2015_04
28
(Tue)00:00

ファイティン!チャンミン☆ episode 15






生気を取り戻した先輩はその後も子供みたいにはしゃいでとても楽しそうに過ごした。



勿論、僕だって楽しい。



楽し過ぎてこの夢の世界から抜け出したくなんてないのに。

無情にも日は暮れ出し、そろそろ閉園の時間が迫っている事を知らせる。



そして残す、アトラクションはひとつ。



観覧車のみ。




けれど、やっぱりそれはカップルが乗る乗り物だろう?


夕日もバッグにとてもロマンチックなムードを演出しているし。


とてもじゃないけれど男同士でそれに乗る勇気は無かった。



なのに。



「最後に、あれに乗ったら帰ろうか」




ロマンチックな夕日を背に

柔らかに笑う先輩が

とっても綺麗で…




僕の足は魔法に掛けられように勝手に進み出す。



こんなのに乗ったら…ヤバいのに。



頭はストップを掛けるけれど体はブレーキが効かない、、、、



向かい合って腰を下ろして。


先輩の後ろに夕日が沈み出す。




普段あんなにお喋りな先輩が何も言わないから


僕だって無口になる。





けれど心臓だけは煩くドクドクと音を立てて緊張感を加速させるんだ…




そして



てっぺんに辿り着いた時。



「チャンミン…俺、今日すっごく楽しかった」




いきなり手を握られて…



心臓の鼓動がピークを迎える。







この甘い雰囲気を



勘違いしちゃいけない…





「僕も…です」




そう、普通に答えればいいだけ…




「チャンミン…」





目を閉じれば今にもキスをしそうな雰囲気…




だから勘違いしちゃいけないって…









「……お腹空きました。」


これでいいんだ…



僕が先輩を好きだってバレなければいいんだから

この変なムードに流されて痛い目に合うのは自分だから。




「ぷっ、、、だな」




ほら。先輩だって元に戻った。


今のは一瞬、魔法に掛けられただけ。



こんな時に見る夢は一瞬で醒める物だから、勘違いなんてしちゃいけないんだ。






「まさか同じ方面だったなんて知らなかった」


同じ電車だと言う事を告げると驚く先輩。


知られたく無かった訳じゃないけど、何となく言えなかっただけ。



だってずっと見てただけだから。




なのに、今日は隣に座ってあの車両に居るなんて。



不思議な感じ。





ガタゴトと揺られて

先輩は電車が動き出して直ぐに寝ちゃった。



いつも向かいの席から盗み見ていた寝顔を

今日はこんな間近で…




本当に不思議な感じ。




どんどん人が降りて行き、この車両には遂に僕等だけ。




そうするとあの衝動が抑えられなくなる。





駄目なのにね。分かっているのに…




寝ている先輩に


















キスをしたんだ

















これは盗撮よりも重い犯罪?



分かっているのにね…抑えられなかったんだ。




僕の気持ちはブレーキを忘れた暴走電車みたい。


警笛を鳴らす事さえ忘れてしまったんだ。





終点まで走り切ったら衝突して壊れてしまうのにね…







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