2015_01
03
(Sat)22:00

岐路 episode 1


僕の名前はシム・チャンミン

26歳
独身 彼女募集中
職業 音楽関連(主に作曲)
性格は温厚?いや…結構短気。
仕事一筋!でも女の子は大好き!!!
特に胸の大きい子は魅力的♡




はぁ…変な奴に懐かれてしまった

いや、、、一般的には変じゃないのかな?
寧ろこれは喜ばしい事なのかな?



「チャンミナ♪」

ほら、言ってるそばからまた来た…

「いい加減何度言ったら分かるんですか?!
部屋に入る時はノック位して下さいよ!!!」

わざと大袈裟に溜め息を吐き、呆れるように見上げると

「あっ、ゴメンゴメン!!早くチャンミナの顔が見たくてさ~あーっはーはー!」

はぁ…何なんですかその顔?
全然悪びれる様子も無いし、やたらニコニコしてて返って憎たらしいんですけど!


僕に満面の笑みを向けて目をくりくりさせているこの人こそ噂の"変な奴"……
アジアのスーパースターU-Know Yunhoなのだ!

何で僕がアジアのスーパースターに懐かれたかと言うとそれは遡る事数ヶ月前の話……………



僕の知り合いでSMエンターテイメント専属の音楽プロデューサーであるシンさんから楽曲提供の依頼があったんだ

シンさんには随分お世話になっていたし、二つ返事で快諾したんだけど
新しく作曲するものだと思っていたらシンさんは僕の昔作ったデモテープを使いたいと言って来た!

正直…それは複雑な気持ちで…とても思い入れがあった曲なだけに、もし世に出るなら歌い手を自分で選びたいと考えていたんだ…

シンさんから告げられた名前は"U-Know Yunho"
昔、3人組のアイドルグループとしてアジア圏で人気を博し、解散してからは俳優として活躍していると聞いた
僕はちょっと芸能関係には疎くて…名前は知っていたけどドラマでしか彼を見た事が無かったから歌を歌うなんてイメージが湧かなくて…

躊躇した…アイドルに偏見は無かったけど、現にSJのキュヒョンに何曲か提供もしているし!
でもでも!あの曲だけは!!

僕の迷いを感じ取ったのか、シンさんから
「一度、事務所に遊びに来いよ」と言われてしまった

数日後、顔を出した僕をレコーディングスタジオへ案内してくれて…そこで彼の姿を見ると

数年ぶりのカムバックを前に制作するアルバムだからか、彼の歌声には並々ならぬ気迫を感じた!


休憩に入るとすぐにシンさんは僕を彼に紹介した…

「ユノ、こちら"岐路"の作曲をしたシム・チャンミン」

「初めまして、シム・チャンミンです」

ぺこりと頭を下げて挨拶をするな否やいきなりガシッと手を握られ

「この曲!!!!絶対に歌いたいんです!
是非、俺に歌わせて下さい!!!!!」

…気迫が凄かった、、、、どんな解釈で歌うのか興味があったしこのスローバラードを歌えるのか?!って挑発もあって取り敢えず歌って貰う事にしたんだよね………










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2015_01
09
(Fri)00:00

岐路 episode 2



…………………言葉が出なかった




余計なテクニックとかそういうのを入れようとせず、淡白に、すごく淡白に感情を込めて、歌を歌うというより話しかけるように聴こえてくる声に…正直感動した


歌い終わった彼がブースから出て来たので、慌てて目頭を押さえて涙を堪えたんだけど

当の本人が!
目を真っ赤にして涙を堪えていたんだ…
しかもすっごくうるうるでグスンとか言ってるし!

自分で歌って感動しちゃってるって…

「ぷッ」

思わず吹き出してしまったのは情けない話

そんな僕をキョトンとしながら臆せずに潤んだ瞳で

「どうでしたか??俺の想い伝わりましたか???」

と懇願されて僕は素直に

「…とても良かったです」

そう答えるのが精一杯だったんだ…

次の瞬間、僕は彼に思いっきりハグをされた!!!
く、くるしいーーーー!!!!

やっとの思いでその腕から逃れると今度はマシンガンのようにトークを捲し立てて来たんだ!

