2016_09
25
(Sun)00:00

オトコはツライよ #76







「熱、、無いですよ」


「本当かよ?おい、ちょっとデコ出せ」


言ってるそばから先輩の手が僕の額に触れようとしていた。


「ウワッ!、、、痛っ、、」


思いっきり仰け反ったら、後ろのデスクに腰を強か打ち付けてしまう。


…イッテェ、、でも触られていない、セーフ…




「……お前なぁ、、、俺はバイ菌扱いか!?」


そりゃあんなに露骨に避けられたら誰だって不快に思う。


けれど、僕には先輩がキレる方がまだマシなんだ。


もし、先輩の手が触れていたらと思うと、、


後が怖いから…


















「…さっきのアレは何かなぁ、シム君?」


ここはいつぞやの人気の無いエリア。


それでなくても人なんて来ないのに、隅の本当に死角の場所に追い詰められる僕。


尿意を感じて席を立った所から監視されていたなんて知らなかった、、


いや、もしかしたらずっと見られていた…とか…?


トイレから出た所を拉致られて。


今に至る。




「具合悪いの?」


あぁ、、これもデジャヴじゃなくて前にもあったパターンだ…


「いえ、全然元気です…」


「本当に?」


聞く、と言うよりは覗き込む、が合っている。


僕を見つめるくりくりの目が怒っているような心配しているような。


どっちか読み取れない内に殆ど視界に入らなくなって…


気付くと、ぴと。




「本当だ。熱は無いね」


額と、鼻がくっ付いて。


ギリギリ唇は触れない距離。




…惜しい、、、




この人にかかると、ここが職場だって事をついつい忘れてしまう。


僕には熱視線禁止と言い渡しながら、自分は勝手に公私混同しまくっている。


仕事は迅速にデキる男。


そのイメージが近頃は変わりつつあるんだけど、、、




「っ、、!?」




唯一、触れなかった部分がしっとりと濡れた。


両頬を挟まれたまま、恐ろしく至近距離で赤い舌がペロッと。


また…唇に触れる。




「キス、はしてないから」


表情は見えないけど。


唇の端、口角がニッと上がった。


さっき、喫茶店なんて人目につく所でいきなり唇を奪われて暫く放心状態に陥ったが。


冷静になってとんでもない事を、と。


灸を据えたばかり……




って、、、全然めげてねぇし、、、!!

















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