清く、正しく、美しく-諸々のその後2-
選りに選って今夜もユノは僕に会いたいと言い出した。
今日ぐらいは、と遠慮する僕に対して。
今日だからだろ、と引いた僕を押し倒す勢いで強く言い切るユノ。
…ユノは分かっていない。
そう言う風に頑なにされるとかえって未練があるんじゃないかと不安に駆られる現恋人の心理ってものを─────
「取り敢えず…お疲れ」
「おう」
僕に対して「おう」だなんて結構飲んでる証拠だ。
昔好きだった人の結婚式に僕なんか絶対に招待されても行く気になれやしない。
まぁ、ユノと僕では立場が違うから同じ物差しで測るわけにはいかないんだろうけど。
親友で、ずっと好きでいた人。
本当は複雑な心境なんだろうな…
「いいの?二次会」
「全然オッケー、だって俺が主役じゃねぇし」
「それはそうだけど、、」
「それにまだ俺の中ではなんか抵抗があってさ」
「…新婦に?」
「…そ。元々、女はなんか苦手だし」
多分、二次会なんかに行ったら独身のユノは女性群にモテまくりなんだろう。
けれどそういうの全般をユノは疎ましく思っているようで。
同じ社の女性ぐらいかな、上手くコミニュケーションをはかれているのは。
以前、どうしてそんなに女性に対して苦手意識が強いのかを聞いてみた。
質問した途端、ユノの顔から笑顔が消え失せて内心では失敗したな、と思った事がある。
『…どうしてか?チャンミンは女って生き物を美化してるから気付いて無いかもしれないが、あいつらはか弱い振りしたモンスターなんだ。あれは昔、俺がまだ自分の性的指向に気付かないウブな中二だった。可愛いとか、綺麗とか、そんな括りでしか女を区別して無かった俺に告白して来た子が居て、俺はその子からデートしたいって言われたから素直に俺はしたく無いって気持ちを返しただけで。そしたら次の日に集団で酷いだの冷たいだの。女達からけちょんけちょんで俺も相当傷付いたわけ。なのに懲りずにまたその集団に隠れて告白する子がいてさ、俺は学習してたから今度はやんわりとお断りしたんだよ。だけどそれも悪いって、平等じゃないとか、、理解不能、意味不明、女はわけわかんねぇ!!』
…ユノの闇はかなり深いと分かった。
「でもさぁ、大学時代の同級生とか結構来てたんでしょ。そっちは良かったの?」
「あぁ、うん。ほぼ全員来てたかな」
「じゃあ尚更こんな所に居て…」
「もぉさ、さっきから俺がいいって言ってんのにチャンミンは何が不服なわけ?」
「いや、だって、、」
「大学の同級生なんか毎年一回は顔会わせてんだよ!ここ最近はラストスパートみたいに下手すりゃ年に三回とか!」
「え、そんなに!?」
「あぁ、、皆次々に結婚しやがって…」
そうか、そう言う事か、、
忌々しげに吐き出したユノが、さっきからしきりに僕の左の薬指を触っているわけがこれか。
奇しくも先日誕生日を迎えたユノは三十と一つまた歳を重ねている。
尚更、その同級生達が次々に家庭と言う安住の場所を確保し出した中で独身という立場は浮くかもしれない。
結婚が全てでは無いにしろ、薬指に光る指輪を嵌めた者同士特有の話題も募るだろうし。
「…悔しいの?」
「別に、そんなんじゃない…」
「そう」
「いや、…嘘。なんかさ…あいつらが当たり前みたいに結婚してるのを見たら、チャンミンにもその選択肢があんだなって…ここに指輪を嵌めたチャンミンを思い浮かべて、、」
「……」
「…すっげ寂しかった…」
「…馬鹿」
「うん…馬鹿だよ、俺」
酔ってるから…?