---------------------------------で、要約すると
この曲の作詞家の歌が大好きで良く聴いていた、それに僕の作曲も前から気になっていた。
そしたらシンさんから好きな作詞家と作曲家の歌を提供されて聴いてみた。
この歌詞と曲でもう一度ステージに立ちたいと思ってカムバックを決意した。
自分にとってはとても意味のある曲だから大切に歌うので提供をして欲しい。
そして自分の事はユノ、僕の事はチャンミナと呼ぶ事。

とまぁこんな感じの内容を一生懸命、手振り身振りで語るんだけど…
なんせ話がやたら長い!そして熱くなると唇が突き出るらしい…
どんどん尖ってくるから面白くて…笑いを堪えるのに苦労したんだ…くくっ

でもまぁ悪い人では無さそうだし、熱意も伝わったから提供の件は承諾したんだけど
でもまた難題が、、、、




一難去ってまた一難かよーーーー








2015_01
09
(Fri)12:32

岐路 episode 3

「この歌のハモりをチャンミナにお願いしたい」


………………………………はっ?!

突然…何を言い出すんだこの人は!!

ポカーンと呆けてる僕を無視して

「だってこのデモテープの声ってチャンミナだろ?」

「…えぇ、そうですけど…」

「だから、ねっ♪」

ねっ…ってさっぱり説明になってねー!!

はぁぁぁ調子が狂う、、、、

救いの目を向けてシンさんを見ると

「ユノはどうしてチャンミンとハモりたいんだ?うちの契約プロスタッフじゃ駄目なのか?」

そうだ、僕は歌唱に関してはど素人だ!何で僕なんだよ!!

「ん~直感?多分、俺と凄く相性のいい声だと思ったからかな?」

「直感ねぇ…」

直感でこんな大事な事は決められないでしょ、はははなんて乾いた笑いをしていたら、予想を反してシンさんの口から驚くべき一言が…

「ユノの直感は当たるからな、よしっ一回やってみるか!」

なっ!!!!嘘だろ…誰か嘘だと言ってくれ…

絶望の淵に居る僕の肩を掴んで

「一回だけ試しにやるだけだから、な?」

覗き込むシンさんに恨めしい気持ちを込めてその目を睨むと

「その代わりに….
アルバム制作のアレンジャーとして参加してもらうのはどうだ?」

と耳元で交換条件を囁かれた

ゔ…前々からやりたかったアルバム制作の話を切り出すなんて、、卑怯だろ!

「…まぁ、、じゃあ試しに一回だけなら…」

渋々同意をせざる得なかった




-----------で、結果?
ふんっ!満場一致でハモり決定だったよ!!!!

「やっぱりなー!俺の直感って凄い!あーっはーはーはー!」

笑うなーーー!!!!!!!




そんなこんなんで僕は毎日SMエンターテイメントの事務所に通っているわけ……









2015_01
13
(Tue)00:00

岐路 episode 4

結局、変な交換条件を飲んでアルバム制作に参加する事になったけど……

実際、一つの作品を作り上げるには多くの人の手を借りている事を改めて知った

だから僕も生半可な気持ちで参加する訳には行かない、だって…僕もプロだから!

割と凝り性で集中すると突き詰める性格な為、ボイストレーニングもとことんやったんだ!!

でもね、、、、そこはやはりカラオケとは違って一人で歌う訳では無いのだからなかなか苦戦をしてたんだ………………………



そんな時、ひょっこり彼は現れるんだ

「チャンミナ♪一緒に合わせてみようよ」

あの屈託の無い笑顔でまるで僕を友達のように誘いに来る

確か…人たらしってシンさんが言ってたっけ
何だかその意味も分かるかな
あの笑顔は魔法だ…いや、魔性か?


でもさ、不思議な事に彼と一緒に歌ってみると気持ちがいい位、自然とハモりが出来てしまう

声の押さえ加減や伸びなどとても合わせやすい…
悔しいけどユノの直感は正しかったと認めざる得ない自分が居た

「やっぱり…チャンミナの声はいいね…心地いいね」

なんて、気持ちをストレートに伝えるユノが羨ましかったけど

ニコニコしているユノを前にして、、、

僕は素直じゃないから"それはあなたの声でしょ"って一言が照れて言えないんだ…

はぁ…アーティストを褒めないなんてスタッフ失格…だな…

やっぱり僕は彼がアジアのスーパースターだという事実を認識していなかったんだろうね






----------そう
またユノが突拍子も無い提案をするまでは!!


