陽だまりの中 〜マンネリ?〜
『TVXQ11th Anniversary』参加
企画をお誘い下さいました
LoveBomb 雪逢様 & tottoko SPACE はむ太郎様
有難う御座いました( *´艸`)
過去記事はこちら→ *陽だまりの中(完結)*

えっと、キャットフードにマタタビ。
それと長い紐の先に鈴が付いたオモチャ。
それを僕はいそいそと抱えて扉が開くのを待った。
「………いらっしゃい、ってか早くないか?」
ガチャリと開いた玄関のドアから気怠そうな顔で出迎えてくれたのはキュヒョンさんだった。
へへと僕が笑うと、ふんっと鼻を鳴らして、腕の中に抱えていた物たちに視線を移し。
「俺には何も無いのかよ」
明らかに拗ねた顔付きに変わる。
あ、、!しまった……忘れてた。
シュンッと項垂れた僕の反応を見るなりキュヒョンさんは「ま、別にいいけど」と言ってそのまま部屋の奥へと消えてしまう。
はぁ、、、またやっちゃった…
キュヒョンさんと仲良くなりたいって。
思ってはいるのに、何故か会う度に彼の機嫌を損ねてしまう。
僕って本当に駄目だな…
何かに夢中になると、他の事が見えなくなっちゃうんだ。
いつもはそんな僕の事を良く知っているチャンミンさんがフォローしてくれたりするんだけど。
今週は小説の取材の為に出張をしていて、家で一人でお留守番をしているのがあまりにも寂しくなった僕は。
こうしてキュヒョンさんに泣きついて、キュヒョンさんのお家にお邪魔させて貰ったんだ。
勿論、お目当は。
…チリリン。
「ニャア」
わぁ~~!また大きくなったね!!
あはは、擽ったいよ~
僕が以前拾った、雨の中でミャアミャア鳴いていた子猫はチャンミンさんがどうしても他へ譲ると言って頑なで。
どこへ行っちゃうのか本当に心配だったけれど、チャンミンさんは新しい飼い主にキュヒョンさんを選んだんだ。
キュヒョンさんとチャンミンさんが実はセフレ、、、だったのを僕は知ってるんだけど。
僕はあんまりキュヒョンさんに対して嫌な印象は無いから、飼い主にキュヒョンさんを選んだチャンミンさんにニンマリしたのを覚えている。
キュヒョンさんも、こうして僕が猫に会いたくなるとはブスッとしつつも必ず家に上げてくれるし。
本当はとても優しい人なんだ、僕はそう思っている。
だって、ほら。
もう既に僕の鼻先を擽る良い匂いがキッチンから流れてくるもの。
「火傷すんなよ。ほら、お前はこっち」
僕用のマグカップにはホットミルク。
その隣にコトリと置かれたミルク皿には冷たい牛乳。
火傷しないようにふぅふぅ格闘する僕の横で、それを見ながらチロチロと舌を掬う猫。
もしかしたら、キュヒョンさんの中では僕はこの猫ちゃんと同じ括りなのかな?
新聞を片手にブラックコーヒーを飲んでいたキュヒョンさんを盗み見た。
「何だよ」
!!!
思わず、ひっ!と声が出そうになった。
今もまだ声は完全には戻らないけれど、少し位なら出す事も出来るんだ。
でも普段は手話の方が楽でそっちばかりを使ってしまう。
けれど、キュヒョンさんに手話は通用しない。
だからこういった時はただ僕は首を縦か横に振るだけ。
今は横にブンブン。
「チャンミン以外の男に見惚れてるって事は、そろそろ関係がマンネリしてきたんだろ」
これは全てにブンブン。
間違っても見惚れて無いし。
マンネリもしていない!!
でもキュヒョンさんはそんなの御構い無し。
こう見えて意外とキュヒョンさんはお喋りなんだ。
「マンネリの原因はあれだな。お前が運動しないからだろ?チャンミンは自分にもストイックだけど、相手にだってそれなりに鍛えて欲しいと思ってんじゃないの?」
それには流石に僕も固まった。
「チャンミンに溺愛されてんのはいいけど、デブになって捨てられたら悲惨だな」
けれど、そう言い放つキュヒョンさんは何だか嬉しそうだ。
う、、、うう…
チャンミンさんは僕のモチ肌が好きだって言ってくれる。
でもキュヒョンさんも僕も肌の色は白い。
そこはやっぱり肌を重ねた共通点なんだろうか。
何だか一気にキュヒョンさんに対してライバル心が芽生えて来た、、、
それを知ってか知らずか、更に煽るんだ。
「形だけは結婚したとはいえ、甘やかされっ放しじゃなくてちゃんと奉仕してやんなきゃな。チャンミンは本当は奉仕されたい側の男だ」
・・・・カチン。
チャンミンさんの事は何でも知ってます、とでも言い出しかねない。
僕が声も出せず、手話も繰り出さないのをいい事に言われっ放し。
流石に頭に来て何かジェスチャーしようと思ったその時、インターフォンの呼び出し音が部屋に鳴り響く。
「旦那様のお迎えだ」
キュヒョンさんが顎で玄関を示し、僕はそっちへ猛ダッシュした。
ロックを解除して勢いよく扉を開けるとそこには大好きな、大好きなチャンミンさん!!
