2015_01
20
(Tue)12:00

岐路 episode 9

初めてデモテープで聴いた時から
"この声と絶対に相性がいい"と何となく直感でそう感じていたから

素直に口に出したら…
あの大きな目が更に大きく見開いて凄く驚いた顔をしていたんだ!

俺、変な事でも言ったかな?

その後、俺と会話をするのを止めたチャンミナはシンさんと何やらコソコソと耳打ちをし始めて…
渋々、一度だけ声を合わせてくれると承諾してくれたんだ!

そんなに嫌がる割には、やっぱり曲には思入れがあるらしくて凄く丁寧にハモってくれていたチャンミナに益々好感が持てたんだけどね~♪♪

で、結果はやっぱり俺の勘は正しくてハモり決定!
流石、俺!えっへん!!



それからチャンミナはうちの事務所にしょっ中、出入りをするようになって
俺は何だか嬉しくて用もないのにちょくちょくチャンミナの所へ顔を出すのが日課になったんだ

でもチャンミナは最初の優しい印象とは違ってちょっと怒りっぽくて細かい性格だと分かったし
それにめげない俺に慣れて来てるようにも思えた
いや呆れたのかな?あはは

それが俺にはとても心地いい距離に感じたんだ----------








若いうちにデビューをして早い段階で人気を獲得した俺達は少し大人になるのが早かった

それに周りを取り巻く大人も等身大の俺では無く、俺達が背負ってるネームブランドばかりを気にして接して来る

同年代の友達も仕事で接する大人にも"普通"にして貰えないもどかしさを常に感じながら忙しい日々をただ駆け抜けていた



----------けれどその日々も突然、終わりを告げた

練習生からずっと一緒に過ごして来た親友、戦友とも呼べる二人が事務所と契約を解除したんだ

俺は事務所への恩もあったし二人と同じ選択をする事が出来ずに一人取り残された…

人気絶頂期の解散、仲間の脱退、事務所を選択した俺へファンからのクレーム…

グループも親友もファンも一度に色んな物を失って

改めて気付かされた

俺が心を開いていた人があまりにも少なかった事を----------------------------------------







チャンミナは俺の過去を殆ど知らなかった
だからなのか"普通"が当たり前なんだ

やっと等身大の友達が出来た気がして嬉しくて仕方無かった

もっともっとチャンミナと一緒に仕事がしたい!
そうは思えどアルバムが完成してしまえばチャンミナとはさようなら…

どうしたらチャンミナを側に置いておけるのか、、、と悩んでいた時
偶然、移動中に流し観ていた動画のギタリストに目が止まったんだ

これ…もしかしてチャンミナ?

目立ちたくないのかわざと顔を隠しているのは分かったが
他の人よりも頭一つ飛びぬけた長身
ギターを抱えるすらりと伸びた手脚
それにこの癖のあるギターテクニック

絶対に…チャンミナだ

俺はシンさんから生演奏でカムバを飾らないか?と提案を受けていたのを思い出して
すぐにこの動画をシンさんに観せてお願いをしたんだ

「チャンミナと一緒にステージに立ちたい」

チャンミナの生の歌声で俺はハモりたい
あの曲でチャンミナとカムバしたい

俺は…ダンスが取り柄だけのパーフォーマーじゃないって事をチャンミナと証明したかった

その気持ちをシンさんは理解してくれたし
それにチャンミナのギターの実力に驚いていてとても乗り気だった

「ユノとチャンミンの絵面…最高だな!」

なんて商業ベース丸出しの発言も聞こえて来たけどね


まっ、とにかく俺はチャンミナと一緒に居られれば良かったんだ


チャンミナは…大袈裟に言えば俺の"宝物"だと思っていた






けれど……あの日、

キュヒョナとチャンミナが一緒に居て…

キュヒョナはチャンミナを親友と呼び、チャンミナもキュヒョナに抱き締められても嫌そうな顔もしないし…
寧ろ嬉しそうな笑顔を向けられて…


モヤモヤした…
チャンミナの顔が見れない俺に更にモヤモヤした…
何だろう…この…訳のわからないモヤモヤは?






はぁ……
いつの間か俺の頭の中はチャンミナで一杯なのに気付かないでぐるぐるしていたんだ……………










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