はぁぁぁ……返せー!僕の平穏!!!!!!!!










2015_01
13
(Tue)11:05

岐路 episode 5





「あ゛ーーーーーーーーーーーっ!!!!」

ったく…飲まなきゃやってられない…



「よぉ!悪い、少し撮影が押してさ…っておま、っもうこんなに飲んだのかよ?!」

そう、僕の目の前には既に空のジョッキが3つ…

「…………遅い。駆け付け三杯な…」

「はっ?お前何言ってんの??えっ?もう酔ってるとか?」

有り得ねぇ~って顔をして僕の前に座るこの男はチョ・ギュヒョン、SJのキュヒョンなのだ

何でこいつがここにって?
まぁ話すと長くなるので端折ると、仕事で接点を持ってから意気投合して、アルコール、ゲーム、漫画が大好きなオタク同士でよく遊ぶようになったわけ!

友達の少ない僕にとっては親友と呼べる存在だ


「で?何?どうしても話を聞いて欲しいなんて、珍しいじゃん」

「は?」

「だってお前、飲むと口数減るから大抵は聞き役に回るじゃん」

ビールに口を付けながら僕を見下ろすキュヒョナは何でも知っているんだぞって顔

そう…意外とこいつは鋭い、キレ者の一面もあるから僕もそこが気に入ってるんだけど

なんつーか今日の話をこいつにしていいのか少し迷う所もあった

「で、勿体振らないで話せよ」

キュヒョナに促されてやっと今日の出来事を話し始めた-------------------------------------------









「 そろそろカムバのステージに向けてバンドを組もうと思ってるんだ」

シンさんから何気無く話を振られて

「生バンドなんて流石、気合いが違いますね!」

なんて他人事のように返事をしたらちょっとシンさんは苦笑いをして…

「いや、それで…チャンミンにも参加して貰いたいんだ…」

はっ?

暫くシンさんの言ったことが理解出来なくて固まっていると

「ユノがな、チャンミンの生の声で一緒にステージで歌いたいって言ってんだよ」

な…………っ!またユノか!!!!!

「それにさ、俺も知らなかったけど。チャンミンのギターの腕、凄くいいんだな!」

「ふぇっ…?なん、で…えぇっ?!」

まさかシンさんの口からギターの事が出るとは思っていなかったから言葉を失って、疑問の目を向けると

「ユノからYouTubeでお前がバンドに参加している映像を見せられてさ。あのギタリスト、チャンミンなんだろ?」

…確かに僕は気分転換として時折ギタリストとしてバンドに参加したりしていた

でもあまり顔が知れたり目立つのは嫌いだから常に帽子を目深に被って伊達眼鏡だってして…

絶対に僕だとは分からないように気を付けていたんだ

「俺も半信半疑だったんだけど、今のチャンミンの反応からすると本当なんだな~!いや、能ある鷹は爪を隠すってか。水臭いなぁ、チャンミン!!」

なんて、呆然とする僕を置いて上機嫌なシンさん

いやいや!待て待て待て!!!
この展開…まさか、、、嫌な予感がする……

「…シンさん、それってコーラスだけじゃなくて…」

「何言ってんだよ!勿論、ギタリストとして参加して欲しいって事だよ!!」

はぁー?!
何言ってるのはそっちだっつーの!!




