の毒で侵して。

少しずつだけど確実に末端までユノで満ち溢れて行くこの身が愛おしい。

「っ、、」

背後からめいいっぱいの力でもって穿たれて、キツく吸われる頸にぞくりと粟立った。

もっと、もっと、、

「ユノっ、!」

来て、僕の輝く未来━━━━━





手を伸ばせばそこにいつも愛があるとは限らないなら。

僕はそれを追い掛け続けるだけ…









end











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~おまけ~



確かに身体に良い物は沢山入れたけど。
こんなにも効き目って早いのか…?



いっぱい出したらお腹が空くのは当たり前。
出した分を取り戻すように鍋を最初は二人でがっついた。

だけど、途中からユノが僕の乳首を横から抓り出して。
痛いなら怒るんだけど、痛気持ち良いくらいだから跳ね除けるわけにも行かずに困ったもんで。
そのまま無視して鍋を食べ続けていたら今度は胡座を掻いていた僕のお尻に悪戯し始めて…

だけどそれも無視して中指一本をくちくちされながらも黙々と鍋を完食。
途中、何度か強く中を押されて豆腐とかを吹いたけど僕は頑張った。

ご馳走様!と手を合わせて大きく息を吐いてから反撃とばかりに。
食事中もはしたなく反り勃ったままのユノのシンボルにがぶりと嚙みつこうしたら寸前で頭を押さえられてしまう。

「え、、ちょっと卑怯な…」

グリグリと頭を捩ってもユノの手は更に僕の頭を押し返す。

「卑怯もクソもあるか、、そんな真っ赤な唇で俺の大事な息子を咥えてみろ!?」

言われて、あぁそうだったと気付く。
唐辛子がたっぷりと入っていた釜山土産のキムチはウマ辛くてヒィヒィものだった。

「う~~」

その間もユノの指は僕の中を弄っている。
悔しい、僕だけなんて。

「じゃあ…」

と、妥協案でユノのシンボルに手を伸ばすと期待からかクンッと大きく跳ね上がる。

可愛いやつ。

丸い頭を撫で付けると掌に先走りの蜜が濡れ。
それを更に全体へと塗り直して。

「なんか、いつもよりも」
「あぁ」

大きい。
ユノも自覚しているらしい。

釜山土産、恐るべし。

「…もう限界、チャンミンっ」

ふわふわのラグの上に押し倒されてキッチンで犯された以上に胸が高鳴った。
ユノの股にそそり勃つ存在の太さたるや。


…あれが、僕に。

自然と開いてしまった股はもう言い訳出来ない。

来て、僕の輝く未来━━━━


「あぁ、、んっ!!」





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HAPPY BIRTHDAY Changmin♡



これで本当の完結です( *´艸`)♡
楽しかったです~♪




お話に彩りを添えて下さったAliさんの加工画像ブログはこちらです♡

ホミンを愛でるAliの小部屋

事後報告で今回のはお借りしてごめんなさい〜〜(;;;;;°∇°)


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C.O.M.M.E.N.T

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2017/02/18 (Sat) 08:39 | # | | 編集 | 返信

Happy Birthday ,Changmin ♡
輝け、私たちの未来!

2017/02/18 (Sat) 09:53 | 723621mam #- | URL | 編集 | 返信

HAPPY BIRTHDAY Changmin♡

HAPPY BIRTHDAY Changmin♡

・:*【祝】*:・゚才×〒\├-★.。・:*:・゚`☆.。・:☆♪
チャンミーーーーン🎁🎉🎂💕💕💕💕💕

あゆさん ┏(o''ェ'')ゞ)) おはよーぅ♪

お話間に合って良かったねぇ(๑•̀ㅂ•́)و✧

自分の指まで一緒に料理しちゃって
大変だったから
お話アップされてないかなぁ??
って見に来たら チャンミンバースデーに
間に合ってたよん・:*:・(*´艸`*)・:*:・
指痛いのに ありがとう♡♡

今回は チャンミンの過去が見れた回だったね!!
しかも 19歳の大学生に入ったばかりの
可愛いチャンミン・:*:・(*´艸`*)・:*:・

10歳歳上のバツイチ子持ちの女性に
惹かれて 辛い経験をしたけど
その人に また出逢って
聞きたかった真実を聞いて
一歩前に進む事が 出来たから
今回の釜山の出張は 結果オーライだったのかも(๑•̀ㅂ•́)و✧
19歳のキラキラ🌟したチャンミンを
食べずに あざーっす!と 名前忘れたヨジャに←ヾ(゚Д゚ )ォィォィ
伝えたい( ̄∀ ̄;)
あたしなら 喜んで頂きました( ✧Д✧) カッ!!( ✧Д✧) カッ!!

釜山土産の威力が半端なくて
2人が めっちゃ盛り上がってる((´∀`))ケラケラ💕💕
まずは キッチンで1発!!( ✧Д✧) カッ!!
チャンミンの脚をシンクにかけるって
チャンミン脚長いから出来るけど
普通出来んわ( ✧Д✧) カッ!!( ✧Д✧) カッ!!
うちのシンク高いから あゆさんなんか
脚つるよ( ・ิ౪・ิ)( ・ิ౪・ิ)( ・ิ౪・ิ)( ・ิ౪・ิ)

ってか 鍋食べながらユノがちょっかい出してるのに
そのまま無視さて食べ続けるチャンミンに
笑っちゃった((´∀`))ケラケラ
途中 吹いたけどwwwwww
そのまま 唐辛子満載の真っ赤なユノユノを
パックンチョしたら 良かったのに( ✧Д✧) カッ!!( ✧Д✧) カッ!!
真っ赤な フランクフルトが出来たのに( ✧Д✧) カッ!!

