2016_10
06
(Thu)00:00

オトコはツライよ #87







「チャンミン」



始業時間が過ぎても、課長とジェミンの姿はフロアには無く。

なかなか仕事が手に付かなくてパソコンのキーを空打ちしていたその時だった、、

突然、下の名前を呼ばれて。

しかも呼んだ人物が横から僕の顔を覗き込みながら。

「ボーッとしてたけど、大丈夫か?」

って、、、


慌てて周りをキョロキョロと見渡しても誰も僕の方を見ている人はいなく。

最後にバチッと隣の先輩と目が合ったけど、やーい怒られてやんの、とでも言いたげにほくそ笑んでいるだけだった。

え…っと、、…空耳…?



「チャンミン本当に大丈夫か?」

ん、と手がおでこに触れる。

「うぉっ//!?」

過剰な位に飛び退いた結果、、椅子からずり落ちて今度こそ先輩に遠慮なく爆笑された。

…え、、なんで、、いきなり、!?

課長は僕に手を差し伸べて、席に座らせた後も普段と変わりなく仕事を始めたけど…


な、ぞ、だ…ジェミンとの間に何があった、、





謎が全く解けないままにずるずると昼休みの時間に突入をし。

今日の昼は先輩と出掛ける曜日の為に、気持ちを切り替えて二人で何処に行くかと相談をし始めていると。

「あー、悪い。俺達も同席させてくれないかな」

って、、課長っ!?

し、しかも、、課長の後ろには渦中の人。

ジェミンが立っていた。

そして若干引き攣り気味の表情で……

絶対に無理矢理だな、、脅されたに違いない…


本当は嫌だけど。

でも、ジェミンに少しだけ同情心もある。

一番気不味いのはジェミンなんだし…僕がこの場で拒否ったら、もしかしたらジェミンの心に深い傷を与えるかもしれない。

だけど、そんな裏事情を全く知らない先輩はただ一人呑気なもので。

「あー全然いいですよ~な、シム?」

ガバッと僕の肩を抱き寄せる。

ピクッと課長の身体が跳ねて、目が一瞬死んだのを僕は見逃さなかった。

「え、えぇ、、全然問題ないです!!」

勢い良く乗ったついでにバシッと先輩の腕を跳ね除ける。

すると、途端に元のにこにこ顔に戻る課長、そして安堵する僕。



「…く、、」


堪えていた笑いを爆発させて肩を揺らすジェミン…

だけど、このおかしな空気を、やっぱり先輩は読めずにワハハ!と笑っていた。


はぁ…、御飯を食べる前から…疲れる、、









先輩もジェミンとはそんなに接する機会なんて無い筈なのに、やたらと親しげに話し掛ける。

ま、先輩の前の席がジェミンだからってのもあるけど…

「チャンミン、ソース取って」

で、僕の前の席の人はと言えばさっきからこればっか、、、

「チャンミン、箸」
「チャンミン、お水」
「チャンミン、ティシュ」

チャンミン、チャンミン、チャンミン、、、って!!

まだ僕だって慣れて無いのにっ、、連呼するかっ///!?


…しかも課長が呼ぶ度にチラッとジェミンがこっちを見るんだ、、、


「チャンミン、聞こえてる?」

「…聞こえてます、、っ!」

わざとドンッと目の前にソースを突き付けてやった。

あ、…でもやり過ぎたかな、、先輩までこっちを見てるし……


「課長とシムって…」

遂にあの先輩まで気付いた、、、!?




「やっぱ同じ釜の飯を食ってるだけあって、なんか熟年夫婦の域だよな!?」

そこかー・・・


しかも、なぁ!って、、同意を前に求めない!

前にだけはっ!!


課長もそんな事を言われてデレないッッッッッ///!!


「…シムさん」

「何だよっっ!!」

ジェミンの奴、、ここで何を言う気だ、、!?






「下の名前、チャンミンって言うんですね」





え…?今、それを知ったの、、


















(੭´・J・)੭夫婦神起(∵*)



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