あぁ…何だかもう頭がぐるぐるして何が何だか…
助けて…誰か…僕に夢だと言ってよ…










2015_01
14
(Wed)13:30

岐路 episode 6

「残念ながらそれは夢じゃないな」

一通り話を終えた僕にキュヒョナが呟いた

「分かってるよ…」

はぁぁぁぁと大きな溜息と共にテーブルに突っ伏した

「何でお前はそんなに嫌なの?」

「いや…別に嫌って訳じゃないけど。人前で歌うとか顔を晒すとか…これまでの生活からは考えられ無い話だろ?」

「まぁな」

「僕なんかで…とか、裏方でコツコツ作ってる自分が似合うって言うか…住む世界が違うんじゃないか…とか」

テーブルと睨めっこしながらぶつぶつと話をしていると

「…はぁ、お前ね。全然分かってないな」

頭の上からキュヒョナの呆れた声が降って来た

「今さ、どれだけ凄いチャンスが巡って来てるのか本当に分かってないんだな?!」

「…ふぇ?…チャンス?」

「そうだよ、こんな棚からぼた餅みたいにホイホイとステージに上がれるなんて俺から言わせれば奇跡だって事を言ってんだよ」

「………」

「チャンミナ、SM事務所には沢山の練習生が居るの知ってるだろ?俺達はその中から這い上がって今の地位を獲得したけど、未だにステージに上がる日を夢見て励んでる人だってまだまだ居るんだよ…」

そうだ…僕が事務所に通うようになってびっくりしたのは練習生の多さだった
いつデビュー出来るか分からない日々を懸命に過ごしている彼等を知ったんだ

「俺はチャンミナに出会って心底ホッとしたんだぞ。こんな奴が同じ事務所に居なくて良かった、俺のポジションは危うかったなって」

「嘘…だ」

「こんな事嘘付くかよ?俺はお前のカラオケの歌声にもビビったし、それにその容姿な!普段は目立たないようにしてるから気付かない人も居るけど…めちゃくちゃカッコいいから!!」

ぶっきらぼうに吐き捨てるキュヒョナの横顔は少し赤くなっていて僕は嬉しさが込み上げてきた

やっぱり…こいつに相談して良かった
本当は迷っている自分の背中を誰かに押して貰いたかったのかもしれない

「あは…キュヒョナ、ありがとう」

「まーな、もっと自信持てよチャンミナ!それと…」

「ん?」

「親父さんに認めて貰いたいんだろ?」

あっ…そう言えばキュヒョナには音楽の道に進んだ経緯を話してたっけ

「うん…」

「なら尚更やってみるべきなんじゃないの?」

僕が今も抱えている問題をキュヒョナに突かれ暫く何も答える事が出来ないでいた…



するとそこへ聞き覚えのある…あの笑い声が!!


「あーっはーはー!」

店の奥で店主と仲良く話しているユノの姿が見えた

げっ、今一番会いたくない相手………

「あっ、ユノヒョン!お疲れ様です」

「おっキュヒョナ?この店に来てたのか」

「はい!もしかしてここ、ヒョンの行きつけですか?この前ドンヘヒョンから連れて来て貰ったんです」

「そっ、美味いだろ♪あれ?チャンミナ?」

キュヒョナの陰に隠れるように席を移動していたのに、見つかってしまった…

何て会話をしたらいいのか迷っていたら

キュヒョナがその空気を察して僕の肩を引き寄せ

「今日は親友とヲタ会をしてました♪なっチャンミナ!」

「無理にでも笑え」と小声で囁かれユノに向けて精一杯の作り笑いをしてみせた

でもユノは少し目を合わせるとすぐにキュヒョナに視線を移して

「…そっか、まっゆっくりして行けよ。ここのタッカンマリは格別だからな!」

とそれだけ残してまた店主の元へ戻ったんだ

あれ…なんかいつものユノと少し違った?
キュヒョナが居たからヒョンモードだったのかな…


その後、お会計は僕の奢りだとキュヒョナに言われて渋々払いに行ったら"ユノさんから多めにお支払い頂いてます"と言われてしまい
僕の頭からさっきの疑問はすっかりと消え去ってしまったのだった…






2015_01
15
(Thu)22:32

岐路 episode 7

あれから僕はキュヒョナに後押しされたのもあってシンさんに承諾の連絡を入れた

電話の向こうから安堵の表情が読み取れ、何だか僕までとてもスッキリした気分になった

これで良かったんだ…



でも

「はー・・・僕がユノとステージ…かぁ」

ベッドに寝転がって天井を見上げながらその光景を想像してみたけれど………………

全く想像が付かない!!!

だってあのぽわぽわニコニコ天真爛漫おっちょこちょい天然ユノと、、、この僕が、、、

うーん無理がある

黙っていればユノはカッコいい訳だから真面目な顔を想像して…

"あーっはーはー!"