…………ってなんの話しよ( ̄∀ ̄;)(笑)

チャンミンのあーーんからの

『HAPPY BIRTHDAY Changmin♡』に
朝から爆笑しましたからね・:*:・(*´艸`*)・:*:・

あゆさん やるなー( ・ิ౪・ิ)( ・ิ౪・ิ)( ・ิ౪・ิ)( ・ิ౪・ิ)

2017/02/18 (Sat) 10:30 | くみちゃん #- | URL | 編集 | 返信

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2017/02/18 (Sat) 12:24 | # | | 編集 | 返信

れい***様

れい***さんこんばんは( *´艸`)コメント有難う御座います♡

お疲れ様でした〜♪
さっきはすみません(;;;;;°∇°)ちょっとバタバタしていたら風呂場に逃げられた(笑)
今日はどうでした??隠し場所見つかりました(๑°ㅁ°๑)‼✧ ?

私も思わぬ長編になりましたが。
ねー(笑)ねー(笑)ねー(笑)ねー(笑)?
多くは語りません(´、ゝ`)ふw

2017/02/18 (Sat) 21:26 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

723621mam様

mamさんこんばんは( *´艸`)コメント有難う御座います♡

いぇいいぇい♡
チャンミン〜いつまでも輝かしい貴方でいてね(。 >艸<)♡

2017/02/18 (Sat) 21:28 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

くみちゃん様

くみちゃんさんこんばんは( *´艸`)コメント有難う御座います♡

チャンミン〜!貴女の愛しのチャンミンがまた大人になりましたね(*´罒`*)ニヒヒ♡
その記念にチャンミンの若かりし頃のお話なんかも書いてみました(๑°ㅁ°๑)‼✧
え?くみちゃんさんは食っちゃうの(笑)?駄目じゃん(๑¯ω¯๑)ユノに背骨折られるだけじゃ済まないと思うよ…| |д・) ソォーッ…

指ををを〜痛いから使わないんだけど、そうなると人差し指への負担がかなりで。釣りそうになってます(笑)
でもそんな時にまだ書きたい意欲が湧くから痛くても書いちゃうんだよねぇ(;-ω-)ゞ
やっぱりどMなんですね、私。
毒舌そうに見えてMなの(笑)はは。

やだ!くみちゃんさんの御宅のシンクに私はトライ出来ないのね!!
って、やんないわーヽ(`Д´#)ノ ムキー!!
進一と「釣るーッ」とか言いながら勝手にヤっちゃって下さい(笑)

おまけに食い付くと思いました(*≧艸≦)♡ありがとう〜♪

2017/02/18 (Sat) 21:37 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

りょ***ん様

りょ***んさんこんばんは( *´艸`)コメント有難う御座います♡

アハーッ(*≧д≦) 最後のメッセージで気付きましたか(笑)
そうですか!忙殺されてますね〜(*゚Д゚*) 
この回は更新に気付いてくれた人にとってはボーナス回ですね♪♪
読んで頂けて嬉しかったです♡

2017/02/18 (Sat) 21:48 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

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2017/02/19 (Sun) 00:18 | # | | 編集 | 返信

yu***ki様

yu***kiさんこんにちは( *´艸`)コメント有難う御座います♡

滑り込みセーフで、、とは行かないですね(笑)
チャンミンがいて、ユノがいて。
それが当たり前だと思える幸せに感謝です♡

2017/02/19 (Sun) 11:04 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

あゆさん~一気に読んじゃいました(((´゚艸゚`*)))

もう最高最高♪あゆさんもう一度言うわ!
お帰りなさい!!

しかも進化して帰ってきてる( ≧∇≦)

釜山での思い出・・そんな経験ないけどそれはそれは悲しかっただろうな・・(lll゚ω゚)
でもチャンミンも過去に清算できて良かった♡

もうミンがノンケだったとは思えないほどのエロっぷりで( ̄∀ ̄)
でもあゆさんの知的な文章が凄く読みやすかった~♡
ちょっと急いで読んじゃったからまた読み返します♪

あ、あゆさん、さっきのコメントで私超失礼な事かいたかも・・・。
裏付けって書いたつもりだったんだけど私後付って書かなかったかなぁ・・?
ハッと頭に浮かんで脇汗かいてますΣ(-∀-;)
間違えてたらごめんなさい!!

2017/02/20 (Mon) 12:31 | じゅりこ。 #- | URL | 編集 | 返信

じゅりこ。様

じゅりこ。さんおはようございます( *´艸`)コメント有難う御座います♡

この回は釜山がメインで、エロはおまけ的な位置付けでした(*´罒`*)ニヒヒ♡
エロに重点を置くと釜山が薄くなるからサーっと終わるようにしたんですけどね〜〜。
五話通して時系列には進んでないけれど、少しずつ疑問が埋まっていくように書いたので全部読まないと謎が解けないんですよね。
そんな高度な技量もないくせしてやってみたくなるから困ったもんです(笑)
東野/圭吾さんとか、誉田/哲也さんとか。読んだ後に爽快な裏切りとか結構好きなんです+゚。*(*´∀`*)*。゚+ 

上司〜♡じゅりこ。さんなら分かってくれると思って書いてました(笑)!
私はかなり好きです///恋愛対象では無いけれどこんな上司いたら楽しいだろうなぁという願望ですかね♪
うちのボスは俺様全開ですから、正反対かな…(;-ω-)ゞ

また企画やりましょうね♡

2017/02/21 (Tue) 08:59 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

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