ユノがやけに素直に想いを吐き出している。
「じゃあ、指輪する?そしたら安心するかもよ」
薬指の周りをくるくると弄る節の綺麗な指にそっと口付ける。
そんな提案でユノの気持ちが解れるとは僕も思ってはいないけど、指輪も二人の関係を繋ぐ一つのアイテムとしていいかなと…
「しない、…チャンミンをそんなので縛りたくない」
ユノの口調は酔って乱れた時のそれでは無く、はっきりと意思を主張している時のそれであり。
「嵌めるなら、俺は別のもん嵌めたい」
冗談なら笑ってやるのに、狡い。
真顔で。しかもこの雰囲気に乗せて言うなんて、、、
「…んっ、…ユノ、、」
式が終わって二次会の前にユノと合流をした。
ほんのり赤い顔を思わず可愛いと思った。
その時点で今日はとことんユノの我儘を聞いてあげるつもりでいた。
そんな僕の心中を察したようにユノは僕を連れて、『昔、出来なかった事をしたい』と言い、あるバーを訪ねて行った。
俺はカウンター専門でさ、なんてサラリとユノが過去の話を暴露するから。
躊躇していた理性が呆気無く外れて、もう二度と会わない連中だと腹を括ってユノに合わせて恥を捨てる事にしたんだ。
それがつい数時間前の話。
「本番は駄目だけど、、、その手前なら…っ」
乳首に吸い付きながら店の注意事項を今更教えられたって、頭の中はもうそれどころじゃない。
映像として他人の愛撫を見た事はあっても、こうして目の前で実際に喘いでる姿を見せられるのは可笑しな感覚で。
心底気持ち良さそうにパートナーから与えられる刺激に心酔し切って蕩ける表情。
あぁ、自分も恐らくあんな感じなのか…
そう思うと急に堪らない気持ちが込み上げる。
「ユノぉ、、、」
胸の愛撫だけじゃ、もう足りない。
そう言う身体にユノがしたんだ。
張り出して熱を持ったものが窮屈な布を押し上げて今か今かと開放の瞬間を待ちわびている。
「や、、触って…」
けれどやっと望みが叶えば次は刺激を。
「ん…ユノも…っ」
望みに果ては無い。
叶った先からもう欲求が溢れ出す。
「ハァ、ハァ、、…んっ、、!」
僕とユノが熱を放出し切った時、二人の周りを雄の匂いが充満していた。
冷静になればとてつもなく恥じる行為な筈、けれどみんなが思いは同じのよう。
「…抱きたい」
ユノの切羽詰まった声に大きく同調した。
多分、周りも。
バーを出る時、釣りは受け取らなかった。
今直ぐに店を出たい衝動に駆られ、席を立とうとするとテーブルにさり気なく伝票が置かれていたのだ。
マスターの計算された計らいに、つくづくそっちの人達の店だと思い知る。
そして胸の中で密かに誓う、二度と此処へは来ないと。
店内に居る間、常に視線を感じていた。
ユノと擦り合う最中も、誰かの息を飲む気配があった。
だから僕はユノの頭を抱え込んで誰にもその表情を見せないようにした、僕だけのユノを…
「此処でいいよな」
この界隈に詳しいユノの事だから、勿論男同士でも入店を断られないホテルの筈。
無言で頷くと、ユノは少し安心して見せた。
正直、過去に嫉妬しないわけじゃない。
それよりも今は宿ってしまった熱をどう開放しようかと本能を優先しただけ。
部屋はシンプルな造りで、最低限のアメニティが常備されていた。
そして堂々とゴムとローションが鎮座する枕元。
どうぞやって下さいと言わんばかりのそれに対して、恐らく女性なら気分を害す所だろうけど。
僕は逆にそれを見て興奮を覚えたんだ。
やっと、ユノと…って、、
示し合わせもしてないのに互いの服を剥ぎ取った。
勿論、キスも、身体中への愛撫も怠らない。
次第にユノがいつものお決まりのパターンに持ち込んで行く。
僕の身体と心を解して、挿入へと。
しかし、一度僕もユノも出しているんだから今日はその順序を踏み直さなくてもいいんじゃないかと。
ふと、そうは思うのに胸は期待に満ち溢れていた。
ユノが愛撫を続けながら僕の後孔に触れる。
僕の身体はいつからかこんな風にユノを前にすると自然と脚を開く事を覚えていた。
幼い子が言語を学ぶのと同じ、ユノを愛するようになって自然と学んでしまった事。
