2015_06
28
(Sun)12:00

Love Triangle #42




「……駒…!?」

スホは目の前のテーブルにまるでチェスをするような仕草をし。

「そうです…貴方は僕の持ち駒の一つにすぎないんです。そして、奥様も同じ事。奥様は差し詰め、チェスで例えるならば…駒の種類はポーンでしょうか。単純な動き、けれども無くてはならない駒なんです。しかし、どうあがいてもあの方はクィーンに昇格する事はなさそうですけどね…」

くくくっ、と。
やっと本性が出たと言えばいいのか。

歪んだ笑みがあの夜の妻を思い起こさせる。

こいつもまた、狂っている。

「そして、貴方はナイト。邪魔な敵を壊して行く様はまさにそうでしょう?ポンっと駒を飛び越える事だって出来る。ね、だから簡単に昇進も出来たんですよ。でも、まぁ貴方の実力では有りませんけどね」

まさか…

「くすっ…自分の実力だと思ってたんですか?それはそれは、凄い自惚れですね?貴方が今の立場にいるのは僕のお陰だと思って下さい。貴方はそのポジションを守っていてくれればいいんですよ」


「嘘だろ…」

俺の声は既に奴の耳には入らない。

「それと、チャンミニヒョン…彼はキングを討ち取るクィーン。チェックまでは簡単だったんですけどね、チェックメイトはし損ねたと言う事でしょうか…全ては、、、、、

貴方が狂わせたんだっ!」

ダンッ!!

テーブルを叩く音が店内に響き渡り。
周囲の視線が俺達に集まる。

カフェでするべき話では無かった…
そう思っても既に後の祭り。

一度、口を開きだしたスホは止まる事を知らなかった。

「僕がどれだけ緻密に計算して動かしたのか、貴方には分からないでしょうね…素直に駒は駒らしく指し手に従えば良いものを…どうして余所見なんてする必要があったのか、、、」

