2015_01
29
(Thu)13:00

岐路 episode 17

どうして…
ユノに話してしまったのか

今まであれ程ひた隠しにして来たのに
何で…

ユノに知って欲しいって…
僕は思ってしまったんだろう…




「え…あの歌詞をチャンミナが…?」

「えぇ」

「じゃあ…"Mimi"って…」

「"Mimi"は僕が作詞をする時だけに使う名前です」

「…それじゃあ…今まで俺が聴いてた曲も全部?」

「はい、恐らくユノが言ってるのは僕が学生の頃に書いた歌詞だと思いますけど」

「そうだったんだ…」

「…僕は作曲よりも作詞の方が先に注目を浴びたんです、でも心の内を曝け出す作詞に本名を使うのに抵抗があって…それで何となくこの名前を使い続けてました」

「そっか…」


それだけ言うとユノは顔を伏せて何か思い詰めているような様子で…

思わず

「ユノ?」

と覗き込もうとした瞬間


視界が一瞬暗くなって……気付くと

ユノに抱き締められていた


「ちょ、ゆ、ユノ?」

いきなりの事で戸惑っていると

「ごめん…でも…なんか………」

僕の肩口に顔を埋めて掠れる声で話すユノが
何となく…泣いているような気がしたんだ

だから僕はユノの背中に手を回してぽんぽんと
子供もあやす様に触れた

トイレで、しかも男同士で抱き合ってるなんて変な光景なんだけど

その時の僕は自然とそうしたいと思ったんだ



「………ずっと女性だと思ってたんだ…」

……ズキッ…

「…僕でがっかりしましたか?」

「やっ、ちがっ、、、」

バッと顔を上げたユノの目の端は赤く滲んでいて

やっぱり…泣いていた


「作詞をしたのが…チャンミナ…だって分かって、凄く嬉しかったんだ」

ぽすっとまた肩に顔を埋めて震える声で言われたその言葉に

じわっと熱いものが込み上げてきた


ユノがさっき言ってた事が本当なら
僕の作った曲がユノの心を救ったんだ

それだけでも嬉しい事なのに

作詞家が僕だと分かって嬉しいと思ってくれてるなんて…

言葉にならない位に…嬉しかった


目の前で気持ちを素直に告げてくれるユノが
ステージ前のか弱い姿と重なって

包み込みたいと思う程……愛おしく感じた


「チャンミナ…俺…」


ユノが何か言い掛けたその時

廊下からユノを探しに来たスタッフの声が聞こえて来て

ビクッと体が跳ねてそのままユノから離れた


「あっ…ごめん」

少し寂しそうに笑うユノに

正直ドキッとした…


そんな僕とは反対にユノはいつものユノに戻っていて

「ところでチャンミナ、何でこんな外れのトイレに居たの?」

「や、その…お腹が…」

「くくっ、腹痛かぁ!食いしん坊のチャンミナ~早く帰れよ~」

「な、!!!」

慌ててトイレから出ると

仕事モードに切り替えたユノは颯爽とその場から去って行ってしまった


はぁ……
さっきはあんなに素直で健気だったのに…

僕とそんなに変わらない体格のユノを愛おしいなんて、、、どうかしてる…

それに………
何であんなにいい匂いがするんだよ…

ダンスナンバーで汗を掻いた筈なのに
ユノからは石鹸の良い香りがしたんだ!!

男のユノにこんなに動揺してるなんて…
やっぱり僕はどうかしてる…


早く帰って一杯やればそんな事は忘れるさ!



そう思ってその場を離れようとして

気付いた



廊下の端に落ちている写真


ユノの落し物かな?





拾わなきゃ良かった…

あんな物…目にしなければ良かった…




ユノと僕が!

キスしてる写真なんて!!!




だって…だって、、、、この胸のドキドキが止まらないんだーーーーーー・・・









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C.O.M.M.E.N.T

初めまして*\(^o^)/*

昨日から一気に読み上げました!
お話の振り幅が凄いですねww
あ!褒め言葉ですよ(^◇^;)

お話に写真が添えられてあってイメージし易くていいですね。

ホミンもミンホもあるのでどちらも楽しみにしています!




2015/01/29 (Thu) 20:32 | さつき #nUvz1tT6 | URL | 編集 | 返信

Re:

さつき様

初めまして、コメント有難うございます!

一気に読んで頂いて嬉しいです♡
ユノと同じ位、振り幅の大きいブログですが
どうぞお付き合いお願いします♪

2015/01/29 (Thu) 21:11 | shin #- | URL | 編集 | 返信

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