そっと臀部の丸みを撫でつつ、人差し指がツーッと後孔の縁をなぞる。
まだ何物も浸入を拒む頑なな口。
「んっ…!」
胸の隆起の粒を柔く甘噛みをされる。
そこはもう既にバーで散々嬲られてぷっくりと腫れ上がり。
カリッと歯で噛み千切ればプツンと弾けて飛び散りそうに赤く。
ユノが本気で噛み千切らないのは分かっていながらも、エナメル質の歯がチラリと見えるだけでゾクゾクと背中が粟立った。
嫌じゃないけど、怖い。
そんな感覚をユノのセックスは与えてくれる。
だけど…僕はもうその深みにどっぷりと嵌っていてもう引き返せないし、引き返すつもりもない。
丹念に粒を捏ね来る舌、同時に人差し指も後孔の窄まった口を丁寧にこじ開ける。
「、、っ、、ん」
咄嗟にユノの身体を両脚が挟み込む。
けれどそれを抵抗と受け取らないユノは捏ねくった舌を更に押し付けて。
まるで唾液を胸に染み渡らせるような行為を続ける。
熱い舌に胸が溶けて行く、その刹那━━━━
「んあッ!!」
ジェル状の液体に包まれた指がグッと身体を押し開いた。
初めは固く閉ざした口を一本の指がコリコリと内壁を押したり引っ掻いたり。
押される度に僕の身体は無意識にキュッと締まる。
そうすると今度は胸元を甘い刺激が通過する。
それは身体の足し引きだと思った。
「…ここさ、毎回俺を拒むくせして受け容れた途端…すっげ、甘えてくんの…」
覆い被さるユノが胸の愛撫を止めて、僕の視線を射止めてそんな事を呟く。
「…チャンミンの性格そのまんまなのな?本当、可愛い奴…」
ふっ、と溢した笑みが優しくて。
腹の底から迫り上がる想いを必死に止めなければ咽び泣いてしまいそうだった。
本当は…悔しかった。
四年間もユノに想われ続けていた人物に嫉妬をした。
幾ら想いを馳せても叶わぬ恋程、未練が残らないわけがないと、、
そしてその間に想い人に果たせぬユノの欲求を、また別の誰かが救ってあげていた事実にも。
憎悪にも似た酷い嫉妬心があった。
その二つの葛藤がふとした時に弱い心を支配して、ますます内向的に殻の内側に閉じ籠ろうとする自分も居た。
ユノはその度に頑なな僕を外の素晴らしい世界に連れ出そうとする。
だけど、、
正直、こんな面倒臭い奴に構ってないでもっとオープンでユノとフランクに付き合える人が現れたらこの関係も終わりなのかな、…とかも考えたんだ…
なのに……
「か、わいい、、、僕が…?」
抱く毎にもっとユノを受け容れ易くなっていないかと、期待する気持ちに反していつまでも固い身体。
スキンシップを好むユノよりも恥じらいが先行してしまう内向的な性格。
そんな僕の外と内を纏めてそんな風に思ってくれているなんて、、、
当然だろ、とでも言いだけに切れ長の目が眇められる。
シーツを握り締めていた指をユノの手が解き、脚の間の身体を引いたかと思えば膝裏を持ち上げられ、更に後孔をユノに晒す。
自分でもなんとなく後ろの口が期待に満ち溢れて開閉しているのは分かっていた。
だけど、、
「ほら…中が俺を歓迎してとろとろに熱い。チャンミン、怖くないから…ほら」
シーツから離れた指をユノが誘導した先がまさか自分でも触れた事の無い秘部だとは、、
「…やだっ、、やめっ…」
はっきりと拒絶の言葉を発しても、僕の手を掴むユノの指の力は緩まなかった。
「俺の気持ち、分かって欲しいんだ…」
こんな時まで言葉より行動のユノに呆れる反面、少しだけ、恐怖の向こう側を知りたくなるなんて、、
どんだけ僕はユノに感化されて来たんだ…
「あっ、」
恐る恐るユノの指に絡み付きながら人差し指を入れた瞬間に声が出た。
決して挿入される事のない器官が、異物を確かに排出しようとする筋肉の蠢きに指が吸い込まれる感覚だった。
「…もっと凄いから」
ユノは言うなり僕の指毎、奥へ進もうとして。
「っ、、ひっ…」
ユノを拒んだ人差し指が内壁の出っ張りを押し当てた。
「あ、チャンミン、、自分で見つけたな…」
やだって言いたいのにもうその声も出ない。
ユノの指なのか、自分の指なのか…出っ張りを押し返す刺激にヒュッと断続的に喉が鳴り。
その刺激は、まるで全身を電気が駆け抜けるような感覚でもあった。
