2015_10
17
(Sat)00:00

Sirius~星がくれた恋~ #33





ザクッ

ザクッ…


「ハァ…ハァ…あと、どれ位で着きますか…」


「ん?もうちょいだと思うんだ」


「…それ、さっきも言ってましたよね?」


「ははっ、ごめんっ!だって俺だって暫く振りだから距離感が掴めないんだ。でも絶対に着くから頑張れって」


「…着いて貰わないと困るんですよ…」


顔面蒼白。
チャンミンは背に荷物を抱えてひたすら山道を歩き続けた。

一歩踏み出すごとに新雪を踏み固め、2人の通った後にまた雪が降り積もりその足跡を柔らかく消し去るのだった。



何でこんな事に…

チャンミンはぶつぶつと小言を口にしていたが、前を歩くユンホが時々振り返っては自分を優しく見守る度に口を噤んだ。


イヴ、クリスマスと同じ時をユンホと過ごしながら。

チャンミンはその優しさに触れる度に自分の中にも優しい気持ちが芽生え始め。

もっとユンホと一緒に居たい、その優しさに触れていたい。

そう素直に思ったのであった。


けれどもやはりひとたび日常に戻れば擦れ違いの生活。

ユンホと約束をした2月18日。
チャンミンの誕生日だけを唯一の楽しみにし。

勉学に励みながらようやくこの日を迎えたのだ。





「あっ!見えて来た‼︎もうひと踏ん張りだ」


ユンホの明るい声にもたげた頭を上げて前を見ると。

そこには天体観測用の別荘がポツンッと建っていた。

それはユンホの父が所有している別荘で今日の為に借りたと言っていた。

…果たして何て言って借りたのだろう…

チャンミンの脳裏にちらり浮かんだ疑問は直ぐにユンホの発した言葉によって解消される。


「誕生日に沢山の宝石をプレゼントしてやりたいから貸してって言ったら苦笑いしてたっけ」


「…は、ぁ…」


両親は恐らく特定の女性とのお付き合いを期待して胸を膨らませてるに違いない。

しかし、そのユンホの無垢な笑顔にそれ以上チャンミンも何も言えなかった。

会えば会う程、どんどん素を曝け出してくれるユンホが愛おしかった。

故に、自分を守る為に周りを牽制しようとする普段の強気なチャンミンは姿を潜め。

ユンホが差し出す手を素直に握り締めていた。



*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*



「なぁ…料理、何処で習ったんだ?うま過ぎる…」


天体望遠鏡を覗き込みながらボソリとユンホが呟く。

それは恐らくチャンミンがほぼ調理をしてくれた夕食の事を指しているらしかった。

美味しいならそれでいいじゃないか、とチャンミンは思うのに。

ユンホは何故か少し拗ねた風でそれが不思議でならなかった。


「何でそんな事を聞くんですか?」


「だって…寮生活なのに料理が上手だとか、、、おかしいだろっ、、もと…カノ…とかに習った、、とかって………」


相変わらず顔は天体望遠鏡を覗き込み、ボソボソと歯切れの悪い喋り。

けれども。

その両耳は真っ赤に染まり。


ぷっ、と思わずチャンミンは吹き出してしまう。


「何だよぉ!?笑うか!!?」


ガバッと振り返るユンホは更に顔を赤くさせ、口を尖らせるばかり。

あはっ、あはっ、、尚更チャンミンはただ可笑しくて堪らなかった。

ユンホの可愛い嫉妬が堪らなく嬉しかった。


ユンホの想いが堪らなく…

嬉しかった…
















ユンホは初めてチャンミンの口から幼い頃に死別した母親の事を聞いた。


母が居なくなった家には家政婦が付き、何不自由の無い生活が始まったが。

出される料理に"母の味"がしなかった。

料理はどれも完璧で美味しいと思うのに、チャンミンは食事の度に母を思い出してしまう。

そして時々、家政婦の目を盗んで母が自分の為に作ってくれた特製のキンパブを思い出しながら作っては。

それを鞄に忍ばせてこっそり家を抜け出した。


それはこんな寒い冬の日。


母が夜空に輝く寒い寒い冬の日の。



母の思い出に浸る冷たく寂しい話だった…






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C.O.M.M.E.N.T

あゆさん、皆さんおはようございます

だって寮生活なのに…からの
「何だよぉ笑うか!」で腰が砕けた私です
だからぁーこういうユノさんダメなんです今!
私を7年間縛りつけていた人から少しずつ離れる事に成功してきてるっていうのに
(つд⊂)

