2015_03
13
(Fri)02:25

君ヲ想フ …君のいない夜… 17





星が瞬く夜に 君と眺めた先

その場所にはいつも 二つの影が

並んで映っていたよ


君がいない夜は 夜空を見上げても

星なんて僕の目に 少しも届かない

広い空の下の 君はどこにいるの

何を眺めてるの 誰を想っているの





あの日から
あの出会いの日から
ぼんやりと思い出すのは

彼を抱き締めた腕の中の温もり

俺に向けられた愛らしい笑顔

そして
手を繋ぎながら盗み見た可愛い…唇


同性の事をこんなにも気になるのは
変な事だって

幼な心に気付いていた


けれどそれに
どんな感情が当てはまるのか
奥手の俺は当分気付く事も無く

ただ無償にも日々は過ぎるばかり…

それなのに
薄れる筈の記憶もその想いも
日に日に募るばかりだったんだ


この感情は何なのか…


ある日、意を決して
あの出会いの桜の樹の下で
ずっと彼を待ってみた

日が暮れるまでずっと…

次の日も、その次の日も…

遊びたい盛りに、毎日桜の樹の下で彼を待った


けれど
一度も彼はあの場所を通る事は無かったんだ



そして過ぎ去るように季節は巡り

淡い気持ちをあの少年に抱いたまま
俺は紺のブレザーに身を包む高校生に成長していた


新入生代表の挨拶

全校生徒の注目を一身に浴びながら壇上に立ち
緊張の面持ちの中、準備していた言葉を述べ終えた

安堵と共に
ようやく視界に写り込む生徒達の顔


その中に

あの彼を見つけた


息をするのも忘れる程の衝撃だった




大きな拍手の音でハッと我に返る

壇上から降りる間も
心臓がドクドクと早鐘を打ち続ける


…見間違いじゃない

俺が彼を見間違える筈なんて無い

あの日から一日だって忘れた事なんて

無かったんだ…



けれど
彼は俺に気付かなかった

それもそうか…
眼鏡が無ければ見えないって・・・

外見はあの頃と比べるとすっかりと変わり
何処からどう見ても男だと分かるのに

俺の中の想いは冷めるどころか
気付くといつも彼を目で追うようになっていたんだ

だから
彼の成績が上がると自分の事のように喜んだり

クラスが一度も一緒にならなかったから
せめて同じ委員会に入りたくて立候補をしてみたり

なのに俺の意図に反して
生徒会長の役職を仰せつかってしまったり

俺の青春は彼の存在を常に感じていたように思える



けれどある時

その気持ちが何なのか

気付く出来事があった









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C.O.M.M.E.N.T

No title

サクラって、
おくゆかしい印象があるかもだけど、
mamのなかでは妖艶でなまめかしいモノなの。
ユノ君、まさに。

2015/03/13 (Fri) 08:06 | 723621mam #- | URL | 編集 | 返信

Re: No title

723621mam様

おはようございます、コメ有難うございます(*^^*)

なるほど・・・
mamさんのコメは今後のお話を示唆するような内容が多くて、毎回ドキッとさせられてます( ゚艸゚;)
妖艶で艶めかしい…か
ユノ君の柔らかな印象が少し変わりましたね

サクラミチの歌詞だと夜桜なんだろうなぁと。
夜の桜って私の中では儚げで切なくて引き込まれそうな魅惑の大木なんです

なので夜桜に魅せられたユノ君の想いは何処か儚げで切なくて…
そんな雰囲気がじわじわと伝わればいいなと思ってました

しかし、展開がいい所で切れました;^_^A
なので事前予告したのはその為です(笑)
沢山書き溜め出来てるので皆さんとタイムラグがあってすみません〜

2015/03/13 (Fri) 08:59 | shin #- | URL | 編集 | 返信

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