イクメンウォーズ #23

スッと長くてしなやかな指先が僕の体を滑り降りる度に…
ピクッと跳ねる反応を愉しむかの様に、口の端を少し上げて。
目を眇める園長。
こんな床の上からそれを見上げるしか出来ない僕にとってはその仕草は毒にしかならなくて。
触れる指先からは一切いやらしさなんてものは感じられないのに、、、
全身を隈なくマッサージの為に指が這ってんだって、、頭では分かってるのに、、、
「…感じまったか」
「!//////」
これって性感帯のマッサージじゃないの!?ってそう問い掛けたくなるくらいに。
僕のソコは寝そべる自分の視界にも映り込む程に凄い反応を示していたんだ。
けれど
一向に園長の手はその部分に触れようとはせず。
ぬるぬると素肌の上で蠢く指先が、敢えてソレを避けている動きに思えてしまうばかり。
しかも、丹念にその指がさっきから弄り倒して。
もう既に痺れが足の爪先に走って仕方が無いのに、無言のままで胸の突起に触れ続けているし。
胸、なんて…そんな所…
でも…体が変…だ…
足先からゾワッ、ゾワッと押し寄せる快感の波が。
小さく大きくうねりの幅を広げて。
ゾワッ、ゾワッ…
大きなうねりに合わせて全身が身震いを起こした瞬間。
グチュ、…クチュ、クチュ
「ッッッ!!!」
体に膜を張る量なんて比べ物にならない程、余すことなくたっぷりと。
ツ、ツーッ…
その先端の割れ目に沿って滴り落ちるオイル。
けれど、そのオイルは下に流れ落ちる前に園長の大きな掌に溶け込んでゆく。
そして。
グチュリ…グチュリ。
いきなり脳内を強い刺激が襲い、全身を電気が走り抜ける衝撃。
突然、呼吸を奪われて。
霞がかる思考に園長の柔らかな声がこだまする。
「力、抜けよ…気持ち良くさせてやっから」
その言葉通り。
されるがままに体を投げ出した僕は。
口内を隅々まで舐め尽くす園長の舌先と。
その動きにリンクして水音を奏でる掌の動きだけに神経を集中させたんだ。
ん…、あれ…?
ヒヤッとした床の冷たさとは程遠い人肌の温もり。
けれど、視界を遮る何かで目を開けても置かれている状況を把握出来なかった。
自分が顔を押し付けている所が、園長のあの厚い胸板だと分かった頃には…
「はよ…」
ゆるりと解けた腕の中で。
知り合ってから恐らく一番じゃないかって思う位の、柔らかい顔をした園長に。
チュッ、と。ふんわりとした口付けに包まれていたんだ。

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