2015_03
26
(Thu)02:25

君ヲ想フ ~**サクラミチ**~ 28








「おはよう」

「・・・ん、おはよ…」

ふふ、まだ眠いのかな…

寝惚けてる顔も・・・格好良いけど…////

「ん・・・ん・・・」

目をまだ瞑ったまま唇だけ突き出して僕を探している

キス・・・かな?

その唇に軽くちゅっと触れると

閉じていた瞼がゆっくりと押し開かれ
澄んだ瞳が現れる

その瞳が僕を見つけると
嬉しそうにふんわりと微笑んだ

ドキン

「ふふ、チャンミンの匂い・・・」

鼻先を首筋に擦り付けて匂いを嗅いでいる

「ぁん、・・・」

それだけでも体温が上昇してしまう程に
彼の言動に敏感になっている自分がいる

今も尚、目の前のユノ君に恋い焦がれている証拠…

許されるなら片時も離れたくなんて、無い



けれど

「ね…そろそろ起きないと会社に遅刻するよ」

名残惜しいと思いつつも
現実が僕等を引き裂く

「うん…でももうちょっと…だけ、ね…」

この彼のお願いに困った素振りをみせても
その内心は…嬉しくて顔が蕩けそうになる

この甘いひとときが酷く幸せだと思った…





「いってきます」

「うん、気を付けてね」

ちゅっと交わす軽いキスは見送りの挨拶


唇が離れて名残惜しく見上げると
あの眩しい笑みを向けられて

しっとりとした唇が降りて来る

「もう・・・この可愛い唇から離れ難いな…」

頬を挟まれて優しく降り注がれる淡い笑顔


・・・そんな顔されたら益々、駄目なのに


「そんな顔したら駄目だよ…」

うっとりとした瞳に吸い寄せられ
耳朶に柔く歯が立てられる


ユノ君のスイッチが入った証拠…


そうなると僕は彼のなすがまま身を委ねるだけ…


手早くスーツのズボンを脱ぎ捨て

後ろから抱え込むように

押し入る


昨夜の名残りを残して

恥ずかしい程にすんなりと受け入れる窪み


彼の腰の動きに合わせて

自分のいい角度を見つけるのも上手くなった


だから2人で同時に達する事だって

出来るようになったんだ…





ユノ君を送り出し食卓の後片付けをして
自分も出勤の用意をする

そう言えば近頃、アパートに帰っていない…


迎えに来る彼と一緒に手を繋いでこのマンションに戻り

その後は彼と濃密な時間を過ごす

ある日は玄関だったり

ある日はキッチンだったり

ある日はバスルームだったり

ある日はソファだったり


兎に角、少しでも肌が触れ合えば

もうその欲望を抑えられなくて…


気付くと・・・彼の腕の中で寝ているんだ


だから自分のアパートに帰りそびれている状態、、、、


こんな風にずるずると同棲をしていていいのかな…

そう思う反面、一分一秒でも一緒に居たい気持ちは募るし

彼が何も言わないのを良いことに甘えてしまっている

恐らくユノ君も僕と同じ気持ち・・・そう自分に言い聞かせて気にしない振りをしていた







けれどそんな甘い夢はいつまでも続く訳が無かった

夢はいつか覚める時が来る、それを忘れていた…







********************************



「いらっしゃいませ」

「こんにちは、シム・チャンミンさん」

えっ…何で僕の名前を知っているんだろう

ん?見覚えがある気がするけど…
でも…こんな可愛い女性と知り合いな筈は無いのに??

「ふふ、突然ごめんなさいね。私の事、知ってるかしら?同じ高校だったんだけど」

ん~????この顔は何処かで・・・

「あっ……!もしかして生徒副会長のキム・ミンジさん!?」

あー、そうだ!ユノ君と並んで華やかな生徒会って噂だった有名な彼女…が何でここに??

「そう!嬉しい!!知っててくれたんだ」

ニコニコと人懐っこく笑う彼女は仕事の用事で近くまで来たの、と言う

そして

「少しだけ、お話したいの。駄目かな?」

にこりと笑うその顔に断る理由なんて無くて

だから店内の隅っこの方で珈琲を飲みながら話す事にしたんだ


「ごめんなさい、いきなり訪ねて来て驚いたでしょう。私ね…ユノ君と同じ会社で働いるのよ。」

ユノ君と…その言葉にビクッとした

彼が前に話してくれた事がある
大学時代の先輩が起こした会社を手伝っているって
じゃあそこに彼女も居るんだ…

それって多分

「ずっと彼を好きだったの」

やっぱり…

「何度も告白して振られてはいるんだけどなかなか諦めきれなくてね。だって…彼、誰とも付き合わないで居るから…」

「………そう」

「でも今年の同窓会で彼があなたに声を掛けた日から、彼の雰囲気が変わった気がして。悪いとは思ったんだけど、仕事を終えて帰る後を付けてみたら、、、」

「僕と一緒に居るのを見たの…?」

こくんと静かに頷いて

「ユノ君、凄く幸せそうだった…。その時…あぁ、ずっとあなたに会えるのを待ってたんだってやっと分かったの」

震える彼女の手が小さくて僕にまで切ない想いが伝わる

ユノ君が僕を想っていたように
彼女もまたそんな彼を想っていたんだ…

「彼ね…毎年、同窓会の時期になるとそわそわしていたの。でも今年は最後だからって少し寂しそうにしていたから…あなたに会える最後のチャンスを逃さなくて本当に…良かった」

涙を堪えて見上げる目は輝いていて
僕はその澄んだ瞳に吸い寄せられそうだった

けれど彼女の口にした一言が引っ掛って

「最後って…?」

すると彼女は少し驚いた顔をして口に手を当てた

「えっ…ユノ君から…聞いてないの?」

嫌な予感がした
ずっと引っ掛かっていた不安が的中するような、、、



「彼…今年、入隊するのよ」





体が雷に打たれたようなそんな衝撃






…何で今までその事に気付かなかったんだろう

あの出会いから彼は僕を想っていた

そして同窓会も待ってた…って



彼女の声がとても遠くで聞こえてる気がして
僕は何も答える事が出来なかった




********************************


「なぁ、チャンミン…顔色悪いな。どうした?」

心配してくれるキュヒョンに

「ごめん、今日もう帰るから…ユノ君に伝言お願いしてもいいかな」

「あぁ…」


もう少しで彼が来る時間なのは分かっている

けれど僕はキュヒョンに伝言を残して


店を出た



















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No title

幸せすぎて、私も忘れてた。

2015/03/26 (Thu) 08:11 | 723621mam #- | URL | 編集 | 返信

Re: No title

723621mam様

おはようございます( *´艸`)
コメ有難う御座います!

そう、チャンミンも幸せ過ぎてその事に気付けなかったんです

時事ネタ使っちゃいました〜
これは私、自身の為のお話
残り数話です
最後までお付き合い下さい(^_^)

2015/03/26 (Thu) 09:09 | shin #- | URL | 編集 | 返信

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