ぶつぶつと。
独り言を繰り返し。

「なぁ…お前、一体何がしたかったんだ…?」

ここまでする意味は何なのか、俺には知る権利がある。

「そんなの、決まってるいるでしょう?単純にキングを討ち取る事ですよ」


「キング…?」

ふふ、と肩を揺らし。

「昔から僕はあの人の次…何をしても僕が一番になる事なんてなかったんだ…でもそんなの耐えられる筈が無いでしょう?だからね、会社から出て行って貰ったんです」


「お前、まさか…」


「えぇ、実の兄が邪魔なんですよ」

シウォン…

「じゃあ、俺達はお前等兄弟のゲームの駒だって言いたいのか?俺の出世はシウォンを次期社長の座から遠のかせる為か?」

さも当然だと言わんばかりに頷き。

「自然な流れで行けば本来、貴方が今いる席は兄の物でした。将来、役員の座に昇りつめる登竜門。それを僕が阻止をした。父にね…ちょっとだけ吹き込んだんですよ」


「…何をだ?」


「兄は会社を捨てて男と逃げるって」


「な…お前、もしかして、、」


「ふふ…チャンミニヒョンを利用させて頂いたまでです」


言葉を失った。


「くすくす…本当に貴方は何も知らないのに、それでよくチャンミニヒョンが好きだとか、愛してるなんて言えますよね?彼がどれだけしたたかか、教えてあげますよ…」


それから俺はスホが話すチャンミンの話を、今にも殴り飛ばしてしまいたい衝動を押し殺しながら黙って聞いた。


-----


チャンミンは親が失敗した事業の借金を抱えていた。

そして元々、親同士の付き合いで幼い頃から仲が良かったシウォンとチャンミンとスホ。

シウォンは昔からチャンミンを異常に溺愛していたのをスホは気付いていた、それがシウォンの恋心だと。

そこで、スホは借金を抱えて絶望の淵に立たされたチャンミンに取り引きを持ち掛ける。

借金の肩代わりをする代わりに、シウォンと付き合ってくれないかと。

チャンミンはそれを了承した。

そして…スホは社長である父親に告げ口をする。

「貴方の息子は会社を捨てて男に走った」と。

何も知らないシウォンは会社を辞任に追い込まれ。

取り引きの見返りにチャンミンは会社に席を残す事を約束された。

全てはスホが仕組んだ事。



-----


「僕が憎いですか?それはおかしいでしょう。だって、決して無理強いはしていない筈です。結局、チャンミニヒョンが自分で選んだ事なんですからね」

くくくくっと突然、お腹を抱えて笑い出し。


「それなのに今更、他の男に媚びるなんて…身の程を知らな過ぎる…少し自分の置かれている現実を分かって貰いましょうかね」


「チャンミンをどうする気だ…!?」


「こんなに男を誑かせるのが上手いなら、その道で稼いで頂くのが一番だと思いませんか?」


「おいっ、、お前!いい加減にしろよっ、、!!」


思わずそこがカフェで人目もある事も忘れ、奴の胸倉を掴んだ。


「…離して下さいよ、まだ話は終わってません…」


くそっ、、


「チャンミニヒョンにそんな事をさせたく無いのなら、簡単な事ですよ…貴方がチャンミニヒョンを断ち切ればいいんです。ね?簡単な事でしょう?」


「チャンミンを諦めろって事か、、、」


「そうです、そして元の鞘に戻れば丸く収まる事なんです。貴方はナイトに、奥様はポーン、そしてチャンミニヒョンはクィーンとして。僕の持ち駒として動いていれば何も問題は無いんですから…分かりますよね?僕の言っている事が…


貴方にはもう。


選択権は無いんですよ………」



くすくすくす…






目の前の悪魔はそう言って、微笑んでいた。







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C.O.M.M.E.N.T

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2015/06/28 (Sun) 15:51 | # | | 編集 | 返信

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2015/06/28 (Sun) 20:41 | # | | 編集 | 返信

ひま***様

こんばんは(#^.^#)コメント有難う御座います♡
やはり裏ボスは…スホ君でしたねΣ(OωO )!怖いわ〜。昨日ひま***さんのコメントにもあったように頭がキレる上に、全て把握してそうな雰囲気。やっとここで本性出して来ました。駒…全ては彼の仕組んだゲームなんです( ゚艸゚;)!
スホ君のヒョンは〜シウミンしかおりません(^^;;あぁ〜あの天使にこのスホは救えるのかしらんヾ(~∇~;) ??
えへ(笑)あの昼ドラで有名な局ですか??ぐふ〜♪参鶏湯妻、受け入れて貰えますかね(笑)??
あぁ〜1話も逃せませんよねヽ(〃∀〃)ノ………でもまだ明日の分は出来ておりません(ー ー;)今日は昼間からバーベキューで茄子茄子茄子茄子茄子でした。そしてまだ終わっておりません(笑)
明日の仕事前に作って間に合わせられるか!?あぁ〜自分との戦いじゃー!
おっと。ひま***さん、逃避行の手段を変えますか(*≧艸≦)?軽トラじゃあ立ち向かえない相手ですもんね!では読者様にもお伝えしておきます♪

うふふふ♪岐路を読んで頂けてるんですね♡
あれは初期の作品なのでお恥ずかしいです\(//∇//)\でもリアルに近い2人なのでドキドキですよね?あは〜嬉しいです♡

2015/06/28 (Sun) 22:32 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

れ***様

こんばんは(#^.^#)コメント有難う御座います♡
こわっ!!ですよねΣ(OωO )
冷血〜!そうですよね( ゚艸゚;)
スホ君ってこんなキャラなのぉ!?なんて思われがちですが、全てはKYプロデューサーあゆの仕業なのです♡愚腐腐♡
ちょっと今回の回は作りながら、自分の思考を疑いました(ー ー;)ワタシダイジョウブ??って。別に心が病んでる訳じゃないのにな〜(笑)
あっ、逃避行は軽トラを断念したそうですよ!軽トラでは立ち向かえない相手ですからね。他の手立てを考えられるそうですよ〜(^-^)/
チャンミンの憂いのある表情ってなんとも言えず、ついつい可哀想な目に合わせたくなるんです(;-ω-)ゞあぁ、明日は間に合わせられるか!?
れ***さんは今頃、ドキュメンタリーだろうな〜

2015/06/28 (Sun) 23:29 | あゆ #- | URL | 編集 | 返信

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