2015_03
29
(Sun)00:00

Party night ~前編~

"しつこいな!離せっ!!"

初めこそ大事にならないようにとやんわりとその誘いを断っていたけれど…
それでも食い下がらないイタリア男に声を荒げた

だってユノと一緒に居るのに…
何でナンパなんてしてくるんだよ!!

しかも強引に腰に手を回されて

"ボディーラインがセクシーだ、そこの男よりも俺の方がいい思いをさせてあげられるよ"

なんて耳元で囁かれて赤面するなんて…


情けない・・・


せめてもの救いはユノがイタリア語を分からない事

ユノに嫌な思いをさせまいと男にキツイ言葉を浴びせて追っ払おうとしたその時

僕の腰を撫でていた男の手が離れ

気付くとその体は宙を舞っていた


一瞬の出来事だった


そして投げ飛ばされた男を
ゆっくりと仮面を外して見下ろし


「次、俺の恋人に指一本でも触れてみろ…その軽い脳味噌ごと踏み潰す」


勿論、全て韓国語だったけれど
あの低音を震わせて
背筋がゾッとする程の冷たい表情のユノが居た

その凄みに足元に倒れている男も青ざめ
微動だにしなかった

そしてクルッとこちらに体を向けたユノは何事も無かったようにいつもの屈託の無い笑顔を浮かべ

仮面をそっとはめ直すと

「さっ、次のジェラード屋さんに行こう」

と腰に手を回して歩き出す


「ゆ、ユノ、、、」

有難うとか、隙があってごめんとか、嫌な思いしてない、とか…
言わなきゃいけない事は沢山あるのにユノが何も無かったように振る舞うからその言葉達を飲み込んだ

…これがユノの優しさ…


回された手にそっと自分の手を重ね
隣を歩く綺麗な横顔にちゅっと触れると

「大好き…」

この一言が僕の全て




なのに

「俺も・・・好き過ぎて狂いそう」

不意の耳打ちと甘噛み
そしてクイっと上がった口角に

心臓が跳ね上がったのは言うまでも無いよね・・・

ユノには本当、何度堕とされるんだろう、、、


直ぐにでも抱かれたくてきゅんと疼いたのは内緒にしておいた


だって…
今夜のパーティで御礼をしようと考えたから…









同じホテルに滞在している初老のご夫婦に誘われて、夜はパーティの予定だった

仮装とまでは行かない肩肘の張らない集まりだと聞いていたので
ユノには黒のタキシードを用意し、僕は…

ユノに内緒で衣装を借りていた

仕事の用事を済ませてから行くと伝えてユノを先に送り出し

自分で出来るのか不安もあるけれどやるしかない…

そう決めて支度に取り掛かる

やっぱり、、、手間取ってしまって仕上がった頃にユノがホテルまで迎えに来てしまった


本当は会場で驚かせようと思ってたのに・・・



けれどホテルのロビーで脚を組み替えようとしていたユノと目が合った瞬間

ユノが固まった

何も言葉を発しないまま僕を見つめ続けるユノに

「…待たせてごめんね」

と苦笑いをすると

ボッと火が付いたように顔を赤くして

「チャンミナ…?」

頬に伸ばされた手が震えている


その手をそっと取って、こくんと頷くと

グイッと体ごと引き寄せられ


「美しいね…」


その言葉と共に唇を熱いキスが塞いだ



ロビーで人の目もあるのに・・・


でもねっとりと熱い舌先が絡み付く度に頭の中はそんな事も考えられなくなる…


体が火照り始める頃にようやく唇が離れ

「パーティ止めて、ホテルで続きする?」

唾液で濡れた唇をぺろりと舐めながら
口の端のホクロが笑った


もう・・・
色気が漂い過ぎて目眩がする・・・


ユノも「ごめん、冗談」と言って車までエスコートしてくれたけど
内心は本当に心臓が飛び出そうな程にドキドキしていたんだ

あのまま押し倒されて抱かれてもいいって、そう思ってしまったから………




夫婦からのプレゼントとしてリムジンのお迎えが待っていた

夫婦には勿論、僕等の関係を話してある
だから今夜のパーティに2人に素敵な夜をプレゼントすると言ってくれていたけれど
まさか、リムジンまで手配してくれていたなんて驚きで…


戸惑う僕の手をユノが優しく引き寄せると
甲に軽いキスが触れ

"Ti amo."