なのにこういう可愛いのはアカンのです
鉄板のT婚のユノとケチミ期のユノと
最近可愛いユノがダメになってきたんです…

はーん♡
雪山の別荘で二人きりで…(*´д`*)ハァハァ
ムッハー♡興奮せずには居られませんね

皆さん残りの山道を頑張って進みましょう!
だからあゆさん、忍者にこの雪道は過酷だって言ったのに!って「トーホーシンキ!」って叫びながらかけ登ってるぅぅ
(ノ*°▽°)ノ

ああ!部長が足滑らせて滑落しそう!ってしっかりおにゅ君に抱えられてるし…すっかり手なずけてるわ

ちょっとくみちゃんオンマは「あんたたち遅いのよ!コトが始まったらどうすんのよ!」って鬼のような形相で雪山をダッシュしてるわ!すごい脚力!

私はもう足が動かないから、このへんでビバークしてテミナといちゃこらしてから行くわね

2015/10/17 (Sat) 07:04 | ゆんちゃすみ #- | URL | 編集 | 返信

山道ダッシュ💨

あゆさん 部員の皆様
おはようございます!
今日は シリウスの チャンミンの悲しい幼少期の
事を たまには真面目に
書こうと思ったあたしを あの
ゆんちゃすみさんが そうはさせて
くれないみたいだわ( ✧Д✧) カッ!!
そうよ!そうよ!
二人を追いかけて 雪山の寒い中
別荘まで もうダッシュ💨してるわよ( ̄□ ̄;)!!
ほんとは 寒いの大嫌いだし 山登り
なんて絶対しないあたしが
鬼の形相でファイト1発並の力で
ケインコスギみたいに 走ってるわよ٩(^д^)۶ ウェーイwwwwwフゥ!wwwww
もう みんな 遅すぎて
あゆさんなんか まだ小さい忍者を連れて
来ちゃって………えっΣ(●゚∀゚)ノノ 流石
忍者 あたしの次について来てるわ(;゚;ё;゚;`) !!
しかも トーホー神起ってペンラ
フリフリ( ̄□ ̄;)!!恐るべし忍者(º ロ º )
って 忍者がこんなに頑張ってるのに
まだ 部長はそんな所で
滑り落ちてんのよーー(¯―¯٥)
もう また若いお気に入りのオニュ君連れて来て!!
なんで 釣ったのよ( ̄□ ̄;)!!
で 1番の 問題児ゆんちゃすみーーーー( ✧Д✧) カッ!!
こらぁー 雪山で テミンと
消えるなーーー(#゚Д゚)ゴルァ!!
雪山なめとんのかーヽ(`Д´)ノ
やる気をみせんかーい(ะ`♔´ะ) ガルルル
コンサートでも すぐ座るし
休もうとするくせに 付いてくるんだから
困ったもんだわ!!
テミンに パン買わせに行っても
ここ雪山だから 売ってないからねー(¯―¯٥)
全く…
さぁ 目的地の 別荘に
走って行くわよーーー!!!
みんな ついて来てーーー⊂(´∀`⊂⌒`つ≡≡≡
あっ 忍者が(ノ・∀・)ノ=●ウンコー!!だって(¯―¯٥)

2015/10/17 (Sat) 10:38 | くみちゃん #- | URL | 編集 | 返信

朝から……

あゆさん、こんにちは……

沢山の宝石をプレゼントしてやりたい…言われたい!言われたいですともー!!