ヒッ、ヒッ、と短い吐息の合間にもユノの手がバラバラと不規則に中を搔き回す。
ユノの指が二本、そして僕の人差し指。
もう自分でも中がどれだけ熱くて蕩けているのか、嫌でも分かる…
「…熱いだろ?」
囁くユノの吐息も無意識に熱が込められていた。
「!?、、っ…あ、、あ、、」
耳朶を軽く歯噛みしたユノの唇が胸元を滑り降りて、先程まで弄んだ粒の先端を啄むと。
熱く蕩けていた中がギュウギュウとユノと僕の指を締め付け出す。
「…俺がどんなに気持ちいいか、、分かった…?」
大きく頷きたくても喉が反り上がって身体がぶるぶると震えてしまうだけ。
ユノの指はもう動いてはいなかった。
なのに中は胸への愛撫と連動するように蠕動したまま指を飲み込む勢い。
「え…チャンミン、、?」
カチカチと歯が鳴り止まない中、ユノの指が僅かに動く。
途端、パチンッと何かが弾け飛んで。
「あ、あ、、っ、!!」
ドッと押し寄せる波。
快感は後から後から大きなうねりを伴って全身を襲った。
「ハァハァハァッ、、」
心臓が口から飛び出すかと思った、自分の指でまさか、、、
「大丈夫か…?」
腹の上を今も濡らし続ける白濁の液体をユノがティシュで拭き取りながら、不安げな視線を寄越す。
「………したくせに…」
「え??」
ユノが僕の指を誘導したくせに、何で本人が一番困惑してんだよ…って思ったけどそこまで言うのは辞めた。
本当に熱かった…指が蕩けるかと思った…
ユノが僕の中に挿入っている時によく、熱くて気持ちいいとか言っていたのは嘘じゃないと、身を以て知ってしまったわけで。
そうなるとだ、ユノの股の間で今だに上を向いている存在を無下には出来ないし。
いや、寧ろ自分の秘部の締め具合を知った今だからこそ自信を持ってユノを受け容れたいとか、、、
「ごめんな…嫌だって言ってたのにな…」
しゅんっと目に見えてしょげたユノ。
僕がずっと黙ってあれこれ考えていたのを悪い方向に取ったんだろう。
あんなに上を向いて元気だった存在すら、しゅんっと萎れ始めていた。
「いや、僕は大丈夫なんだけど、、」
「うん、でも無理すんな、な?」
ヨシヨシと頭を撫でて気遣おうとするユノに僕の気持ちをどう伝えていいものか。
言葉より、行動か…
大丈夫だって、幾ら口にしたって駄目なんだ。
怖かったけど嫌じゃ無かったよって、言葉で言っても分かんないなら、、、
突如、上半身を起こした僕にユノが面食らう。
その後はもう我武者羅。
萎えた物を元に戻す為に必死で咥えた。
唾液もたっぷり使っていやらしい音を響かせながらしゃぶった。
ユノの口が驚きの言葉から官能の吐息に変わるまで、鼻の上も口の周りもベトベトにして舐め尽くした。
「…はぁ、、チャンミン…っ」甘美な囁きにそのまま応えそうになった。
だけど。
「っ、、!?」
寸前の所で口を離す僕を鬼だと思っても構わないよ、ユノ…
ゆっくりとユノの身体を跨ぎ。
ベッドの上に無造作に転がっていたローションのキャップを開けて、それを掌に垂らす。
とろりとした液体をユノの目が追っていたのも分かっていた。
そしてその目が期待に満ち溢れて潤みを帯びていたのも知っていた。
ずっと懸念もあって気持ちが進まなかった行為…
でも…ユノがそれを望んでいたのなら…
「んっ、、、」
あれだけ解したのに一向に弛緩しない身体が悩ましい。
けれどそれは飲み込む前段の話。
受け容れてしまえばどれだけ蕩けて欲する身体かを僕はもう知ってしまったから、、、
ローションの量を増やしてユノの昂り全体をとろりとした膜で覆う。
受け容れる口はめいいっぱい自分の指でこじ開けた。
先端の丸みを含んで、一呼吸。
ユノはそんな僕をじっと見つめている。
窮屈ながらも徐々に腰を落として括れまで飲み込むと、幾分か圧迫感が解れて行く。
ユノの視線は変わらず僕に固定されたまま。
見られていると思うと堪らない…
羞恥心とかそんな言葉で括れない感情に揺さぶられる僕が居る。
息を乱しながらゆっくりと奥の奥まで受け容れ、時間が掛かっても手出ししないユノに胸が疼いた。
疼きを抑えるように自身から滴っていた蜜を指先で掬い取り、胸の粒に塗り付ける。
