2016_10
05
(Wed)00:00

オトコはツライよ #86






僕の涙が止まらないのは、、ジェミンの言葉で傷付いたからだけじゃない…



「どんな時だって、テヤンはシム君の一番だって俺は思ってる。…でも、そんなシム君を俺は愛してしまったからね」


止まらない涙に、優しく触れた唇。


強さは無いのに心の芯がじわっと暖かくなる。


そんなキスだった…




…僕は、やっぱりこの人が好きだっ、、


背中におぶった子供と大差なく感情のままに泣き崩れたあんな僕を、、


好きだと言ってくれた人………




「か、ちょ、、うっ、、」


次々に溢れ出す想いが。


涙に取って代わられて思うように言葉が出て来ない。




「いいよ、…今日は沢山泣いたらいい。俺の前だけでね、思う存分泣きな」




あぁ、、今日は僕が後ろから抱き締めれると思ったのに……


貴方の腕の中が一番落ち着くって、、、


こんな時も、僕はそんな風に思ってしまうんだ。




この腕に。


もっと頼っても……いいのかな…っ、、、
























翌朝、昨日泣き腫らした所為で浮腫んで酷い顔をしていた。


気休めにとマスクを付けようとしたら課長はそんな事しなくても僕の顔は可愛いよって…


男に可愛いってそれこそどうかと思うけど。


昨夜のあの課長の一言があって、そして一夜明けて。


その人からの可愛いは。


「…そうですか、、?」


素直に嬉しい…///








昨日、寝る直前まで僕は課長の腕の中に居た。


途中で寝返りを打って僕から離れたのはとても残念だったけど。


手を伸ばせば届く所に居る幸せを、噛み締めた。


誰がどんな事を言おうと、この人が僕と向き合ってくれる内は。


僕もそれにちゃんと答えて胸を張って堂々としていたい。


でも、もし…課長が本当に僕から離れるような時が来たとしたら、、


………今はそこまで深く考えたくないな…


そして迷いを打ち消すように布団を深く被って眠りに就いたんだ。
















「お?もう花粉症か、そんな時期だっけ?」


結局、マスクを付けずに出社したものの、変な所に目敏い先輩が僕の浮腫んだ顔を見るなりそんな事を言って来る。


確かに花粉が飛散する時期は僕の顔も今みたいに浮腫むけどさ…


どう見たって泣き腫らした顔にしか見えないだろ?


ちょっと何処か先輩は残念なんだよなぁ……


「昨夜、泣いたんです。あ、お菓子食べますか?」
「えッ、、!お前が泣くって、、、なんかあったのか!?しかもお菓子を譲ってくれるなんて……何か…良くないことが、、」
「…………失礼ですね…感動物のドラマを観たんです」
「………尚更怖いわ…」


それはどういう意味だよ。


「そういやさ、さっきジェミンの奴が課長に連れて行かれたのを見たんだけど」
「え…っ」
「ジェミンの顔がスッゲェ深刻そうで、なんかあったなぁ、、とは思ったんだ」
「…そうですか…」
「でも前を歩く課長の方がもっと凄かったから俺も思わず二度見しちゃってさ」
「………」
「あんな課長、初めて見たわ。ありゃ般若だったな」


・・・般若…


僕はジェミンとは違うチームだから、職場で滅多に絡む事は無い。


だけど、昨日の今日。


一度に色んな事があり過ぎてまだ頭の中も心も処理しきれないでいた。


フロアに一歩入ろうとして、その一歩を踏み出そうとした時。


「…俺がついてる」


後ろからそっと背中を押すように、柔らかい声色で僕を励ました課長。


だからこそ、僕はいつも通りこの席に着く事が出来たのに、、、




…課長は…一体、どうするつもりなんだろ、、




「ん?もう腹減ったのか?ここ、皺がすげぇぞ」


「……はぁ…」






灯台下暗し、か…













ଘ(੭´・J・)੭* ੈ✩‧₊˚鈍感な先輩ですね。
(*∵)シム君も相当だよ…


のんびりとまったりと緩々に着実な愛を進行中です(*^^*)




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