しかし、お二方が、真面目なコメをさせてくれない!!
朝から、爆笑だよー、顔が、ニヤニヤとまらないよー(  ̄▽ ̄)
これ、純愛ですよ?!もう、仕方ないですね……

忍者!!さすがだわ、雪道、なれている。ペンラふりながら、トーホーシンキていいながら、走ってる…
ん、止まった?ウンチ、て言ってますよ、ママ!
ママ、どこですか~?
鬼の形相で、おっぱじめるわよ!と言って、かけ上っていくのは、くみちゃんさん!Σ( ̄□ ̄;)
なぜだ…雪道になれてないはずなのに、軽快に走ってる。しかも、ファイト~!一発~!て、言ってるし。誰に、言ってるのかしら…
あぁ、また、ゆんちゃすみさんは、テミナと消えたよ~雪道つかれるね、ゆんちゃすみ♪ここにおいで♪て、膝の上に座らせてるよ、テミナ。
ゆんちゃすみさん、顔!デレデレよ(//∇//)
あれ~!助けて~!南国育ちだから、雪になれてないの~!
お!誰か腕つかんだ…キャー、オニュくん❤
しかも、抱きかかえてくれてる❤そんな、細い体で、どこにそんな力が…サア、オニュくん、私達も、別荘へ( //Д//).:*♥

て、違うよ~、面白くするんじゃないよ~
純愛だよ~純愛……
ね、あゆさん!

2015/10/17 (Sat) 11:24 | れいか #ZWYNVvrI | URL | 編集 | 返信

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2015/10/17 (Sat) 22:52 | # | | 編集 | 返信

ひま***様

こんばんは( *´艸`)コメント有難う御座います♡

ツンチャミがここまでデレデレになるんですよ(笑)
ユノの力って凄いです♡
ってデレデレなのはユノの方かも(〃艸〃)ムフッ
2人のチッスは堪りませんね♡

マイナーな家電屋さんエピ(笑)
面白い!!!!
目に浮かぶ(笑)(笑)(笑)!!!!

何気無い口癖とか言えちゃう彼も相当、ひまさんを好きでしたね(*≧艸≦)
可愛いな、乗っちゃうひまさん(笑)
ほっこりしました(੭ु ˃̶͈̀ ω ˂̶͈́)੭ु⁾⁾

2015/10/17 (Sat) 23:23 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

ピョンテな仲間達へ

皆様こんばんは♡
わたくし、とても素敵なお友達を持って良かったと思っております( ̄m ̄〃)

朝から笑った笑った(*≧艸≦)!!!!お腹痛いわ!
振ったゆんちゃすみさんもゆんちゃすみさんだけど、それに被せて勢いつけたくみちゃんさんもくみちゃんさんよ。
その上!部長よ、部長!流石ですค(TㅅT)ค
凄いね、目まぐるしい連係プレー(←この場合はこっちの使うらしいのでね)でてんやわんや(笑)

いつの間にかうちの忍者もレギュラーだし。あ、忍者は動きのある物に着いて行く習性があるらしくて。くみちゃんさんの尋常じゃない走りに血が騒いだ、と言ってます。

でもいきなりウンチしたから途中に見掛けたテントに戻ったら…テミナを押し倒すゆんちゃすみさんと目が合って。
気不味いままそっと出ましたよ。ふぅ。

で、仕方ないからくみちゃんさんの熱気で溶けてた雪道を駆け上がって別荘へ急いだんですけどね。
くみちゃんさんも部長も居なくて。
暴れる忍者抱えてウロウロしてたらリビングのソファでイチャコラする人がいて。
部長だった。
あんなに幸せそうな部長の顔見たの初めてだから…ちょっと泣きそうになっちゃった私。

でもオムツパンパンで空気読めなかった忍者がオニュに「パパ〜」って突撃しちゃって…
多分、パパが薄い顔してるから間違えたのね。
パンパンのオムツをグリグリとオニュに押し付けてた…ごめんね部長…(T-T)人(T-T)
いいとこだったのにね…

2015/10/18 (Sun) 09:04 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

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