2015_09
20
(Sun)12:30

ムソク様の憂鬱 #6




「ムソク‼︎」


王様の護衛に就くものは基本、三名により交代制で行われる。

よって、今がその交代の時。

ムソクは粛々と宮中へ出向いていた。



そのさなか。

ムソクを呼び止めるその声の主は…



「…ソン内官様直々に私に何用で御座いましょう」


氷の表情と称されるその顔からは動揺を伺い知る事は出来なかったが。

ムソクの胸中には嫌な予感しか無かった。


「お、王様がっ!またもやお主と一戦交えたいと申しておるのじゃ‼︎全く、、何故私が…」


ぶつぶつと独りごち、「であるから、その用意を早う」と急かすのであった。


ムソクは内心、「またか…」と深い溜息を落とした。











王宮内の広場にて、既に支度を整えて待つ王の姿を目に捉えるや否やムソクは真っ先に問わざる得なかった。


「王様、また…何か良からぬ事を申し付けるおつもりでは有りませぬな?」


王に対してその様な口の利き方をムソクの立場で許される筈は無かったが。

それを咎める者は誰一人存在しなかった。


何故ならば、これから催される蹴鞠の試合においては"皆平等のもとと言う精神で行うべく"

と王命で下されていたからであった。



それ故にムソクの口元も宵で垣間見るムンよりは硬くあるものの、護衛の立場よりは緩くなっていた。


「ふふ、良からぬ事だなんてまるで私がいつも其方を嵌めているように聞こえるではないか」


その通りだ、と口から出掛かった言葉をムソクは噤んだ。

流石に王に対してそれは王命で平伏す者達の前では言い過ぎだと考えたからだ。


けれども実際のところ、常々この蹴鞠の試合ではムソクは良い思いをした事など無かったのである。


果たして此度もどうなる事やら…


ムソクのこの不安が杞憂に過ぎない事を心中願うばかりであった。



「では始めよう…ムンさん♡」



王が茶目っ気たっぷりで耳元で甘い囁きを落とした瞬間。

…良からぬ不安は的中する…

そうムソクは確信した。







…お気付きの方はいらっしゃるでしょうか。少しばかり『太陽を抱く月』からヒントを得て書かせて頂いてます。ふふ。

Aliさんにイメージ画像とランキングのバナーを作って頂きました♡やはりしっくり来ます‼︎
流石ですAli様々♡


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