駄目だ駄目だ!あの能天気な笑い声が邪魔をしてイメトレ出来ないじゃないか!!!

大事なカムバなのに…吹き出したらどうしよう

んーーーこれ結構困ったかも…











「…と言う訳なんですよ、シンさん!」

「………チャンミン、マジか?」

「えぇ、僕はいつだって大真面目ですよ」

「はぁ~芸能界に疎いって言ったって…」

「えっ?」

「一緒に仕事をするアーティストの過去映像ぐらいチェックしとけよ!!!!!!」

「あ、、、」

「お前、まだ観てないんだろ」

「はい…」

「ユノはなぁ~YouTubeでわざわざお前を見つけたってのに、チャンミンは冷たいなぁ~」

「ゔ…すみません」

「ほい、これ!ユノの昔の映像が入ってるから後で観ておけよ」

シンさんから手渡されたDVDはユノの昔のLIVE映像が収録された物のようだった

5年前…僕がまだ大学生の頃か

ユノはもうその頃にはアジアの人気を博してたんだっけ?

気不味いから後でこっそり観てみようかな…














……………………………で、これ誰?

後ろの二人が霞む位にダンスのキレ感が半端ないんですけど!

それに憎たらしいドヤ顔…完全に雌を挑発する雄と化してるし!!

極め付けがこのカリスマ性!!!

「はぁー本当…誰よこれ…」

「俺だね」

!!!!!!!!!

「わっ!チャンミナあぶなっ、、、、」

ガタガタガタガッシャーン

むにゅ

「……」

「いたたたた…ヤァ!!何度言ったら分かるんだ!おっ?!ノック位しろよ!!」

「あ……ごめん…」

ん?ユノにしてはやけに素直な反応だな???

しかし何で耳まで真っ赤なんだよ…そんなに怖かったか??

「ご…」「ごめん!!!」バンッ!バタバタバタ………

キーン・・・

何なんだよ…あぁ、鼓膜破れるかと思ったよ!

しかし…あれとこれが同一人物ねぇ…





僕はやっとユノのカリスマ性に気付き始めていたのに、ユノは色々と大変な思いをしていたみたいなんだ…









2015_01
19
(Mon)14:15

岐路 episode 8



俺の名前はチョン・ユンホ

28歳
独身 彼女募集中
職業 アーティスト、俳優
性格は…天然ってよく言われるけど、ちゃんと計算してるから!
それにKYでも無いし!まったく…皆んな分からな過ぎ!
ぷんぷんっ
でも俺の表の顔は自分で言うのも何だけど…
アジアのスーパースター"U-Know Yunho"なんだ




俺は今…酷く動揺している…

何でって…それは………………
いや、、、、俺の思い違いかもしれないし………
でも、、、、あれは間違いなく………

唇だった…
あの感触は確かに………唇だったよな…

あぁ~~~~~~!!

俺はチャンミナとキスしてしまったんだぁー!


って言っても多分チャンミナは気付いていない、気付いていたら…もう口も聞いて貰えないかも…

はぁ~良かった…
って何を安心してんだ?!
そうだあれは事故とはいえ、、、、、チャンミナ…

柔らかかったなぁ…♡


ばっ////馬鹿か俺ー!勝手に思い出すな!!!!!
あんなのキスの内に入らないじゃないか!


でも…ぷにゅって…


はー・・・餓えてんなぁ…

キスシーンなんてドラマで結構してんのにお仕事モードでスイッチが入ってるから感情移入しないしな…

そう言えばプライベートでしたのはいつだっけ?
んー、前の彼女以来か…

あぁ…ご無沙汰過ぎてチャンミナの唇にさえうっとりしてるなんて…可哀想な俺

この事はチャンミナには黙っておこう!
…だって嫌われたくない…
せっかく仲良くなれたのに…



俺にとってはチャンミナは"特別"だから----------








チャンミナとの出会いは本人よりも作品の方が先だった

元々、バラードとか歌がストレートに伝わるような曲を好んで聴いていたんだけど
たまたまいいなぁと思って作曲者を確認すると「シム・チャンミン」って書いてある事が多くて

