イクメンウォーズ #6

静かな空気の中にもピリリとした緊張感が走る。
そして、髪の毛に触れた手は掴まれ。
「こっち、来いって….」
再び、あの射抜くような目に捉えられ。
従わざる得ない威圧感。
腕の中に収まるミヌ君からそっと離れると。
布団を捲り自分の脇を空けて待っていた。
そこに無言で滑り込むと、自然と腕枕が敷かれ。
有無を言わさず園長の厚い胸板が僕の心臓に当たった。
全身で脈を打つような緊張感の僕はドクンッドクンッと跳ね上がり。
それに対して園長の心音は穏やかな波そのもので。
何だか自分だけが舞い上がっているようで尚更体が固くなるようだった。
それなのにあの節ばった長い指は僕の後ろ髪を梳き出して。
そしてそのままうなじを辿り、首筋をなぞった。
「あっ…」
「首、弱いのかよ?」
「はぃ…昔から駄目なんです…」
ふぅん、と独り言のような呟きが聞こえ。
「じゃあこっちはもっと駄目か」
つーっと、人差し指が背中を伝う。
「ひぃっ、、、‼︎」
「ばかっ、、、大きな声上げんな」
駄目だと言ってるそばから首筋でボソボソと喋り、唇を強く押し当ててくる。
「え……んっ……ちょ……」
擽ったさに耐え兼ねてやっと声を絞り出せば
「エロい声だすんじゃねぇよ…こっちまで変な気になるだろうが」
言うなり園長が掴んだものは。
僕の股間だった。
少しだけ硬くなり始めていたものをやんわりと掌全体で揉み上げ。
質量が増していくさまをニヤニヤとしながら。
「これ、どうして欲しい?」
意地悪く聞くんだ。
どうしてこんな目に遭うのかも理解出来ないのに。
園長の掌で弄ばれているこの状況下に情けなさ過ぎて。
泣けて来て。
「ばかっ、、、冗談だって、、泣く程の事かよ!?」
慌てた様子でパッと手を離すと、今度はその手で一生懸命背中さすり。
終いにはぎゅっと僕の両頬を挟み込み。
「悪かったよ…昔から気になる奴にはからかっちまう癖があるんだ」
酷く気不味そうにそういう園長に内心驚いた。
だってその意味が、、、
「お前、本当になんも覚えてねぇんだな」
そう言って園長は僕を少年のような眼差しで見つめていたんだ。
「やっぱりトロいんだよ…お前って昔からトロくて顔だって女みてぇだしな」
それは、、、
園長が放った言葉で僕の記憶がフラッシュバックして。
『やーい!本当トロいな!顔だって女みてぇだし!やっぱりお前はチャンミンじゃなくて~チャ~ンスニ‼︎』
思い出したのはそれを言ったガキ大将の顔だった。
「お、鬼番長……!?」
「やっと思い出したかよ、相変わらずトロいな…バカ野郎」
そう言った園長はその口調とは裏腹に照れを隠せず。
そして更に僕の顔をぎゅっと潰して。
こう言うんだ。
「続き、していいか」
その言葉の意味をようやく理解出来た頃には…
僕の口内を再びあの温かいものが動き回っていた。
ううっ…一度書いたのが消えちゃってค(TㅅT)ค
再び書き直したんですけど、その所為でおやつを書けませんでした。
なので更新は未定です………

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