オトコはツライよ #68

「で、さっきの話の続きなんだけど」
…何だっけ…?
まだアソコが痛くてそっちばかりに気が取られてんだよな、、
「今日、俺の覚悟を奥さんの御両親に話すのはいいとして。シム君の親御さんにはまだ挨拶に行かない方がいい?それとも隠しておいた方が良かったり…する?」
隣に寝転がる課長の顔はキリッとしていたけど、なんせまだ下半身は膨らんだままだって所がおかしくて。
「ん~・・・・、、、」
課長の言いたい事を半分は真剣に聞こうとしている僕と、残りの半分は笑いを堪えるので必死な僕。
噴き出さないように、唸って答えを延ばしていたのが。
さも悩んでいるように見えたりしたんだろうか。
「俺…焦り過ぎ?」
不安気に揺れる瞳、そして尚も治まらない下半身。
遂に。
「ぶはっ、、ちょっと、、タイム!、、時間を下さいよ!」
「えっ、、?急にどうしたのシム君!?」
「いや、、本当に…勘弁して下さいよぉ~何で課長はそんなに切り替えが早いんですか!?」
「ん?何が??なんの事??」
「いやいや、だからぁ~、、まだ痛いでしょ?」
僕は課長の張っているソコを指差す。
さっきよりは幾分か小さなテントになったけれど、それでもまだまだ平常時には程遠い。
「あぁーー、、コレ!?いゃ~だってこんなの毎度の事だからもう慣れっこって言うか」
…ん?
「まいど…って何が、ですか??」
「あ・・・」
あ、じゃねぇし。
今、何気に爆弾発言したよな。
「ウチ、じゃないですよね?だってほぼ毎日抜き合ってるんだから」
「あぁ…うん、、」
ウチじゃなきゃ何処だ?ハッ、まさか…
「職場、、ですか!?」
その時の課長は、一瞬、バレたか…って苦笑いをしたんだけど。
「いやー、シム君が頑張ってる姿をこっそりとチラ見してるとさぁ。夜のシム君をふっと思い出しちゃうんだよねー。夜は誰も知らない俺だけの必死なシム君、、、ってね」
直ぐに開き直って飄々と恥ずかしい話を暴露し出す。
って、おいおい…会社で勝手に興奮してるなんて、ただの変態と同じじゃないか、、、、?
僕は本当にこんな人とずっと一緒に居ていいんだろうか、、、、、、!?
「嘘嘘!ごめん、、そんなに引かないで!!」
「え?嘘、、?」
「いや…嘘じゃないけど…」
「・・・・」
「マジでごめんっ!でもさ、それだけ好きなんだ…俺」
そんな風にまた僕を言葉で丸め込もうとしてんだって。
頭では充分、分かってんだけどなぁ、、
いかんせん、この距離で。
この甘い眼差しで。
「好きだから、さ…ごめんね…」
許してとは言わないくせしてゴロゴロと甘えるみたいに僕の頭を引き寄せて、やわやわと抱き締める。
あぁ、、心も身体も完全に丸め込まれてんなぁー・・・
分かってんのに。
分かってんのに、、、
「…それって、僕だけにですよね…?」
「当たり前じゃん!」
はあぁーーーーー・・・ニヤけてつい、許したっぽくなってるじゃないか、、
…僕って案外、いや、かなり…単純過ぎる。
「で?続き話していい?」
「…はい、って何の話でしたっけ、、?」
「だーかーらー!シム君の親御さんの話!!」
「あぁ、それは大丈夫です。全く問題無いです」
「えっ!、、いいの?」
キッパリと言い切った僕に対して課長の目はまん丸になっていた。
そうだった…課長にまだ言ってなかったんだっけ?
自分の家庭事情を。
「あの…うちも昔は父子家庭だったんですけど、僕が大学に入学した頃に父親に良い人が出来て。今は腹違いの弟妹が3人も居るんです」
「へぇ…そうだったんだ…」
「なので別に僕が実家を継ぐ必要も無くなって、それで転勤族の今の会社にも入れたんですけどね」
「そっか」
「はい。それに僕が学生結婚をしたいって言い出した時にも父親からは『自分で責任を持てるなら好きな様に生きたらいい』ってはっきりと言われてるんで、恐らく大丈夫です」
「あぁ、、そうなの?へぇ、、」
「それよりも課長の方こそ本当にご自分の御両親の承諾無しに勝手に話を進めていいんですか?」
「あー・・・うん、多分大丈夫」
「ふーん」
「お?信じて無いな!?じゃあちょっと待ってて…」
言うなり課長はポケットに無造作に突っ込んであったスマホを取り出すと慣れた手付きで画面をタップし出す。
ぇ…まさか、、、
「あ、母さん?うん、久し振り。あぁ元気元気。それよりも今、父さんは近くに居る?」
オーマイガッ!!
「…あ、…父さん?あのさ、突然なんだけど離婚してから好きな人が出来て。うん、そうそう。でさ、その人を今度家に連れて行ってもいいかな…あ、実はその人には子供もいるんだけど。うん、すげぇ可愛い」
ん?息子の話か。
「孫を早く見たいって言ってたでしょ、はははっ。…うんうん、有難う。あっ!因みにその人、俺と同じ男性だから!でもすげぇ可愛いの!!…あーっはーはーっ!!分かった、うんじゃあまた今度…」
ちょ、マジか!?
親相手に同性の恋人をカミングアウトして、しかも父親に、、惚気るって、、////
「やっぱり全然問題無いって。…って、シム君?どうした??」
もうっもうっ、、もうーーーーーっ
「…………僕は、、、」
「うん?」
「か、可愛くなんてないです!!」
「・・・ぶっ、ぶははは!そんなに耳真っ赤にして目だってうるうるで、、可愛くないって、、あは、あははは~~」
その後。
勢いよく上から飛びかかって来た課長は、僕をむぎゅむぎゅと抱き締めながら。
しきりに、可愛い、好き、を繰り返した。
…本当に、この人って…理解の範疇を超えてる!!
でも、、、そこが、、、好きなんだけど…
…はぁ///
はぁ…♡皆様、アンケートにご協力有難う御座います(*˘︶˘*).。.:*♡
今の所、差は歴然です。詳細はまだ明かしませんが、コメントの内容を読むと甲乙つけ難しです。
私の勝手な予想では「もう飽きたし、マンネリだからそろそろ新しいのを読みたいから要らない」と言われると思っていたんですが。
要る派も要らない派も、共通して「まだ読んでいたい」と有難いコメントが、、、
思わず感動してジーンとしてしまいましたค(TㅅT)ค
書いてて良かった…心底、そう思いました。
出来ればどちらの意見も汲み取った形で今後の事を決めてみたいと考えています。
結論が出るまで暫しお待ち下さいませ。
まだアンケートは締め切ってませんので、気になる方は遡ってアンケートに参加をお願い致します。
最後に。
このようなブログにお越し頂き、心より感謝申し上げます♡

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