だからずっと気にはなっていたんだけど、今回のカムバに向けてシンさんから渡されたデモテープに驚いた

それには「シム・チャンミン」の名前と…

俺が心が折れそうになるとその曲で涙が枯れるまで泣き明かしていた、あの作詞家の名前があったから…

渡されたテープはアコースティックギターがメロディーラインを優しく奏でていて
そして耳にしっとりと流れる歌声



気付いたら涙が溢れ出ていた…


頭の中を駆け巡る歌詞は今の俺の心を
映していたんだ

その作詞家は女性とも男性とも、出会いとも別れとも、どちらでも取れるようなとても曖昧な内容が特徴で
その時々、または聴く人によって解釈が違う歌詞を書く人だった


だからその時の俺の解釈とシンさんや他のスタッフとの取り方は少し違っていたけど、これは絶対にアルバムに入れたい!
その思いは強く伝え続けたんだ

でもシンさんからは「ちょっと問題があって…」と言われていて
どうやら作曲家の彼が難色を示していると…

シンさんに一度、彼に会わせて欲しいとお願いをして
その時を待った



彼は…俺よりも若くこんなに穏やかで深みのあるバラードを作った人だとは思えない印象だった
だから尚更、色んな思いを込めてこの作品が出来たのかな…と感じて

彼の目の前で心を込めて俺の思いが届くように歌い上げたんだ


やっぱりとてもいい曲で…自然と込み上げる涙を堪えるのに必死だったよ

だって男が人前でボロボロ泣くわけにはいかないだろ?


ブースから出た俺を彼は大きな目を丸くして

「ぷッ」って…

えっ??って思ったけどここで思いを伝えないと後悔するとばかりに彼に熱意を伝えたんだ

彼の承諾が嬉しくてついつい一人で喋り倒しちゃったけど、彼は優しく最後まで聞いてくれていた

優しい笑顔にいいなぁ、友達になりたいなぁと心から思った

そして俺はチャンミナの歌声にも惹かれていたんだ…







2015_01
20
(Tue)12:00

岐路 episode 9

初めてデモテープで聴いた時から
"この声と絶対に相性がいい"と何となく直感でそう感じていたから

素直に口に出したら…
あの大きな目が更に大きく見開いて凄く驚いた顔をしていたんだ!

俺、変な事でも言ったかな?

その後、俺と会話をするのを止めたチャンミナはシンさんと何やらコソコソと耳打ちをし始めて…
渋々、一度だけ声を合わせてくれると承諾してくれたんだ!

そんなに嫌がる割には、やっぱり曲には思入れがあるらしくて凄く丁寧にハモってくれていたチャンミナに益々好感が持てたんだけどね~♪♪

で、結果はやっぱり俺の勘は正しくてハモり決定!
流石、俺!えっへん!!



それからチャンミナはうちの事務所にしょっ中、出入りをするようになって
俺は何だか嬉しくて用もないのにちょくちょくチャンミナの所へ顔を出すのが日課になったんだ

でもチャンミナは最初の優しい印象とは違ってちょっと怒りっぽくて細かい性格だと分かったし
それにめげない俺に慣れて来てるようにも思えた
いや呆れたのかな?あはは

それが俺にはとても心地いい距離に感じたんだ----------








若いうちにデビューをして早い段階で人気を獲得した俺達は少し大人になるのが早かった

それに周りを取り巻く大人も等身大の俺では無く、俺達が背負ってるネームブランドばかりを気にして接して来る

同年代の友達も仕事で接する大人にも"普通"にして貰えないもどかしさを常に感じながら忙しい日々をただ駆け抜けていた



----------けれどその日々も突然、終わりを告げた

練習生からずっと一緒に過ごして来た親友、戦友とも呼べる二人が事務所と契約を解除したんだ

俺は事務所への恩もあったし二人と同じ選択をする事が出来ずに一人取り残された…

人気絶頂期の解散、仲間の脱退、事務所を選択した俺へファンからのクレーム…

グループも親友もファンも一度に色んな物を失って

改めて気付かされた

俺が心を開いていた人があまりにも少なかった事を----------------------------------------







チャンミナは俺の過去を殆ど知らなかった
だからなのか"普通"が当たり前なんだ

やっと等身大の友達が出来た気がして嬉しくて仕方無かった

もっともっとチャンミナと一緒に仕事がしたい!
そうは思えどアルバムが完成してしまえばチャンミナとはさようなら…

どうしたらチャンミナを側に置いておけるのか、、、と悩んでいた時
偶然、移動中に流し観ていた動画のギタリストに目が止まったんだ

これ…もしかしてチャンミナ?