「あん、!」
女性の矯正に似た声が思わず漏れ出てしまう。
それでも止められなかった、、、
ユノを跨ぎながら両の手で粒を捏ね。
ぷっくりと腫れた物を潰してはまた声を抑える事を忘れた。
そして。
自然と腰が動きたいように揺れる。
正面の大きな鏡には、恍惚な笑みを浮かべて自身の胸を弄ぶ淫らな姿が写っていた━━━
ユノがボソッと。
「…壮絶に綺麗だったな…」
情事の後に漏らした感想が僕の心中に渦巻いていた霧を一瞬にして蹴散らした。
果てるまで僕の好きにさせてくれたユノは最後の最後まで視線を逸らす事は無かった。
1秒たりとも逃す事なくユノは僕に魅入っていた。
それがこれからの自信に繋がった事で、グダグダと過去に嫉妬していた情けない心とも断ち切れる。
過去も未来も。
ユノの言葉一つで変えられる。
「なぁ、まだまだ時間あるんだし…色々やってみるか?」
そうだった。
…今日はユノの我儘を聞いてあげなきゃ、だったっけ?

~ おまけ ~
「はぁ、、、、」
朝っぱらから重い溜息が出る。
ご無沙汰だった右手の偽チャンミンにまたお世話になる日が来るとは……
親友の式には取り敢えず出席はしたし、二次会はまた女に囲まれて厄介な思いをするのが目に見えていて。
こっそりとチャンミンと落ち合った。
までは、良かったんだ。
その後だ。
バーのチャンミンもいつになくエロいし、その流れで連れ込んだホテルも思い掛けないサービスっぷりを発揮するしで。
調子に乗った俺の提案で、互いの物を舐め合ってどっちが先にギブするかと持ち掛けたらあっさりとチャンミンは快諾し。
俺の上で跨って乳首を摘んで悶えていたチャンミンも相当な画だったけど。
チャンミンのを咥えながらまじまじと眺めた蕾もそれに勝るとも劣らない画で。
物欲しそうに赤くパクパクと開く口に思わず咥えながら指を突っ込んだら…
打ち震えながらうねうねと指を締め付け出して…
堪らずギブギブ!と声を上げて速攻チャンミンに突っ込ませて貰ったのは言うまでも無く、俺で、、
さっきみたいに、ってリクエストしたらまた乳首を自分で弄ってくれたりなんかして。
も、、ほんとっ……
色付きの脳内再生チャンミン官能映像にその後も悩まされるとは思いもしなかったわけよ、俺はさぁ、、、
「はぁ、、、、」
一向に治らない生理現象と右手を交互に見比べて、思わずまた盛大な溜息が出てしまう。
出勤するまでの慌ただしい時間に、、と思いつつも偽チャンミンの右手に力を籠める。
はぁ…本物に会いてぇ……
「よう」
「あ」
…式で顔を会わせて以来か。
「あ、じゃねぇわ。辛気臭せぇ面してボサッと歩きやがって。デケェ奴がふらふらしてっと迷惑行為になんだ!分かんねぇか?あぁ?」
「………」
いや、それを言うなら貴方もでしょうが。俺よりもデカイくせして、って言い返す気力も湧かない…
チャンミン不在の社内で無駄な労力を費やしたくないんす、って言えたらどんなにスッキリするんだろ…
「相当溜まってんな…」
「…え?」
「いや、こっちの話だ」
「………溜まってんすか?」
「アホか、、溜まってねぇわ!程々に、、まぁあれだ、それなりに、、」
「なんかキレが悪いっすね」
下ネタ振って動揺してやんの。
「まぁな、最近はチョロチョロといつまでも出やがんだ」
「は?」
「ジジイか!ってそこは突っ込め、今日はノリ悪りぃな」
今度はそっちの下ネタかよ、、
やべー疲れる…気分転換しに来たのが間違いだったなんて、、
「じゃ、俺はこれで…」
「おいおい、待て待て。勝手に話終わらせんな」
「はぁ、、」
もう俺に構わないでいいっす…
「シムがよ」
「!」
「うちのグループのシム・チャンミンが釜山に長期出張に行ってんのは知ってんだろ」
「あ、はい、、」
「帰ってくんだと」
「は?…だってまだ日程の半分も残って…」
「ほー、よく知ってんなぁ~」
「……」
「奴が当初に計画した日程を大幅に短縮する勢いで仕事したんだってよ」
「すっげ」
「だからな、ご褒美に俺が後で金やるからって釜山土産をしこたま買って来いってさっき電話してやったんだ」
チャンミンが、帰って来る!!
