2015_01
28
(Wed)13:00

岐路 episode 16

いきなり…元カノが控え室に押し掛けて来た…

別れてから2年?経つんだったかな?

顔を見ればお互いに立場上の挨拶くらいは交わしてたけど

こうして彼女から会いに来る事は珍しい



…何かよっぽどの事があるのか?



そう思ってわざわざ人気の無い場所へ連れて来たのに



そんな事だったのか…

本当、今更….…






別れを切り出して来たのは向こうからだった


俺はちょっと…精神的に参ってる時期だったのもあって
彼女には寂しい思いをさせていたのは事実だったし
だから別れを受け入れた


誰かに支えて欲しいと思っていたあの頃に

彼女は俺の元を去ったんだ



でも俺は彼女を責められない

何故なら…彼女にも心を開き切って無かったからなんだ

だから恐らく、彼女は俺の苦悩を知らないままなんだろう

そうでなければ今日、ここへは来たりしない



あの頃の俺を救ったのは…………













「!!!チャンミナ?!」


まさかここに人が居るなんて…
まだチャンミナが居たなんて…

しかも今の会話、、、聞こえてたよな…

「あー…なんつーか、その、、、」

「ユノ…」

ん?なんかちょっとチャンミナの様子が…

あぁ…いきなりあんな会話を聞いてびっくりしてんのかな?


「あっ、悪いな…変な話聞かせちゃって」

「い、いえ…あの、その…」

視線がやけに定まってないな…

「チャンミナ?」

「あの!ユノはあの歌…"岐路"をどんな思いで歌ってるんですか?!」

「へっ?」

「"岐路"を…失恋ソングだって思ってる人の方が多いのに、ユノは…もっと深い意味があるって…」



やっぱり…聞いてたんだな
まぁ、チャンミナには話してもいいよな…



「あの歌は…俺には失恋に決別なんて、そんな意味に思えないんだよ。あの歌詞には人生の岐路に立たされて…過去と決別する心情を感じたんだよ…」

「人生の岐路…」

「俺はさ…過去に色々あって一気に全てを失ったんだ。それでも日々は無情に過ぎて…個人の仕事もどんどん決まっていったんだ。でも…どうしても、、、歌えなかったんだ」

「……え」

「声が…歌おうとすると声が出なかったんだ…普通の会話は問題無いのに、どうしても声が出せなくて、、、医者からは心因性から来るものだって言われた…」

「だから、ドラマに…?」

「あぁ…この事は事務所でも極一部の人しか知らないから、出来る仕事だけを受け続けたんだよ」

「そんな事が….そうだったんですか」

「それでも俺は歌を諦められなかった…そんな時に"岐路"が……上手く言葉に表せないけど…歌詞が胸に響いたんだ」


そう…俺の心情を代弁して背中を押してくれるようなそんな内容だと感じたんだ

「だから、この曲でまたあのステージに立ちたいって………で、気付いたら色んな物が心から消えていた。そしてその代わり…声が戻って来たんだよ」

俺にとってはとても大切な…
この作詞家は俺を何度も慰めて救ってくれている…

そう…色んな物を失って絶望の淵に居た俺を救ってくれたのはこの作詞家の過去の作品だった

だからこの"岐路"は運命だったんだ…俺にとっては…

「じゃあ…この歌詞がユノの心を救ったんですか…?」

「まぁそういう事だな、なぁ…チャンミナはこの作詞家に会った事は無いのか?」

「……………」

「ん?チャンミナ??」



暫く、チャンミナは押し黙ったまま俯いてしまっていた


「……………僕なんです」

「え?」

いきなり何を言ってんだ???






「だから…この作詞をしたのは…………僕なんですよ」











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C.O.M.M.E.N.T

ああ確かにね。
作曲家、シム・チャンミン
作詞家は、?

なんて名前にしてるんだろう・・・
・・・チャンスニ?・・・それともシムリー?

2015/01/28 (Wed) 18:39 | 723621mam #- | URL | 編集 | 返信

Re:

723621mam様

………チャンミン風に言うならば

「うっわ!すっげ!mamさんすっげぇ!」

ですかね

読みは当たってます
でもその2人はグリム童話で使いますから違います(笑)

2015/01/28 (Wed) 21:16 | shin #- | URL | 編集 | 返信

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