目立ちたくないのかわざと顔を隠しているのは分かったが
他の人よりも頭一つ飛びぬけた長身
ギターを抱えるすらりと伸びた手脚
それにこの癖のあるギターテクニック

絶対に…チャンミナだ

俺はシンさんから生演奏でカムバを飾らないか?と提案を受けていたのを思い出して
すぐにこの動画をシンさんに観せてお願いをしたんだ

「チャンミナと一緒にステージに立ちたい」

チャンミナの生の歌声で俺はハモりたい
あの曲でチャンミナとカムバしたい

俺は…ダンスが取り柄だけのパーフォーマーじゃないって事をチャンミナと証明したかった

その気持ちをシンさんは理解してくれたし
それにチャンミナのギターの実力に驚いていてとても乗り気だった

「ユノとチャンミンの絵面…最高だな!」

なんて商業ベース丸出しの発言も聞こえて来たけどね


まっ、とにかく俺はチャンミナと一緒に居られれば良かったんだ


チャンミナは…大袈裟に言えば俺の"宝物"だと思っていた






けれど……あの日、

キュヒョナとチャンミナが一緒に居て…

キュヒョナはチャンミナを親友と呼び、チャンミナもキュヒョナに抱き締められても嫌そうな顔もしないし…
寧ろ嬉しそうな笑顔を向けられて…


モヤモヤした…
チャンミナの顔が見れない俺に更にモヤモヤした…
何だろう…この…訳のわからないモヤモヤは?






はぁ……
いつの間か俺の頭の中はチャンミナで一杯なのに気付かないでぐるぐるしていたんだ……………










2015_01
21
(Wed)12:00

岐路 episode 10

そう言えば…ユノは何しに来たんだろ?
ごめん、しか言われて無かったかも?
しかも何で赤くなってたのかも分かんないし…

ユノってちょっと僕の周りにはいないタイプ過ぎて理解不能…



まっいいや、、
さて続きを観るか…

あ……次はユノのソロなんだ、へぇ~












・・・・・・・・えーっと


ユノ?だよね…



エロ…



腰がぐいんぐいんって…




わっ///ペロッて…いやらしい~




う゛…カメラ目線…やばっ



初めて見た…艶っぽいユノの目…







うー・・何だか見ちゃいけない物を見た感じ?


僕が知っているユノはこの映像の中には居なかった
知らないユノに触れた気がしてちょっと寂しさを感じている自分に戸惑いもあったけど
これが世間に認知されているユノだと初めて知ったんだ

映像に映し出されたユノは熱狂的なファンに声援を受けてとても輝いて見えた


彼の居場所はここなんだ…






ポリポリと頭を掻いて少し考え事をしていたら

"コンコン"

「俺だ、シンだ…入るぞ」

とシンさんが顔を出した


「あっ…シンさん…」

「おっ、観たか!」

「…えぇ、まぁ」

「で、感想は?ユノはどうだった、ん?」

「………正直、別人でした」

「別人か!!!!あはは、チャンミンらしいな!」

腹いてぇ~なんて笑い転げてるシンさんに

「僕、本当にユノと一緒のステージに立っていいんでしょうか…」

と投げ掛けると、暫く沈黙の後



「…チャンミン、これはユノが切望した事なんだ」

シンさんはそう告げた



「切望……?」

「あぁ、ユノは大事なステージにお前と一緒に立ちたいって必死に俺にお願いをして来たんだよ」

「……」

「ユノは歌で…歌唱で勝負をしたいんだ、そしてその曲はお前が作ったんだろ?なら黙って側で支えてやれよ」

ぽんっとシンさんは僕の肩を叩き

「お前に接しているユノを見ていて思うんだが、とても特別な存在だって伝わってくるよ…」






僕が…ユノにとって特別な存在…?


じゃあ僕にとってユノは……………