ガバッと抱き着いて首筋に顔を擦り付ける。
擽ったくて捩りながらもわしゃわしゃと僕の頭を撫で回してくれるチャンミンさん。
はぁ、、落ち着く。
チャンミンさんの匂いだぁ……
「嫁のお迎えご苦労さん」
奥から出て来たキュヒョンさんが。
猫を腕の中に納めながら抱擁を交わす僕らに冷ややかに声を掛けた。
「嫁じゃない。ユノはパートナーだ」
チャンミンさんも僕を腕の中に納めながら牽制する。
「はっ、馬鹿ップルが。お前達の所為で貴重な休日が削れてんだよ。先に礼ぐらいしろっての」
「あぁ、悪かったな。うちのユノが大変お世話になって」
「うちのユノ」の所でチャンミンさんは僕の唇を軽く啄ばんだ。
////!恥ずかしい…けれど。嬉しい、、、
「はぁ、、、頼むからささっと帰ってくれ。何ならこいつも貸し出そうか?」
腕の中の猫ちゃん。
本当はもっと遊んであげたかったんだけど…
今日はごめん。
僕は、、、、、、やる事があるんだ。
「早く帰って来たご褒美か?」
くくくっと、足元に蹲る僕にチャンミンさんは優しく笑った。
家に着くなり僕はチャンミンさんをソファに押し倒した。
それから着ている物を全て脱がせて、そして自分も同じ様に裸になり。
肌蹴た所の全てを舐め取るみたいに隈無く舌を這わせたんだ。
・・・別に、奉仕してる訳じゃない。
僕がチャンミンさんにこうしたいだけだし。
間違ってもキュヒョンさんに言われたからじゃ無い!
「取材先から急いで帰って来たから汗臭いんだ。ユノ、もういいよ。シャワーを一緒に浴びてから、な?」
確かにチャンミンさんの肌からは塩っけを感じる。
でもそれさえも僕にとっては愛おしくて堪んないのに。
上体を起こしたチャンミンさんにしがみ付き、ふるふると頭を横に振って拒絶した。
「ユノ?」
お喋りなお口はチャック!
舌を捩じ込んで口を塞ぐ。
初めこそ戸惑いがあったチャンミンさんだったけれど、直ぐに応戦して舌が僕を翻弄し始める。
やだやだ、、、今日は僕がやりたいんだ!!
名残惜しいけれど、口付けを無理矢理中断したらそれこそチャンミンさんは困惑顔。
「ユノ、、?どうした」
いつもの僕ならそのままチャンミンさんに流されて組み敷かれる。
でも、今日は……僕が上に、、、
チャンミンさんが出張だろうが取材だろが、家に居なくたって僕は自分でチャンミンさんを受け入れる所を解すのを欠かさない。
ほら、だから直ぐに飲み込める。
チャンミンさんの熱い塊が内壁を擦るだけで僕の全身は総毛立つ。
もし、本当に僕が猫ならば。
尾っぽまでピンッと立つんだろうけど。
僕は猫じゃないからそれは無い。
でもその代わりに前がビンビンだ。
犬じゃないのにそれを揺らして喜びを表現している。
チャン、、ミン、、、さんっ、、
息を吐くとまた深くチャンミンさんが中に入って来る。
唇が急に寂しくなってチャンミンさんに縋ると。
そこにはさっきまでの余裕なんて消え失せてしまった愛しの人の表情が僕の身体を更に熱くさせた。
玉の汗が彼の額を濡らし、僕は唇を通り越してそれを口で掬った。
くすっ、やっぱりしょっぱいや。
ペロペロと顔を舐め回し、僕の中をチャンミンさんで一杯にしたんだ。
「キュヒョンと何かあったんだな」
一度達してチャンミンさんの肩口に顔を埋めて荒い息を吐いていた。
そんな僕の背をチャンミンさんの優しくて温かい手のひらが滑り降りる。
はぁ、、、やっぱり何でもお見通しのチャンミンさん。
僕は仕方なく身体を離して手話で何があったのかをチャンミンさんに伝えたんだ。
暫くは黙って僕の話を聞いてくれていたんだけど、途中でいきなり僕の身体を反転させて後ろから抱え込み出して。
それでも手話を続ける僕の話を聞いてるって感じで、「そっか」なんて言いながらも僕の耳朶を口に含む。
こっちは真剣なのに、チャンミンさんに触れられるだけでやっぱり身体は熱くなるから困るんだけど。
おまけに吐息を耳の中に吹き込まれて、ぶるっと身体が震えて。
ついには手話の動きも止まってしまう。
「ユノ」
ん、、?と蕩け始めた身体を捻って顔だけをチャンミンさんに向ける。
「あいつが言ってる奉仕は本当の奉仕じゃないから気にしなくていい」
そう切り出したチャンミンさんは、プライドの高いキュヒョンさんに対して自分に屈する姿を見るのが楽しかっただけであって。
別に奉仕されるのが好きな男じゃないんだよ?と。
まるで拗ねて駄々を捏ねてしまった子供にでも言い聞かせるみたいに、本当に優しく穏やかな声色で。
僕の傷付いてしまっていた心を一瞬にして癒してくれる。
「もし、それでもユノが俺に奉仕したいと言うなら。こうしていつも体温を感じさせて欲しいな」
後ろから感じるチャンミンさんの温もり。
肌を触れ合うだけで、いいの、、、?
やっぱり僕は……チャンミンさんが、好きだ……
そうしてチャンミンさんに包まれて、僕はとろんと幸せな眠りへ。
って、、、落ちれない!!
太腿をやわやわと撫でていたチャンミンさんの手のひらはそのまま際どい所をなぞって、その下の窪みへと。
指を曲げて中を掻き混ぜる度にぐちゅぐちゅとチャンミンさんの放った愛液が漏れ出す。
「ユノの体温は少し高いね」
意地悪な声で囁かれてカッと顔が火照るけれど、やっぱり僕はチャンミンさんが好きだから、、、
「はは、締まった」
くすくすと笑われても、チャンミンさんを離せない。
そうだ、まだ一日は長い。
陽だまりは、いつまでもじゃれ合う僕達を。
今日も柔らかな温もりで包むんだ。
だって。
これが僕等の変わらない日常だからね。
end

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