「おーい、人の話ちゃんと聞いてんのかこらぁっ」
「あ、すみません。聞いてます、聞いてます。でもこんな所で油売ってる暇ないんで、じゃ」
「おい…いきなり元気になったと思えば、かっっわいくねぇな!反抗期か!?」
「…誰に向かって言ってんすか?この歳で反抗期とか有り得ないでしょ。って言うか俺は親にそう言うの無かったんでよく分かんないんですよね。あ、あれか。娘さんが反抗期なんでしょ!うわっ、年頃の娘を持つ父親の悩みってやつだ。…くくっ」
気苦労絶えなくていつか真っ白な頭になりますね、ってトドメの言葉を口したら流石にキレたらしく。
「白髪増やしてんのは誰のせいだオラァ!!」
叩かれそうな気配を察して、間一髪で喫煙ブースから逃げ出す事に成功。
だけど、もう来た時とは打って変わって俺の足取りは軽かった。
その時、タイミング良くチャンミンからカトクが入り。
【お疲れ様。業務が早く終わったから今夜会えそうだけど、うち来る?】
おぉっ、行く行く!!
釜山土産よりも俺はチャンミンがいい。
玄関開けたら速攻チャンミンにキスして、ちょっと、、とか抵抗見せたらその場であちこち触ってやる。
もし、チャンミンもノリノリに濃厚な口付けで返して来たらそれこそあちこちで嵌めさせて貰って。
玄関、キッチン、リビング、ベッド、あと風呂場も。
数週間ぶりのマーキングだ♡
「ヒャッホーウ!!」
~ おまけ② ~
残業せずに張り切ってチャンミン宅に伺うと、玄関から既に良い匂いが漂っていた。
「釜山のキムチ使って鍋にしてみたんだ、お腹空いたでしょ?」
まるで新妻を彷彿させるちょっぴりハニカミチャンミンに早くもノックアウト。
いただきまーす!とチャンミンを玄関で押し倒してチュッチュッ、チュッチュッとキスの嵐をお見舞いさせ。
ハァハァ言いながら二人でそのままキッチンに縺れ込んで、鍋の火を止めるチャンミンを後ろから羽交い締め。
キッチンであんあん言わせるのが男の浪漫だとか既婚の友人達が騒いでいたのをアホらし…と思っていた自分を猛省する程にチャンミンを喘がせて。
一度出して、出させて。ぐったりとぺこぺこで一時休戦の為に食事を摂り。
食べ終わると、また不思議な事に性欲が湧き出しチャンミンと乳くりあった。
二度、三度、四度…
幾らやってもまた直ぐに復活をする。
「俺、、どんだけ溜まってたんだろ、、っ、、」
疲労の色を滲ませる肉体と別物かと疑うガチガチの息子を繁々と眺めて呟くと。
「あー・・・元気な理由ってもしかしたら鍋、かな…」
「なべ?」
「釜山の市場で身体に良さそうな物が沢山あったから、それをさっきの鍋にね…」
「身体にいいもの、、」
確かに。
鍋を食べてからずっと身体が火照って暑かったっけ。
「これいつ終わんのかな…?」
「う、…分かんない」
困った様子で眉を下げて俺を見つめるチャンミンはいつもより呼吸が荒く。
「ユノ…」
恥じらいながらも自ら脚を開くチャンミンに、またもや股間の中心が腫れて痛い。
はぁ、、もうほんとに貴方って人は
「チャンミンーっ!」
敵わないわ…
end
最後までお付き合い有難う御座いました+゚。*(*´∀`*)*。゚+ ♡

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