仮面の下の唇が愛を囁いた


その格好で
こんなシチュエーションで
その台詞は反則・・・


益々….ユノに惹かれるだけ………



腰を抱かれ
左手を握られながら

視線は窓の外へ

そうでもしなければ…
自分を抑えることが出来ない


隣に居る男に見つめられれば
理性なんて砂のように崩れ去ってしまいそうだったから…







"お招き有難う御座います"

パーティの主催者と僕等を誘った夫婦に挨拶をして

シャンパンで乾杯をした

本当に軽いパーティのようでドレスコードさえ守っていれば目立つ事は無さそうなのに

何故か周りの視線を感じる

チラッとユノを見ると
既に少し赤く染まり始めた首筋

相変わらずアルコールに弱い


ユノはそんな視線に気付いていないのかと思っていると
グラスを持っていない方の手でやたらと腰回りを摩り

「皆んなチャンミナを見てる・・・綺麗だから」

ふっと耳元に息が吹きかかった

ほんのりアルコールが香る


「美しい恋人を持つと…更に見せ付けたくなるな」

そう囁き

次の瞬間、グッと腰を抱き寄せ

臀部を撫で上げられる



曲線を描く滑らかな手付きは

酷くいやらしく


僕等に視線を送っていた人々の短い悲鳴が聞こえ

カッと体中の血液が沸いた


そして周りの人々を嘲笑うかのように
不敵な笑みを浮かべると

鎖骨をざらりとなぞり


思わず

「あっ・・・」

と漏れ出す吐息にざわつく場内


その反応を楽しむと
するりとストールを僕の腰に巻付け

ユノは一言

"Buona serata!"

…良い夜を、と言い残して

宴の場から僕を連れ去った






小走りに僕等を待つリムジンを目指す

脚元に纏わり付くドレスの裾をたくし上げ

もつれるように乗り込んだ



もう我慢なんて出来ない…



そのふっくらとした唇を求めて

息が苦しくなる程の


熱くて・・・深い口付け・・・



運転席との仕切りさえ飛び越えてしまいそうな

水音を響かせ

貪る様にキスを繰り返した


ねっとりと熱い舌が絡みつく・・・



浅い呼吸が次第に車内の温度を上げ

そして火照った身体をも…

ユノの手が僕の形をなぞる度に

熱がそこに集中をする




「待って…」



このまま車の中で始まりそうなユノを制して
ホテルを待った













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C.O.M.M.E.N.T

No title

なんだなんだ!? ユノ、超絶かっこいいぞ。
それとストール。
心配だったの。←気になるのはそこか? はい。そこです。笑
空気感がとても''Ti amo''
ステキ。

2015/03/29 (Sun) 06:40 | 723621mam #- | URL | 編集 | 返信

Re: No title

723621mam様

おはようございますヽ(〃∀〃)ノコメント有難う御座います♡
気に入って頂けました?超絶イケメン雄ンホ♡
恋人が目の前で他の男にナンパされてスイッチ入っちゃいましたね〜(。 >艸<)
爽やか路線から大人の魅惑のムードへ♡
この空気感が伝ったようで満足です!

そこ(笑)心配して頂きチャンミナは喜んでます(笑)
やっぱりそこか〜(笑)細かい所を分かって貰えて嬉しいな♪

2015/03/29 (Sun) 08:25 | shin #- | URL | 編集 | 返信

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